第56話 姉とイケメン2
ある日の昼。
予備校が昼休みになったので、みんなと一緒に、近くのファミレスに昼食を取りに来ていた。
「はあ、昼間は暑いねぇ」
そう言いながら、瑞希がハンカチで額の汗を拭う。
「うん、なるべく外に出たくないなぁ」
由衣がそう言って、手で自分の頬を扇いだ。
「しかし、今年の夏は、いつもよりも熱いね〜」
二人の言葉を聞いて、蓮くんが、溜め息を付いた。
「あ〜あ、いつもの年だと、今頃は、海水浴にでも行っているだけどね〜」
瑞希がそう言って、テーブルに肘を付く。
私は、その言葉を聞いて、今日、ゆうくんが海水浴に行くと言うのを思い出した。
「あ、今日、ゆうくんが、海水浴に行くとか言っていたね」
私が、その事を言うと。
「は〜、羨ましいなあ」
私の言った事を聞いた瑞希は、そう言って、今度は、テーブルに突っ伏せる。
「(ガバッ!)」
「あっ、そうだ、今度の休講日に海に行かない。
毎日、勉強ばかりだと、ストレスが溜まるだけだよ」
「え!」
瑞希が、突然起き出すと、次に言った言葉に私は驚いた。
「そうだね、たまには、息抜きも必要だね」
瑞希の言葉に、蓮くんも賛成した。
「あ、そう、そう、どうせなら、優くんも一緒に連れて行こうよ」
「優くんも・・・」
蓮くんの発言に、続いて、そんな事を言うと、それを聞いた由衣が、目を輝かせる。
「”お待たせしました、ご注文の品をお持ちしました〜”」
その時、店員さんが料理を持って来た。
「それじゃあ、話は後にして、取りあえず食べましょう」
瑞希がそう言って、雑談を中止すると、私達は、昼食を開始した。
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みんな、昼食を食べ終えると、軽く食休みを取っていた。
「そうそう、さっき、瑞希が一緒に大橋さんの弟を連れてくるって、言ってたけど。
優くんだっけ、大橋さん、ずいぶん仲が良いんだね」
「ん」
「大橋さんが倒れた時(第48話参照)、血相を変えて、君の所にやってきたから」
「う、うんっ・・・」
「でも、蓮とこの都ちゃんも、結構なブラコンじゃないの」
私と蓮くんが話をしていたら、横から、瑞希が割り込んできた。
「ああ、蓮くん、妹さんが居たんだったね」
「うん、僕にベタベタ甘えてくるんだけどね」
「へえ〜、そうなの」
「でも、可愛いから、つい甘やかしてしまうんだよね」
「蓮くん、良いお兄さんだよね」
へえ、蓮くんの所は、兄妹仲が良いんだね。
それに、見ため通り蓮くん、良いお兄さんだね
「例えば、寒くなると、僕の布団に潜り込んだりして」
「ああ、それ、私もゆうくんの布団に潜り込むよ〜。
ゆうくんの体は暖かいから、湯たんぽ代わりにしてね」
「ふふふっ、妹もそう言うね」
二人で顔を見合わせると、二人はイキナリ笑い出した。
それから私と蓮くんは、お互いの兄弟の事で話を弾ませる。
そんな二人を、瑞希が満足そうな顔をして、見ていた。




