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転生

 ん、転生したのか?転生しているということは、俺赤ちゃんなんだよな。さて、ここで二つ程懸念事項がある。第一に、俺が人間の赤ちゃんであるかどうか。よくラノベとかでもあるんだよな、転生したらモンスターでしたってやつ。まだ龍とかオーガとかのかっこいいやつだっらいい。しかし、そこら辺にいるスライムとか虫とかだったらどうすんの? 俺、元人間だよ? 死ぬよ?

 そして、次の懸念事項は、環境だ。モンスターは言わずもがな。運良く人間に生まれ変わっていたとしてもだ、環境が劣悪だったらどうしようもない。例えば、父親が酒を呑み、ギャンブに溺れ、女を連れ込み母親に家庭内暴力……駄目だ。もうなんでこいつ結婚したんだって思ってしまう。俺、赤ちゃんだよ? 無力だよ? 死ぬよ?

 と、取り敢えず確かめる為に目を開けよう。案ずるより産むが易しという諺がある。あとは、産んだ結果案ずっていた方が良かったと後悔しない事を祈るだけだ。

 よ、よし。開眼!

 そこには、大層優しそうなお母様が、おられた。うしっ、母は良い。後は親父だけだ。あれ、親父〜。……いない。……ま、まぁ仕事に出ているだけだ。多分。というか、十中八九そうだろう。寧ろあれだ。ここにいる方が心配だ。あ〜良かった、仕事していて。危やく、昼間っからパチンコにでも行ってるのかと思ったよ。というかこの世界。パチンコとかあるのか?

 それにしても、この家少し汚らしいな。ちゃんと掃除してるのか? でもまぁ、生前の俺の部屋よりはマシだけど。折角生まれ変わったんだ、生前とは逆の事をしてみよう。という事で、俺が動けるようになったら、掃除でもしてあげよう。初めての親孝行か。フッ、バレてるぞカメラマン。貴様が後ろにいる事は。……空しい。

 妙に人恋しくなった。折角母親が目の前にいるんだ。話しかけてみよう。

「あ、あ〜。今日はお母さん」

 おぉー。話せた!けどあれ、どうしてお母さん、首を傾げているの? そっか〜、日本語で喋ったから喃語だと思われたのか〜。……ということは、異世界語、覚えなきゃならないんじゃね? うわ〜、しち面倒くせ〜。え、え、えー。はぁ。

 かくして、俺の異世界語習得紀が始まったのであった。

 あ、親父は普通に仕事に行ってました。良かった良かった。でも、親父の仕事が土木工事だから、うちの経済状況は良くないんだろうな。給料知らんけど。

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