第36話 一緒に入る?
・・・
しばらく軒下で、姉さんを抱き締めて温めてから、家に帰った。
家に帰ると姉さんが、僕にバスタオルを渡しながら。
「今日は、もう外に買いに行けないから、夕飯は有り合わせの物にするよ」
「うん、それでも良いよ」
もう、ずぶ濡れになっているので、体を温めないといけないから、外に行かない方が良いだろう。
姉さんはバスタオルで、髪を丁寧に拭いている。
「今、お風呂を沸かしている所だから、ゆうくん先に入って良いよ」
「えっ、でも、姉さん、震えていたじゃない」
「もう大丈夫から、良いよ」
「でも、姉さんは女の子だから、体を冷やしたらイケないよ」
姉さんが、そう言うが、姉さんの方が先に入った方が良いと思う。
そう思い、姉さんに先に入るように勧める。
「じゃあ、ゆうくん、一緒に入らない?」
「えええっ!」
姉さんの突然の発言に、僕は心臓が飛び出るほど驚いた。
「ふふふっ、冗談よ」
「もお、姉さん!」
「じゃあ、私が先に入るね〜♪」
僕をからかう様な事を言うと、姉さんは舌をチロリと出しながら、風呂場に逃げ込んだ。
もお、ホントに姉さんは〜。
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姉さんが風呂から上がると、入れ替わりに僕が入る。
風呂場に入り、脱衣所で服を脱いでると、乾燥機が動いているのが見える。
姉さんが、制服を乾燥させているのだろう。
そんな事を思って、服を脱いでいると、ふと、脱衣所の隅の小さなコンテナに白い、丸まっている小さな布が目に入った。
何かと思い、目を近づけると、それは、
「パッ、パン・・・」
姉さんの下着だった。
それに気付くと僕は、急いで服を脱ぐと、そのまま浴室に直行した。
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風呂場から上がると、姉さんがドライヤーを持って、僕を待っていた。
「ねえ、ゆうくん、お願い♡
自分でやっても、まだ濡れている所があるから」
いつもの様に、僕に髪を乾かして貰いたいと言う事だ。
「うん、分かったよ」
僕がそう言うと、二人で僕の部屋へと向かった。
・・・
「ガ〜〜」
僕は今、姉さんの髪を乾かしている所だ。
「あ〜、気持ち良い〜」
姉さんが、トロけそうな声で、そう言った。
そうして、しばらく姉さんの髪を乾かして、乾いた頃に。
「はい、乾いたよ」
「ゆうくん、ありがとう」
僕がそう言うと、姉さんがお礼を言った。
それから、姉さんが自分の髪を梳ったりして、髪の状態を確認した後。
「ねえ、ゆうくん、今度はお姉ちゃんが、ゆうくんの髪を乾かそうか?」
「そんな、いいよ」
姉さんが、”まあ、まあ、いいから”と言いながら、僕からドライヤーを取り上げると、僕の後ろに廻り込んだ。
それから、スイッチを入れると、僕の頭を梳りながら、髪を乾かす。
姉さんに細く、柔らかい指が、僕の頭を滑って行く。
姉さんの指が滑る度に、僕は快感を感じた。
「お姉ちゃん、気持ち良いよぉ・・・」
あまりの快感に、僕は思わずそんな声を出した。
僕の、その声を聞いた姉さんが、”ふふふっ”と満足そうな笑い声を上げる。
こうして僕は、姉さんに髪を梳られながら、ドライヤーを掛けられていたであった。




