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第32話 休日の二人

 ある日曜日。


 今日は休みなので、家の片付けをしている。


 両親が(そろ)って、海外赴任しているので、家の事は僕達がしないといけない。


 そんな訳で分担して、家の事をしている所だ。


 僕が、姉さんの部屋を除いた家の掃除、姉さんが、洗濯をしている。


 言うまでもなく、姉さんが洗濯しているのは、僕が姉さんの下着を扱う訳にはいかないからだ。



 「ガ〜〜」



 僕は今、掃除機を引っ張りながら、家中を掃除している。


 掃除機を掛けたら、次は家具とかを拭いて・・・。


 とにかく、やらないといけない事が多い。




 ***************




 「ふうっ」



 一通り、掃除が終わり、居間で休んでいた。


 姉さんも、洗濯が終わり、隣に座っている。



 「はあ、終わったね」



 姉さんが、疲れた様に言った。


 姉さんも今年は受験だから、掃除も、僕が全てやれば良いけど。

洗濯ばかりは、僕がやる訳にはいかない。


 今日は、僕も疲れたから、夕飯は簡単に作れる物にするか。


 僕が、そんな事を考えていると。



 「ゆうくん、お疲れ様」



 ねえさんが、そう言って僕を(ねぎら)った。



 「姉さんこそ、ご苦労様です」



 しかし、僕もそう言って、姉さんに返した。


 それから、二人はしばらくの間、お互い見合った後。




 「ふふふっ」


 「はははっ」




 イキナリ吹き出した。



 「ふふふっ、頑張ったゆうくんに、ご褒美(ほうび)をあげるね」



 姉さんがそう言うと、突然立ち上がり、僕に飛び付いた。


 それから僕の頭を抱くと、後ろの方に倒れ込む。



 「〜〜〜」



 姉さんに、のし掛かる形になった僕は、突然の事にパニックになった。


 後ろに倒れ込むと、姉さんは、僕を抱き締める腕の力を緩め、僕の頭を優しく撫で出した。



 「前から思っていたけど、ゆうくんって、全然臭くないんだよね」



 姉さんが頭を起こして、僕の頭の匂いをかいだ。



 「だから、ゆうくんに抱き付きたくなるんだよ」



 それから、僕の頭に頬ずりをする。



 ・・・



 「ほら、ほら、足をソファーに乗せて」



 姉さんが、しばらく僕を頬ずりした後、そう言うので、僕はソファーの足を乗せた。


 それから、姉さんもソファーに足を乗せる。


 そうすると自然に、二人はソファーに寝転がる形になった。


 しかも、姉さんに抱き締められた状態で。



 「ゆうくん、気持ち良い?」



 姉さんがそう言うので、



 「うん・・、お姉ちゃん気持ち良いよ・・・」



 僕は、消え入りそうな声で答えた。


 その答えに満足したのか、次に姉さんは、僕の背中を撫で始める。


 姉さんのその愛撫を感じていると、眠る様な安心感に包まれて行く。



 「・・・」



 その安心感に包まれている内に、いつの間にか僕は、姉さんの胸に顔を押し付けていた。



 「ふふふっ」



 そんな風に姉さんに甘える僕を、小さく笑いながら、姉さんが背中を撫で続けている。


 こうして僕は、姉さんからご褒美を(もら)ったのであった。



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