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異世界複製錬金術師~所有した物を無限コピーするチート錬金で武器も罠も量産無双~  作者: あくす
第四幕 反撃編~対四天王~

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第129話 : 限界を超えた拳

吹雪が荒れ狂う広場は、もはや生物が立っていられる場所ではなかった。


アルティメットブリザードドラゴンの翼が一振りされるたび、絶対零度の冷気が大気を凍らせ、視界を白銀に染め上げていく。



「はぁ、はぁ……っ!」



ルルの肩が激しく上下する。


すらたんのオーラによって身体能力は跳ね上がっているが、それでもなお、伝説の龍が放つプレッシャーは凄まじかった。


「どうした、人間。先ほどまでの威勢はどうした」


ドラゴンが低く笑い、巨大な前足を振り下ろす。


ルルは間一髪で真横に跳んだが、地面を叩いた衝撃波だけで身体が浮き上がった。


「マスター、警告! 右後方から氷の棘が展開されます。回避行動を!」


「っ、クイックムーブ!」


すらたんの鋭い指摘に反応し、ルルは空中で無理やり姿勢を捻る。


直後、彼女がいた場所を巨大な氷の柱が突き抜けた。


「ああっ、ルルちゃん!」


外野で固唾を呑んで見守っていたエナが、悲鳴に近い声を上げる。


アドルは足元の氷を錬金術で溶かそうと足掻きながら、声を張り上げた。


「ルル、落ち着け! 相手の動きをよく見ろ!」


「頑張ってください、ルルちゃん! あなたならできるわ!」


カミラの激励が響く。


ミーシャもまた、封印した右腕の痛みに耐えながら、祈るようにルルを見つめていた。


「ルル、自分を信じて! あなたはもう、足手まといなんかじゃない!」


その声が届いたのか、ルルの瞳に再び火が灯る。


しかし、ブリザードドラゴンはそれを嘲笑うかのように、さらに激しい猛攻を仕掛けた。


「我が氷壁は、小細工などでは穿てぬ。凍てつけ!」


ドラゴンの咆哮と共に、広場全体が巨大な氷の檻へと変貌する。


逃げ場を失ったルルに対し、ドラゴンの長い尾が鞭のようにしなり、彼女の腹部をまともに捉えた。


「がはっ……!」


小さな体が弾け飛び、氷の壁に激突する。


崩れ落ちる氷の中に埋もれたルルの姿に、すらたんの声が慌てたように響いた。


「マスター! 応答してください、マスター! 各部損傷、魔力回路に乱れが発生しています。……まずい、これでは計算が……!」


「う、ぅぅ……」


ルルは震える腕で氷を押し退け、立ち上がろうとする。


口の端から一筋の血が流れていた。


全身を襲う激痛と、凍てつくような寒さが彼女の意識を奪おうとする。


「無駄だと言ったはずだ。我が鱗に傷一つつけられぬまま、ここで氷像となるが良い」


ドラゴンがゆっくりと歩み寄り、最後の一撃を加えようと大きく口を開く。

青白い光がその喉奥に集まり、最大級のブレスが練り上げられていく。


「……負けない……負けないなの!」


ルルは血を吐き捨て、地面を強く踏み締めた。

その瞬間、彼女を包むオーラがさらに激しく燃え上がる。


「すらたん、もっと……もっと魔力をちょうだいなの! 私の身体なんて、どうなってもいいの!」


「……了解しました、マスター。リミッター解除。全魔力を攻撃へと転換します。……ただし、これに失敗すれば私もマスターも消滅しますよ?」


「いいなの! いま、ここで決めるの!」


ルルは走り出した。


ドラゴンの放ったブリザードブレスが迫るが、彼女はその中心へと真っ向から突っ込んでいく。



「プロテクション、五重起動! アタックブースト、全開放なの!」


「マスター、今です! クイックムーブとエンシェントブローの同期、成功!」



ルルの姿がかき消えた。



猛吹雪を切り裂き、光の筋となってドラゴンの懐へと飛び込む。



「なにっ……!?」



ドラゴンの瞳が驚愕に見開かれる。


目の前に現れたルルの拳には、かつてないほどの高密度の魔力が渦巻いていた。



「これでおしまいなの! マシンガンブロー、からの……エンシェント・オーバー・ドライブなの!!」



ルルの小さな拳が、ドラゴンの胸元に吸い込まれるように叩き込まれた。


一度、二度ではない。


数千、数万という連撃の残像が、絶対零度の装甲を叩き壊していく。


「ガアアアアアアアアアアッ!?」


凄まじい衝撃波が広場を突き抜け、周囲の氷壁を粉々に粉砕した。

ドラゴンの巨体が、ついにはじりじりと後退し始める。


「いけぇぇぇ! ルル!」


アドルの絶叫が響き渡る。


ルルは叫びながら、最後の一撃を龍の逆鱗へと叩きつけた。

光が爆発し、視界のすべてが白く染まった。

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