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10話 体力測定

「今日は諸君らに体力測定をしてもらう。」



現在、朝の8時前後。

広いグラウンドに研修生がずらっと並んでいる光景を想像してくれるとありがたい。

前には10人くらい並んでる警察官がいる、その中に白さんがいるから憎たらしい。

普通なら1週間の研修を受けて初めて合否が発表されるのだが、白さんはなんと1日で合格して、今は見習いの警察官だ。しかし実力はそこらの警察官よりもはるか上だろう・・・、並外れた行動力と体力が評価されたのだろう、まったく羨ましいかぎりだ。



「皆、頑張って規定値を超えてほしい・・・前にいる審査員の指示に従って頑張ってくれたまえ。以上、話は終了だ、いい成績が出るよう心から願っている。」



どうやら、前にいる警察官が審査員らしい。

10人いるから・・・多分10組にわかれるのだろうな、しかし警察の体力の規定値にいけるかが心配だな・・・やはり、犯人とかを捕まえる力もないと警察官としては失格だな。




「今から10組に分かれて体力測定を始める、前の列から4番目の列の者は私が体力測定を行う、では私の後ろについて来い。」




一人の審査員が声をかけると最初の列から4番目の列まではぞろぞろとその審査員について行った。俺の列は6番目なのでまだ指示があるまでは動かない。

しかし白さんがこっちを見ながらニヤニヤしてるのが腹が立つ、まさかだと思うが2組の審査員って・・・嫌なことは考えないようにしよう。




「はい、4列目から8列目の方は僕についてきてくださーい。」




予感的中、2組目の審査員は白さんだ・・・。

嫌な予感というのは結構当たるもんで、都合のいい予感は当たらないものなんだな。

ここまで来ると、運命でも感じるよ。



「はい、じゃー、4列目の人から順番にどうぞー。」




まぁ、仕方ない、ウダウダ言っても始まらない。

それに審査員なんて誰でも関係はない、今は自分の精一杯の力を出し切り優秀な成績をおさめ、結果を残すことだけ考えればいい。しかし、審査員は知らない人のほうがよかったな。

4列目から移動してきて6列が動き始めた、俺もその流れに乗って歩き始めた。



 

「まず握力から計りますねー、4列目の方からどうぞー。」




握力か、まぁそこそこにあると思うが規定値はどうなんだ?

そこが一番気になるところだが・・・規定値は教えてくれないのかな?

不本意だが聞いてみるか。




「すいません、規定値ってどれくらいですか?」



「発言は手を上げてお願いします。」




・・・ぐっ、正論すぎてなにも言えない。

でもこの人に言われると腹が立つのは何でだろう・・・?




「質問にお答えしましょう!握力は規定値50です。」




なかなかに規定値が高いな・・・、大丈夫だろうか、心配だな。

でもなんだかんだで規定値にはいけそうかもな、50くらいならたぶん・・・あるか? いやギリギリのレベルだな、そろそろやる順番が回ってきたな。



「ぐ・・!」




右、46。

左、52。



なんだかとっても釈然としないな・・、右が50はなかったか。

一応利き腕なんだけどな・・・、左はなんとか50はいったか、利き腕じゃないほうが強いってこともあるし気にすることでもないな。でも両方50いきたかったな・・・。




「はーい、全員終わりましたね!じゃ、次いきましょう。」



「はい、質問なんですが・・・」



「なんですか?仁さん」



「体力測定は何種目あるんですか?」



「お答えしましょう!残っているは6種類、平衡性、瞬発力、敏捷性、柔軟性、腕・肩の筋力、持久性ですね、あと少しですから頑張ってください。」



まったく基本のことしかやらないんだな、まぁそれが当然か。

とりあいず規定値にいけばいい、握力はまずまずだからな、出だしはわりと好調かもしれないな。しかしこれだけ種目があると少々めんどくさいな・・・、いやだいぶめんどくさい。




「結果は翌朝に紙が寮の自宅に届きますから、規定値目指してがんばりましょ!」




俺はこの後、さまざまな体力測定をしたが・・・なかなかしんどい。

休憩時間はなしで、説明を聞かされたあとに測定の繰り返しを6回やった。

どうやら長い時間に耐えれるかという測定もしてたらしい、だから休憩なし。

かかった時間は朝の8時から初めて夕方の6時に終了、終わったら頃にはみんな顔がげっそりしていてみんな声もでないほど疲れていた。

それだけ体力テストがハードだったということを認識してほしい。

そのまま体力測定が終わったら解散となったが、フラフラで帰るのが相当キツイ。



「や、仁さん!お疲れ様!」



もはや相手にする気力もないのでそのままシカトをしようとしたがどうやらどれはできないらしい、白さんは疲れてる俺に対して一方的に話しをかけてきた。

疲れていたせいで何言ってるかは不明だ。

一つだけ言わせてほしいことある、あれは体力測定というレベルじゃない。



「やっぱり相当疲れてるみたいだね。」



「当然だろ・・・」



「じゃ、この話はまた今度!じゃね!」



・・・家に帰ろう。

そして風呂に入ってスッキリして、飯を食べて・・・・いや、飯はいいや。

とにかく風呂に入ってそのまま寝よう。


明日は、学力測定テストがあるらしい。

とりあいず、体を休めることが先決だ・・、じゃなきゃ頭が回らない。








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