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「うぅん、うん?うんん!?」
起きたハルはあせっていた。
体が動かない。
声も出ない。
何が起きてるかわからない。
周りは薄暗くて見えずらくなっている。
ハルは焦りながらも自分がこうなる前の事を思い出す。
「えぇと、確か。」
【ハル】
昨日は薬草を探しながら森のなかを散歩していた。
そしたらいつも薬草をとっている場所に見知らない人達がいて。
同じように薬草取りに来ていると思い、
「薬草とれてますか?」って声をかけた。
そしたら、いきなりその知らない人に刺された。
そして、スライム谷に落とされた。
までは、おぼえている。
「くそー、あの刺したヤツゆるさねぇー。」
先ほど思い出した刺された腹をさすろうとするが手が動かない。
おそらく刺されてしまったせいで動くとができないんだろうと、そう思っていたら。
ズズズ‥ズズ‥ズズズ‥‥
「ん?勝手に動いてる?俺の意識とは別に動いてるのか」
どんどんスライム谷の水辺に近づいていく。
「あ、ラッキー。なんか水飲みたかったんだよ。」
ゆっくりと水辺に近づく。
そして水辺に長い時間をかけてたどり着く。
体が勝手に水辺を覗きこむ。
そして、水辺にうつった自分の姿にハルは驚いた。
「嘘だろ?俺、スライムに食べられてるやん。」
ハルはスライムの体に取り込まれているように、スライムの中にすっぽり入っていた。