第82話 上機嫌な親友
その頃、昼食を買いに行っていた瑞希は。
「ふふふっ、ふふ〜ん」
鼻歌を歌いながら、上機嫌で帰っていた。
・・・
さ〜て、あの二人は、上手く行っているのかな♪
由衣の方は、あのまま優くんに甘えていれば、優しい彼の事だから、そのまま受け入れてくれるだろう。
問題は華穂の方だけど、まあ、蓮のヤツが余程のヘマをしない限りは、大丈夫だろう。
あれでも、女の子の気持ちには鈍感な訳ではないから、安心して良い。
・・・
「ふふふっ、ふんふん」
相変わらず、瑞希は鼻歌を歌っている。
彼女は、そんな風な事を考えながら、華穂の家へと戻っていた。
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私は、華穂の家に戻った。
「(バタン)」
「お邪魔しま〜す」
玄関に入ると、まずは由衣の様子を見ることにした。
そんな訳で、二階に上がると、優くんの部屋を覗く。
「ふふふっ」
中では、由衣を右手で抱き締め、左手を頭に乗せた状態で固まっている優くんと。
優くんに抱き締められつつ、頭に手を乗せられたままで、彼の胸板に、まるで猫が甘える様に、頬ずりをする、由衣がいた。
折角、お楽しみの所を邪魔して悪いけど、余り戻らないと、華穂達に見つかるから、いい加減にしないとね。
「(コンコンコン)」
私がドアをノックすると、二人は一瞬”ビクリ”となり、次の瞬間、慌ててベッドの上で二人が離れた。
「もうお昼だから、ピザ買ってきたよ、早く来なさ〜い」
私は、笑いを噛み殺しながら、そう二人に言った。
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「さあ〜てと、次は、華穂の方だけど」
そうつぶやくと、私は、華穂の部屋の前にいた。
華穂の方はどうか、蓮次第だけど、上手くやっているかな。
ノックせずに、イキナリ入った方が良いだろう、下手にノックすると、その間に取り繕われるからね。
「ただいま、ピザ買って来たよ〜!」
勢いよくドアを開けると、私はワザと、元気な声でそう言う。
すると、そこには、横たわった蓮の頭を、膝枕していた華穂がいた。
やはり、こちらも一瞬、二人が硬直するが。次の瞬間に勢いよく離れた。
「ち、違うの、こ、これは、蓮くんが鼻血を出したから」
「そ、そうなんだよ、だ、だから、華穂さんに膝を貸してもらったんだよ」
二人は、キョドリながら、そう言うが。
「ふ〜ん、華穂の膝枕はさぞや、気持ち良かったんだろうね〜」
しかし私は、意味ありげな言い方で、そう言った。
すると、二人は顔を真っ赤にさせて、俯いてしまったのだ。
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由衣達も来て、早速、持って来たピザの箱を開ける。
「さあ、早く食べないと冷めるよ」
私がそう言うけど、しかし、他の4人はと言うと、
「「「「・・・」」」」
赤い顔のままで、下を向いていた。
「ほら、早くしないと、一人で食べるよ〜」
しかし、相変わらず4人は、下を向いたままである。
あ〜、少し、やり過ぎたかな〜。
でも、この4人はそれぞれ奥手だから、この位やらないと。
そう思いながら、ピザをパクついていた。
「ニャハハハ〜」
この状態に、私は思わず、変な笑いが口から出た。
だが、4人はその笑いを聞くと、ますます顔を俯かせてしまった。




