表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
86/105

第86話 ええっ、そんな〜

 それから、次のロングホームルールの時間。



 「それでは、文化祭の出す、女装メイド喫茶の人員を決めます」



 委員長の声が聞こえた。


 そう、前回、女装メイド喫茶と言う、キワモノを出すことになったので、今回は、その人員配置を決めるのである。



 「すいません、人員に関して、意見があります」



 そんな中、その女装メイド喫茶と言う、キワモノの元凶になった、宮陣さんが、手を上げたのだ。




 「はい、宮陣さん」


 「はい、メイドの候補として、私は、大橋くんを推薦します」




 ”ええっ”、突然、そんな事を、彼女が言い出した。




 「その理由は、何ですか?」


 「はい、それは、彼が女顔で、背もそんなに高くないので、女装が映えると思うからです」




 本人からすれば、トンでもない事をシレっと言う、宮陣さん。


 後に判明する事であるが、彼女は腐であるが、それと、男の娘の趣味がある事が。


 なので、彼女の作品に出てくるカップリングには、一見すると美少女だけど実は男同士と言う、頭を抱えるような物もあるのだとか・・・。




 「うん、そうだよな、優のヤツは結構、女顔だよな」


 「確かに、大橋くんなら似合いそう・・・」


 「体格もどちらか言うと、華奢な方だし、違和感も少なそうだ」




 クラス中から、そんな声が聞こえてきた。



 「論より証拠、それでは実際に、着せてみましょう」



 そう言いながら、机の横に書けてある紙袋から、黒い布を取り出した。


 それは、よく見ると、黒を基調にして、ひらひらと白いフリルがあちらこちらに付いた、要するにメイド服であった。


 ”なんで準備してあるんだ!” 思わず、心の中で、そう突っ込んでしまった。




 「さあ、大橋くん、これを来てちょうだい!」


 「いや、嫌だよ!」




 宮陣さんが、メイド服を持ちながら、僕の方にジリジリと近づくが、それと同じくらい、僕は後ろに後退する。


 ちなみに隣の透也は、関わりを持つのを避ける為、しらんぶりをしていた。


 ・・・この薄情者め。


 その距離が縮まらないのに、業を煮やした彼女が。




 「女子のみんな〜! 手伝ってよ〜!」


 「「「「「「「オッケーーー!」」」」」」」




 彼女の声に、女子の(ほとん)どが返事をした。




 「「「「「「「大橋くん、覚悟ーーー!」」」」」」」


 「いやーーーー!」





 こうして、僕は、女子の集団に取り囲まれてしまったのである。




 *****************




 「しくしくしく」


 「もお、そんな所で泣いてないで、こっちにおいでよ」




 女子の集団に、強引に着替えされた僕は、教室の隅で泣いていた。


 そんな僕に、元凶の宮陣さんが、呆れながらそう言った。


 いつまでも教室の隅で泣いている僕に、業を煮やした女子の集団が、僕の両脇を抱えると、無理やり壇上に上げたのである。



 「「「「「「「「おおおっーーーー!」」」」」」」」



 壇上に上げられた僕を見て、教室から、どよめきが起こった。




 「す、凄い・・・」


 「似合ってる・・・」


 「可愛い・・・」




 そんな声が、教室中から聞こえる。


 状況が飲み込めていない僕に、横合いから鏡が差し出された。



 「これが、僕・・・」



 鏡には、姉さんに似てるけど、ヘッドドレスを乗せた、姉さんよりも背が高い女の子が写っていた。



 ・・・



 僕が、自分の姿に呆けていた頃。


 元凶の宮陣さんは委員長に変わって、いつの間にか主導権を握っていた。




 「それじゃあ、みんな、どうかな」


 「「「「「「「賛成ーーーー!」」」」」」」




 僕の姿を見た途端、それまでの、やる気の無さが一変した。



 「それじゃ、他のメンバーは・・・」



 そう言って、宮陣さんは、他のメンバーを推薦した。


 そのメンバーは、やはり、女顔で、小柄な男子であった。


 彼女が推薦すると、数の横暴で、推薦された人間は自動的に、メンバーにされたのである。



 「・・・」



 その選ばれた人間は、壇上の僕を見ながら、呆然としたのであった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品同様、姉弟のイチャイチャした作品です。
砂糖づけ姉弟
こちらも姉弟のイチャイチャした、星空文庫の読み切り作品です。
猫姉と犬弟
新年のコタツの中で〜寝ている姉にいたずらする〜
寒い冬の夜の出来事〜弟の布団に姉が無断侵入〜
あと、もう少しだから……
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ