第六話 兎は叫ぶ
前回は、冒険者だけの話だったので、今回はうさぴょんだけのお話です。
さてと、この森って浅い所に弱めの魔獸が居るんだっけ。
きっとその中には、美味しい肉を持った魔獸もいるはず!
と、思ってた時期もありました。
弱い魔獸=簡単に捕まえられる
訳では無いことを、深く、深く感じました。
なんだあの豚!本当に豚か?
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【ステータス】
【危険度】害獸
【種族】魔豚
【能力】キノコサーチ
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どう見ても豚だ・・・!
兎より脚早いってどんだけ常人離れしてんだよ・・・あっ豚だった。
見た目は、よくいる豚に黒い苔生やしただけなのになぁ~
生前のときは、俺の魔力を当てただけで泡吹いて倒れてたから、一回もまともに戦ったことがない。
だから、全く倒し方を知らない!自慢は出来ない!
うーん、あの豚の動きを止める何か良い手はなのかな・・
はい!そこの君!「何故チート使わないんだこのウサ公・・」と思ったそこの君!
何故使わないかって? 使えないからだよっ!
何百回と豚に試して来たが、わかった事があった。何故この能力は対価無しでこんなにチートな力を使えるか、それは、
『体の大きさ』だった。
まず、最初に敵として遭遇したのはあの冒険者だ。
俺の体の大きさは、三十センチメートル定規と概ね一緒の大きさだ。意外に小さく結構ショックを受けたのは秘密だ。
で、アイツは当然俺よりもデカイ。
二回め以降は全部豚だが、一匹一匹大きさが違う。てか、大きいやつ強すぎて死ねる。逆に小さいのは、早いだけのただの肉のようだ。
そして、チートが効くのは自分より大きい敵のみ!ここが難点だ。
俺よりでかい(強い)相手には無双できても、小さい(最弱)のが相手の場合、突進喰らっただけで全身骨折する自信はある。なんせ最弱中の最弱ゥ!うさぴょんだからさっ!
最初はなんとかなるって思ってたけど、豚の魔力付き突進に少し当たっただけで骨が軋んだから相当な魔力の防御耐性が弱い!=死ぬ!
流石にないな、それは・・・
せっかく生き返らせてもらったのに。もう命の危険を二度も味わってるって・・
((これどんな鬼畜ゲーだよっ!))
うさぴょん「倍返しだっ!」(←冒険者に対して