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第42話 姉さんを騙してみる

 ある日の朝。



 今日の天気は、梅雨空で雨は降っていないが、雲でどんよりとしていた。


 そんな朝に、僕はいつもより早起きをした。


 下の階から、物音がするので、姉さんはすでに起きているみたいだ。


 二度寝を試みるも、完全に目覚めているので、眠ることが出来ない。


 そんな中で、ベッドの上でゴロゴロしていると、ある考えが浮かんできた。


 そこで僕は、その考えを実行する事にした。




 ****************




 「コンコンコン」



 姉さんが、ドアをノックする。


 すでに起きているが、寝たふりをしていた。



 「入るよ〜」



 そう言いながら、姉さんが部屋に入って来た。


 無警戒のまま、ベッドの側に近づく。


 そうして、ベッドに側に来ると、僕を起こし出した。



 「ゆうくん、朝だよ〜」



 姉さんが甘い声で、僕を起こす。


 だけど、寝たふりをしてままで様子を見る。



 「ほぉらっ、起きなさい〜」



 起きる素振りを見せない僕に、姉さんが僕を揺すってきた。


 それでも起きない僕に、業を煮やして、掛け布団を剥ぎ取ろうとする。



 「ほら!、早く起きなさい〜」



 姉さんが、僕の布団を、素早く剥ぎ取る。


 しかし、それと同時に、僕は、姉さんに抱き付くと。

布団の上に、姉さんを押し倒した。


 僕は、姉さんの胸に、顔を埋めていた。


 ”やった、成功した”と、心の中で、ほくそ笑んでいたら。



 「ガバッ」



 と、姉さんが、僕の頭を抱き締めて来た。



 「ゆうくん〜、やっぱり、そう来たんだね〜」



 姉さんが、僕の頭を抱き締めていたまま、そう言った。



 「ゆうくんが、狸寝入りをしているのは、分かっているんだよ♪」



 そのままの状態で、姉さんは、続けて、そう言ったのである。


 ははは、始めからバレていたんですね(汗)



 「お姉様を騙そうなんて、百年早いよ(ニヤリ)」



 姉さんが、そう言って、僕の頭を抱き締める力を強めた。



 「ううう、息が、息が〜」



 姉さんが、力を強めると、姉さんの胸に顔が押し付けられるので。

当然、息が苦しくなる。



 「ごめんなさい! ごめんなさい! 姉さん、ごめんなさい!」



 僕は、姉さんに必死に謝った。



 「ふふふっ、これに懲りて、お姉ちゃんを騙そうなんて、したらダメだよ♪」 



 そう言いながら姉さんが、腕の力を緩めると、今度は、僕の背中を撫で始めた。




 「どお、ゆうくん、気持ち良い」


 「うん、お姉ちゃん、気持ち良いよ・・・」




 僕は、そう言うと、姉さんの胸に、頬ずりをした。


 そうすると、一瞬、姉さんは、”ビクリ”と反応した。



 「もお〜、ゆうくん、くすぐったいよ〜」



 一回、僕の頭を軽く叩くと、次に、僕の頭を優しく撫でる。


 こうして、僕は、朝早くから、姉さんの胸に甘えていたのであった。 



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