第41話 心配性の弟
今回は、華穂視点の話です。
あれから一度家に戻り、そこから買い物に行き、また家に帰ると夕飯の支度をして、そして夕飯を済ませた後。
私はいつも通り、受験勉強を始め。
ゆうくんは、普段だと、居間で寛いでいるのだけど。
しかし今日、ゆうくんは、私の部屋にいるのだ。
ゆうくんは、私の部屋で本を読んでいるのだ。
「ゆうくん、どうしたの?」
「別に理由は無いけど、良いでしょ、姉さん」
と、ゆうくんが、そう言う。
昼間の事で、私の事が心配になったのだろう。
本当に、ゆうくんは、心配性だなあ。
でも、そんな、ゆうくんの心遣いが嬉しくて、私は、ゆうくんのしたいままに、させていた。
そんな訳で、私はゆうくんを部屋に置いたまま、机で勉強を開始したのであった。
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「ふう〜」
「姉さん、お風呂を沸かそうか?」
しばらく、机の前で勉強をして、肩がコリ出したので、一息付くと、ゆうくんがそんな事を言った。
「もう少し、後でお願いしようか」
「うん、分かったよ」
私は、ゆうくんに、そう言って、お願いした。
「う〜ん〜」
それから、机に座ったまま、伸びをする。
ちょっと疲れたから、ここで休憩を取った方が良いだろう。
そう思い、椅子から立つと、どうしようかと考えた。
そうしていると、ベッドに寄りかかりながら、本を読んでいる、ゆうくんが目に入った。
ゆうくんを見て、ある考えが思い浮かんだ。
それを実行しようと、ゆうくんの側に近づく。
「ん、どうしたの、姉さん?」
ゆうくんが、そんな事を言うが、それにはお構えなしに。
私は、ゆうくんの脚を開くと、その間に、体を入れたのである。
「ちょ、ちょっと、姉さん〜!」
そうすると、当然、ゆうくんが抗議するが、
「ねえ、ゆうくん、良いでしょ♡」
私は、ゆうくんに上目遣いで、そうおねだりしてみた。
「はあ、しょうがないな〜」
「ふふふっ、ゆうくん、ありがとうね♪」
ゆうくんは、渋々ながら、私の行動を認めてくれた。
私は、ゆうくんの脚の間で、体育座りをしている。
私が上機嫌で、座っていると、突然ゆうくんが後ろから抱き締めてきた。
「ゆうくん・・・」
「姉さん、仕返しだよ」
ゆうくんがそう言うが、私は、最初からこれを狙っていたのである。
ゆうくんは優しいから、私がこう言う風に甘えると、こうするだろうと思ったからだ。
そうしていると、次にゆうくんは、私の頭に頬を当てると、頬ずりを始めた。
その感触に、思わず私は、ゆうくんに体を預けた。
ゆうくんの頬ずりと、抱擁の感触を感じていると、私はいつも間にかトロけていた。
"こんな事が、いつまで出来るか分からないけど、今だけでも良いよね"
私は、そんな事を考えながら、ゆうくんの腕の中でトロけている。
最初は、少しのはずの休憩が、ゆうくんの与えた快感にトロけてしまい。
いつのまにか、長時間の休憩になってしまったのである。




