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第68話 一緒にやらない?

今回は、華穂視点の話です。

 昼休みに、先生から呼び出しがあった。



 私が、第一希望にしている大学の推薦試験についての事で、説明があると言う事だ。


 そんな訳で、ゆうくんとの昼食もソコソコに、職員室へと向かっていた。




 「でも、蓮くんも一緒の所なんだね」


 「うん、そうだよ」


 「推薦狙いと言うのもそうだし、まあ、蓮くんの成績なら当然なんだろうなんだけど」


 「それを言ったら、華穂さんもそうじゃない」




 私は、蓮くんと一緒にいた。


 蓮くんも、同じ大学、それも推薦狙いでなのだ。


 それで一緒に、職員室に行く事になった。




 「華穂さんも、結構、成績が良いじゃないか」


 「そんな事ないよ、連続学年トップの秀才にそう言われると、嫌味だよ〜」




 私は、わざと()ねた様な素振りを見せる。



 「でも、前回の試験では、華穂さん、3位だったじゃないの?

毎回、トップを狙える位置をキープしているのは凄いよ」



 そう言いながら、苦笑する、蓮くん。



 「その、トップの人にそう言われるのが、嫌味なのよ〜」



 そう言って、私は反論した。



 「1年の頃から、何度挑戦しても、いつも阻まれただよね・・・」



 蓮くんを拗ねたような表情で見ながら、そう続ける。



 「・・・ははは、まいったなあ」



 そうすると、蓮くんが、今度は苦笑しながら頭を掻き出した。


 そんな事を言い合いながら、私達は職員室に向かっていた。




 *****************




 「はあ、何だか別の意味で、キツそうだね、蓮くん」


 「うん、色々と回答内容を考えないとイケナイね」




 職員室に行き、先生の話を聞いた。


 推薦試験の概要や期日、それから、試験の内容であった。


 推薦だから、ペーパーテストは簡単らしいが、重要なのは面接である。


 その面接の傾向と対策について、特に説明があったのだ。


 カナリ意地悪な質問や、意表を付いた、突拍子(とっぴょうし)もない質問をして、こちらのリズムを崩したりするらしい。



 「ナカナカ、厄介そうな内容だから、対策もそれなりに考えないと・・・」



 私が考え込んでいると、それを見ていた、蓮くんが。




 「そうだ、どうせなら、一緒に対策を考えないかな?」


 「えっ!」


 「どうせ、同じ面接を受けるのだし、全く同じには出来ないけど、共用できる部分は、共用すれば良い訳だし」 




 そんな事を提案して来た。



 「そうだね、一人でやっても、客観的に考える事が出来ないからね」




 私は、その意見に同調すると、蓮くんが、




 「今度、どこかで一緒にやらない?」


 「ん?」


 「出来るだけ、早い内に対策を立てた方が良いからね」


 「う〜ん」




 急に言われたので、一瞬、戸惑ったが、確かに早い内にした方が良いのは間違いない。




 「そうだね、じゃあ、今度、一緒にしようかあ」


 「よし!」


 「どうしたの、蓮くん?」


 「ははは・・・、いや、何でもないよ」


 「?」




 私が了承すると、蓮くんはなぜか嬉しそうに、ニコニコし出した。


 そんな彼を、不思議に思いながら、私は一緒に教室へと戻った。



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