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墓守家守

「家を守ります。

 任せてください。

 東西南北上下左右

 360度徘徊して

 安全な生活を保障します。」


素敵な謳い文句に乗せられ、

守られてみた。

確保されたのは僕の居場所、

パーソナルスペースとは違う、

社会地位的な、区分的なものだった。


必死でそこにしがみつく。

僕は、僕の居場所を出てはいけない。

僕のキャラクター、

僕らしい考え方、ふるまい、

僕特有の判断を、怠ってはいけなかった。


塗り固めた僕は、何者になったんだろうか。

僕はちゃんと僕で在るだろうか。


僕らしい発言をするたびに

友達は「やっぱり」と言う。

「単純だね」「わかりやすいね」「ぽいよね」「だと思ったよ」


けれど時々聞こえるんだ。

「作ってんじゃないの」

何気ない一言が刺さるんだ。

「いつもそうだよね」


僕が守ってきたものは、

確保してきたのは僕の居場所だ。

だったらどうして足が竦むんだ。

単純明快に仕上がった僕は、

このままこの場所で眠るのだろうか。


(安全が持続するポジションって、ないよね)

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