第50話 姉とイケメン1
皆様のおかげで、無事50話を迎える事が出来ました。
これからも、"手をつなぎながら"をよろしくお願いします。
今回は、華穂視点の話です。
「ガヤガヤガヤ」
講義が始まる前で、周囲が騒がしい。
今、私は、予備校にいる。
夏休み中は、受験に備えて予備校に通うつもりだ。
それで、瑞希に誘われ、由衣と共に予備校にいるのである。
「あれ、大橋さん?」
通路側の席に座っていると、すぐ側から、聞いたことがある声が聞こえた。
その声のする方を見ると、そこには蓮くんがいたのだ。
「あれ、蓮くんもここを受けてるの?」
「うん、そうだよ」
そう言って、蓮くんは、瑞希の方を意味ありげな視線で見ている。
その視線を受けると、瑞希はあからさまに、あさっての方を見た。
「?」
そんな二人の様子を見て、私は頭に疑問符を浮かべる。
「蓮、席はどこか決めたの?」
「いや、まだだけど」
「じゃあ、ここに座りなさい」
瑞希は、そう言って、自分と私の間の空間を指差した。
「華穂も良いよね」
「え、う、うん・・・」
イキナリの瑞希の提案に、思わず私は頷いた。
「由衣も、別に問題は無いよね」
「あ、うん・・・」
「じゃあ、ごめんだけど、横に一つズラしてちょうだい」
そう言うと、瑞希と由衣が席を一つズラして席を一つ開けた。
そして、私が一旦、立ち上がると、蓮くんが入り、それから再び座った。
「ごめんね、大橋さん」
「あ、ううん、私の方こそ、昨日は・・・」
「ああっ、終業式の事か。
別に、僕は気にしてないよ、それより、体の方があれからどうだった?」
「あれから、特に問題無かったよ。
むしろ、弟が心配して、色々と世話を焼いていたけど」
昨日の事を思い出して、私は苦笑いを浮かべた。
「そうみたいだね、昨日、血相を変えて保健室に駆け込んだからね」
「え、そうだったの・・・」
ゆうくん、迷惑かけて、ごめんね・・・。
「なるほど、もの凄く仲が良いんだね。
瑞希が心配するのもわかるなあ」
「こら、蓮!」
蓮くんがそう言うと、横から瑞希が声を上げた。
「僕にも、妹がいるけど、僕にベッタリだけど、それには負けるね」
「あの娘の場合は、蓮が冷静だから良いけど。
この二人は、お互いにベッタリだから、心配なんだよ」
へえ、蓮くん、妹さんがいるのか、道理で、物腰が柔らかいと思った。
ゆうくんもそうだけど、女兄弟がいる男の子は、そうなるんだろうね
でも瑞希、心配て、どう言う事なのよ。
その後も、講義が開始するまで、蓮くんと時々、瑞希が割り込む中、色々な話をしたのであった。




