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第25話 試験勉強1

 夕食後。


 普段なら居間で、テレビでも見ているのだが。


 もうすぐ、中間試験があるので、勉強している。


 もっとも、姉さんは、受験生なので、最近は余り居間にはいない事が多いけど。


 そんな訳で今は、自分の部屋で試験勉強をしている所だ。




 ***************




 ・・・



 う〜ん分からない!


 どうしても、この問題が分からない!


 こう言う時は、困ったときの、お姉様頼みである。


 こう見えても姉さんは、常に上位ベスト3にいる秀才なのである。


 そんな訳で、僕は姉さんの部屋へと向かった。



 ・・・



 「(コン!コン!)」


 「ゆうくん、良いよ」



 姉さんの部屋をノックすると、許可の言葉が聞こえた。


 そこで、ドアを開くと、姉さんが机に座っていた。


 姉さんは、勉強後そのまま眠っても良いように、パジャマを着て勉強をしている。


 そんな姉さんが、僕を見ると。



 「ゆうくん、どうしたの?」



 小首を(かし)げながら、そう尋ねてきた。



 「姉さん、ちょっと、教えてくれないかな」



 僕がそう言うと、姉さんが。



 「良いよ」



 と、笑顔で答えた。




 ***************




 「ここは、こうなるのよ」


 「あ、そうかぁ」



 姉さんが教科書を手に持って、僕に説明している。


 姉さんの説明は、的確で分りやすい。


 だがしかし、一つだけ重大な問題がある。


 それは、今のこの状況である。


 今、僕は、椅子に座っているのだけど。

姉さんは、その座っている、僕の上に座っているのである。


 つまり、僕は姉さんの、人間椅子状態になっているのだ。



 ・・・



 なぜ、こうなったかと言えば。

姉さんの部屋には、姉さんが座っている椅子が一脚しかないので、僕が自分の部屋から、椅子を持ってこようとするが。


 姉さんが、僕に姉さんが座っていた椅子に座り、その上に姉さんが座ると言う事を言い出したのだ。


 当然、最初は僕も断っていたのだが。

姉さんが上目遣いで、手を合わせて、お願いをして来たので、仕方なく応じたのである。


 昔から、多少は密着することはあったけど。

最近は、それがエスカレートしていた。


 まあ、僕も姉さんに密着することが、多いので、人の事が言えないけど。


 そんな訳で、こう言う状況になっているのである。




 ***************




 一応、姉さんから、分からない問題を教えられたが。


 姉さんは、僕の上から降りる気配が見えない。


 さっきから、姉さんからの説明を聞くために。

姉さんの肩越しから、身を乗り出さないとイケないので。

姉さんを、後ろから抱いていたのだけど。


 その状態がいたく気に入った姉さんは。

僕に、そのままで居るように、お願いしていたのであった。





 「姉さん、もう教えてもらったから、降りて」


 「ねえ、ゆうくん、もう少しだけこのままで、お願い♡」


 「でも、姉さんの方の勉強もあるんじゃ・・・」


 「ん、ちょうど休憩しようとしてた所なの♪」


 「そ、そんなぁ・・・」




 こうして僕は、しばらくの間、姉さんの人間椅子になっていたのであった(涙)




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