12話 合格
久しぶりの投稿です。
今まで読んでくれてるかた有難うございます!
午前、8時過ぎ・・・、一人のお婆さんを助けたら学力テスト?に合格した。
ただの気まぐれで助けただけなのに・・・。普通の人はお婆さんが大きな荷物持っていて苦しそうにしていたら助けるだろうか?いや、普通の人なら逆に助けないはずだ。
だって人前で助けることはなんか恥かしいからと思っている人もいるだろう。
他の人から偽善者ぶるなと思われたくないからと思っている人。
そして、助けなかった人に『なぜ、助けなかったのか?』と聞いてみると大体はこういう返答が75%の確立で大体の人々はこう答えるだろう。
『他の人が助けてくれるだろうから』
俺も、もしこんな質問がされたら絶対こう答えるだろう。
わざわざ、俺が助ける必要もない。なおかつ困っている人は全然赤の他人でなんの義理もない人なのだろうから・・・、冷たくて寂しいけど世界なんてそんなもんだ。
おっとと、話がだいぶそれたな。
でもなんかこういうこと言って見たかったんだよ。
なんかかっこいいだろう?もちろん今まで長く喋っていたのは俺の本心の言葉だ。
それを『こいつは最低だ』とか『鬼』とか言われる筋合いはないぞ?
もしそう思ってるヤツがいるのならば、キレイ事をぬかすなよ。
人間なんて大体そんなヤツが多いんだからさ。
1話目からだいぶキャラ違うんじゃないとか思ってるやつ。
そこんところは物語が進むにつれて気にしなくなるから、そんなこと考えるな。
さてさて結構話が長引いたな・・・。そろそろ話を進めような。
▽▽▽
「俺が合格・・・、なんの合格?」
「天空警察署の合格だよ。」
「まってくれ・・・おばあさん、俺は学力テストに今から受けに行くところなんだよ。」
「キミはね~・・・、ある特別な審査に合格したんだよ。」
朝からなに言ってるんだよ、この婆さん・・・。
変わり者の婆さんに絡まれると抜け出すまで長いんだよな・・・・。
とっとと、学力テストの会場に行かないと受けさせてもらえなくぞ!!
今、この喋ってる時間さえも危ないのに・・・!
「悪いが、おばあさん・・・俺急いでるから相手ならまたあとでで・・」
「人の話は最後まで聞くものだよ、若造。」
「だからー!その話はあとで聞くからさ!後でいいだろ・・・」
俺が明らかに呆れた顔して、その場を立ち去る時に一枚の名刺を渡された。
そこにはびっくりすることが書かれていて、実際のところ俺は驚きを隠せなかった。
「天空警察署・・・署長、蜜・・・・署長・・・・!?」
「そう!私がそこの天空警察署の署長、蜜。」
「っはは、おばあさん・・・、年寄りにしては面白いジョークだ!」
「・・・」
無言の威圧で自分の背広のポケットから黒い威圧的な警察手帳を俺に見せつけた。
そこには名刺の同じことが書かれており、写真も本人と一緒。
本当にこのおばあさんがここの警察署長なのか・・・・・?信じられないけど、警察手帳を見せられたなら信じるしかないのか?いや、でも!偽者って可能性も十分にある!大体署長がこの時間に外にぶらつくはずもない!しかもなんかボケてそうなばあさんだぞ・・・!
「その顔は、本当にこのばあさんは警察署長なのか?って顔だ。」
「なんでわかったんだ!?」
「そこに素直さはいらんぞ・・。」
「いや、そんなことはどうでもいい、キミは私に親切な働きをしてくれたね、しかもその疲れきった体でだ・・・、そこが私は気に入った!」
「・・・はぁ、どうも。」
「そこでだ!キミを天空警察署に歓迎したいんだ・・・その様子だとキミ、ここの研修生だろう?どうだろうか・・・?私はキミのことが大変気に入った!」
いきなりの天空警察署への合格・・・。
正直、俺は運が良すぎると思う・・・、ホントだったらこのばあさんも助けないつもりでいたのに、きまぐれで助けて、今の現状に至る。
これは本当にラッキーとしかいい様がない、今まで待ち望んでたことだ・・!断わる必要もない、ぜひこのご好意に甘えさえもらおう!
「はい、ぜひそのご好意に甘えさせて貰います!ヨロシクお願いします。」
「そうか!良かった、よかった!キミみたいな人材が今人手不足でね・・・こちらとしても大変嬉しい!キミ名前なんて言うんだ?」
「はい、私は仁と申します。」
「そうか、仁君だな!そうかしこまるな!さぁ、警察署の署長室へと案内しよう・・・、着いてきてくれ、仁君!就職の詳しい手続きをしたいからな。」
俺はなんてラッキーなんだろうか・・・。
こんな簡単に就職ができて、たいした努力しないで運だけでここまで来た。
神様ってホントにいるんだな・・・そりゃいるか。
警察署の中に入って少し歩いて署長室。
目の前には普通の扉より大きな扉がある、さすが署長室だな・・高級そうだ。
「さぁ、そこへ腰かけてくれたまえ。」
中に入ると・・・まぁーそんなには広くはないが狭くもない、しかし一人には十分すぎるくらいの広さだ、本棚も机も充実している。
「これが天空警察署への手続きだ、よく読んでサインしてくれたまえ。」
「はい、しかし本当に俺はここに・・・?」
「もちろんだ!実は今人材不足してるのは親切なキレイな心を持った人なのだ。」
「親切なキレイな心?」
「そう、ここにいる人間はほとんどは上っ面だけで表面だけいい人に見せようとしている、正に偽善者の集団なのだ・・・、警察がこのままでいけない・・。」
「偽善者・・・。」
「警察とは人を守るべき存在なのだ、そんな警察が今はヒドイものだ・・・平気で法に触れることをやる、犯罪者と同じだ!自分の正義が崩れたものがここには多すぎる。」
「・・・」
「なので、私が直々に外にでて警察に相応しい人物を見つけ、ここへ勧誘する!いままで会ったのキミともう一人だけなのだ・・。」
もう一人・・・?
まさかだと思うが・・・、いやでもそうとしか考えらない・・。
無駄に人に親切にし、研修生を一日で終わらせ職員になった、俺の知ってるただ一人の人物。
「彼女もまた、キミみたいに親切でね・・。」
「失礼しまーす!頼まれた書類終わりましたよー!」
そう、俺に無駄に親切にしてくれて一日で職員になったたった一人のヤツは。
「あ、仁さん?どうしたのこんなところで?」
白、こいつしかいないのだから。