7/7
7
「なんで俺とお前が二心同体なんだ!」
ハルは怒っているのか、イラつきを顔で表す。
一方スライムモドキは感情が有るのか無いのか分からない顔だ。
「それはもともと私の体に主様の魂が入り込んだからです。」
「は?どういう意味だ?」
「はい、本当は私、あなたを補食してたスライムだったんです。」
「いや、じゃあなんで逆にお前が俺に寄生してんの?」
「実は、主様を補食したまではよかったんですが、消化中の主様の精神に私の体が乗っ取られまして。」
「え?じゃあこの体あんたのなの?ぜんぜんスライムっぽくないけど。」
「それはたぶん、主様の肉体へのイメージが一番強いのが人間だったからでしょう。」
「そりゃそうだが、じゃあなんでお前もいんだよ。」
「肉体を乗っ取られるまえに、私も精神力を用い全身全霊で対抗したんですが、私の精神力ではこれが精一杯でして。」
「うん、うんうん。」
ハルは話を聞きながらも半分以上は聞き流した。
「ですから、私たちは二心同体。一生涯一緒に暮らすのです。」
「えぇーーー、イヤだ」