謎の美少女との邂逅
あれから、どれくらい進んだだろうか?周囲は依然真っ暗で、自分が真っ直ぐに進んでいる事すら分からない。しかも、目的はあるかどうかも分からない光だ。全く、これで何も無かったら泣くぞ。
それから暫くして、やっと光量は大きくなってきた。あぁ、本当にあったんだな、光。
そして、俺は目的地にたどり着いた。
そこには、一つの椅子がポツンと置いてあった。そして、その椅子には一人の女性が鎮座ましましている。
彼女の髪は長く腰まで届いている。その色は漆黒。周囲の闇より深きその髪は、艶かしい容姿をした彼女をより妖しくさせる。
彼女の肌は白い。雪よりも白いその肌は、彼女が放つ清廉潔白としたオーラをより際立たせる。さらに、髪とのコントラストが彼女をより一層妖しくさせる。
彼女が纏いしものは神具。そう呼称するに値するほど美しい白装束だ。その白装束もまた、彼女を妖しくさせる。
つまり何が言いたいかというと、俺の前に座っている推定10代後半の清廉潔白黒髪美少女は兎に角妖しいということだ。その事実に俺は絶句せざるを得ない。
「あの、すみません」
っと、彼女が話しかけてきた。その見た目に違わず声も可愛い。て、こんな事を考えている場合じゃなかった。俺は取り敢えず、彼女からはなしを聞く事にした。