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ロボット  作者: いづる
19/33

第19話 中利様宅にて(一日前)

 「ただいまー」

中利様宅にて、いつものようにお茶を出していたソマだった。階段を上がってくる青年ロボットを見かけた。

「あ、あのどちら様ですか?」

「君こそ誰?」

「あ、リランかい。最近、よくくるじゃないか。でも、ソマとは初めてだったね」

「ソマ?ああ、あの時のデジャン派遣した時の人間か」

「あの時は、お世話になりました。無事に、うちのアンナは戻ってきました」リランの言葉で慌ててお礼を言う。この人が?頼もしい男っていうわけね。マネを、青年にしたような端正な容姿の人間型AIロボットである。

「アンナ?ああ。別にお礼を言われる筋合いはないよ。ちょうど、不審な事件を耳にしていたところだったからね。それに、今日はアマンに会いに来たんだよ」

「またかい。この間、断ったはずだろ。私は、1人が好きなんだよ。それに、フラとソマが時々きてくれるし」

「何、言ってるんだよ。人間っていうのは、寿命があるだろ。アマンだって何かあってからでは遅いだろう」

「また、人を年寄り扱いして」

「なら、せめて万能なAIメイドを常駐にしてくれ」


二人の会話についていけないソマだったが、リランの言葉に反応した。(人間の私は、いらなくなるの⁈)


「あっ、あのお二人の関係は?」

「ああ。子供同然に育てたAIでね。最近、一緒に住もうとうるさいんだよ」中利様の目が言葉に反して、細くなる。

「そうなんですね。確かに、離れて住むと心配ですよね」

「そうだ。ソマも一緒に来るんだったら、リランの所へ行ってもいいけどね」

「えっ、えー」どうしてそうなるの?

「アマン、ソマさんは家族があるでしょう。私の所のフラ(専属のメイド)をやってもすぐ返されるし」

「そんなことはないよ。フラは仕事が早いし。他に、仕事があるらしいんだ。別に追い返しているわけじゃあないさ。そうだ、いいこと思いついたよ。ソマ、今より仕事増やせないかい?」

リランの言葉が、聞こえていないように勝手に話をすすめる。

「えっ⁈」

「私の曜日以外に、入れる日はいくらでもリランのところへ行ってほしいんだよ」

「えっ、えっ⁈中利様宅ではないんですか」

「どうしてまた、私の所なんですか⁈ いつものアマンの気まぐれ発言が出たみたいだね」あきれたように、リランは言う。


「私は、日頃から気まぐれにものを言ったことはないさ。おまえは今、仕事で人間とロボットの間で苦労しているだろう。少しは、人間を内側から知ってもらおうと思ってね」

「そんなこと誰に聞いたんですか⁈ それに、いまさら何いってるんですか。私は、人間のあなたに育てられたんですよ。それで、十分じゃあないですか」

「人間には、いろんな性格があるんだよ。ソディ(副大統領)とも反発しあっているらしいじゃないか。現に、仕事以外では引きこもっているのだろう。フラが言っておった」

「また、フラはよけいなことを言ったんですね。雑多な任務が多いから、合間の時間にはそれを片付けたり身体を休んだりしているだけですよ」端正な顔に、ちょっとした皺がよった。


「まあ。ソマを家で少しの間でも雇ったら、アマンがうちに来てくれるんだったらそれでもいいでしょう」

(‥‥えっ、そっちの流れにいくの?そんなこと勝手に決めないでよ。でも正直今は、マネとアンナが家にいるから、いくらでも仕事が増えるのはありがたいけれど‥)

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