第三話 ギルドへGO!
俺はここがどこなのかも分からないので辺りを探索することにした。
どうやら宿に泊まっていたらしく、代金は払っていたので宿を出る事にした。
近くの優しそうなおばあさんに街の話を聞いてみる。
「ここってなんていう街なんですか?」
「おや、ぼうや。そんな事も知らないのかい?」
俺の話しかけた優しそうなおばあちゃんは教えてくれた。
ここは人間、亜人、魔物が共存している街
[クランディーネ]
争いもなく、みんなが仲良く暮らしているそうだ。他の場所では人間や亜人達が争っているような言い回しだなぁ。まあ、とてもいいところじゃないか。
「この近くに冒険者ギルドってありませんか?」
「ほら、そこの角を右に曲がったところにとっても大きな建物があるじゃろ?そこが冒険者ギルドじゃ。」
分かりやすく教えてくれた。
「ありがとうございます!」
「どういたしまして」
感謝の気持ちを伝え、早速中にはいってみる。
中もとても広く、数々の冒険者らしき人物が集まってワイワイしている。
とりあえずカウンターに行って冒険者にしてもらおう。
「すいませーん」
「どうかさいましたか?」
「冒険者になりたいんですけど…」
「!!!」
物凄い驚いた表情でこちらをみる。え?そんな変な事言ったっけ?
「すいませんが、まだあなた様には早いのでは無いのでしょうか…。こんな危ない仕事を生き延びれるようにはみえないのですが…」
そんな事を言われても…。
「構いません」
「えぇ…」
迷いのない鋭い回答でカウンターの人が困惑する。
「すいません。うちの代表に話をつけてもらえませんか?私には判断しかねないので…」
「分かりました」
うーん…。
この世界ではやはり年齢が大事になのかな。
早く自分の能力とか知りたいしアオト達を探しに行きたいし、困るなあ…。
そう考えていると、奥のほうからガタイのいい風貌のある男がやって来た。
「君がその若造か。私はクラウン。このギルドのギルドマスターだ。」
「は、はい」
あまりのでかさと風貌に言葉が詰まってしまう。
「すまんが、この年齢ではまだ冒険者は早いと思うんだ。もう何年か経ってからにしてくれないか?」
クラウンさんにも同じような事を言われる。
「嫌です!早くしないとあいつらがどうなっているのか…」
「あんたに何かしらの事情があるのかもしれない。だが、こんな若いものに死なれても困る。命の危険がある職業なんだ。すまんが、無理だ。」
クラウンさんにキッパリと断られてしまう。だが、こんな所で引き下がる訳にはいかない。これ以上突っかかるのは怖いがやるしかない。
「お願いします!どうしても冒険者にならないといけないんです。」
恐らく冒険者になる時に自分の能力がどんなものかも分かるはずだ。早く能力を知らないと、冒険者にならないと…。
「お前は本当に冒険者になる覚悟があるのか?」
「はい!あります!」
「……」
その後少し黙っていたがようやく重い口を開く
「分かったいいだろう。ただし、俺がお前のステータスを見て、まだ早いと思ったら冒険者にはなれないが、それでもいいのか?」
「はい!」
やった!!!
相手の心を折ることが出来た!
「お前の名前はなんていうんだ?」
「タ、タクトです!」
「そうか。よし、タクトこの紙に自分の魔力を注ぎ込め」
そう言われ一枚の紙を渡される。
魔力を注ぎ込む…
転生したばかりなので魔力など使えないし、分からない。
「すいません。魔力って一体どうすれば…」
「そんな事も知らずに冒険者になろうとしてたのか…。まずは集中して、心を沈めてみろ。」
集中して心を沈めるか。
とりあえずやってみる。
「ふぅーー。」
その時、今までは感じなかったような湧き出て来る力を感じた。
「これは!」
「そうだ。それが魔力だ。それを手に移動させろ。そして手からその紙へ注ぎ込むんだ。」
再び集中して手に移動させるようにする。
そして、紙へ。
すると、紙に文字が浮かび上がる。
タクト レベル1 職業 魔物使い
そのあとステータスのようなものも浮かび上がる
体力 13
攻撃力 10
魔力 15
守備力 11
素早さ 14
こんな感じだ。
「うーん。初めにしてはまずまずだ。」
クラウンさんがそんな事を言う。
「魔物使いっていうのもちょっとなぁ。」
俺的にはロマンがあっていいんだけど…。
ていうか、転生って最強みたいな感じじゃないの?
本当に冒険者にしてくれるのか不安になってきていた。
そんな事を思っていた時、素早さの下に何か文字が浮かび上がっていた。
ユニークスキル [吸収]
俺は目を丸くしていたが、クラウンさん驚いていた…。
ありがとうございます!
やっとギルドへ…。少し長かったですかね。
次も見て行って下さい!