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第一話 重量超過しててもかわいいは正義

ゴツン!


私の30cmキャノンがドアに引っかかった。


明らかにドアを通ることができなかった。


「そんなにバカでかかったらどこにも出歩けないだろ!

 せめて収納とか出来ないのか?!」



私はこのフルアーマーウェポンシステムを収納式にするために

3ヶ月の月日を費やした。


無駄だと思ったけど携行性は大事だ。

狭いダンジョンに持ち込めなかったら意味がない。


そうして私は意気揚々とギルドの門を叩いた。


ドアを開けるとそこは受付フロアと

多数の冒険者たちの打ち合わせ場所となっていた。



私はギルドの受付に歩いていった。

歩くたびにバックパックがガシャガシャと音を立て

足音がガシガシと響いた。


その音に周囲の人達は一瞬だけ私に注目した。

私は気にせず、受付の女性に声をかけた。


「あ、あの、冒険者の募集はありませんか!」

「……可愛いお嬢さんにしては随分物々しいわね。

 で、担当のロールは何かしら?」


「ろーる?」


すると彼女は何やら書類を確認していった。


「まぁ、見たことない顔だとは思ったけど新人さんね。

 まずはここに名前を書いて? 冒険者登録するわ」


すると頭の中にあの白い服を着たおじいちゃんが浮かび上がった。


『これはお主の名前を決める。慎重に決めるのじゃぞ』


そう言うとすっと消えていった。


なるほど名前か。

私は可愛い名前がいいと思った。

ササッと短くそこに名前を書いた。


「えっと、ココアちゃんね、可愛らしい名前。

 で、さっきいったロールっていうのは役割のこと」


「役割?」


私は人差し指を口元に当てていった。


「そう、例外もあるけどほとんどのパーティはこう。

 味方を守る前衛、後方から魔法や弓で攻撃する後衛

 そして味方の怪我を治療するヒーラー。大まかにはこの3つね。

 その他にも宝箱や罠を安全に解除する冒険者や

 物品を管理、販売する商人とか変わった役割の人もいるわ」


私は聞いていて頭がぼーっとしてしまった。


「あらあら、ちょっと難しかったかしら?

 初心者さんならロール指定なしの荷物持ちや遊撃手、

 つまり自由でいいっていうのもあるわよ。

 ココアちゃん、もしよければステータス見せてもらえるかしら?」


「ああ……これでいいですか?」


「どれどれ……体力、持久力…カンスト?!

 でも攻撃力が一切ないわ……うーん」


「だ、だめですか?」


「ダメじゃないわ、ただ普通のロールはちょっと厳しそうなので

 自由枠がある冒険者に当たってみるわ」




そうして私は小一時間ほどジュースを飲みながら待っていた。

椅子は……座ると潰れそうなので立ったまま待っていた。

これも訓練の一環だと思えば。


再び受付の人に呼ばれた。


「ココアちゃんでも迎えてくれる冒険者さんがいたわよ」


「本当ですか?!」


「結構熟練のパーティなんだけど、新人一人ぐらいなら

 荷物持ちで面倒見てくれるって。

 体力と持久力に自信ありなら歓迎だって、よかったわね」

「やったー!」


「じゃあ早速紹介するから少しだけ待っててね」




そして私は初めて冒険に出かけるパーティと巡り合うこととなった。


「はじめまして、私はこのパーティの前衛でリーダーを務めるレオンだ。

 となりにいる杖をもったのが、魔法担当のノア。

 最後にヒーラーのリナだ」


それぞれのメンバーと私は挨拶しながら握手をした。


「……して、ココア、君は何を目指しているのだい?

 冒険初心者にしては持久と体力がカンストしているというのは珍しい。

 ひたすら基礎鍛錬だけしていたのかな?」


するとちょっとだけ小馬鹿にするような口調でノアと呼ばれた魔法使いは

私を見ていった。


「まぁ修行オタクはどこに行っても居るからね。

 レオンもそういうタイプだし」


「わ、私は銃を使います! あと、荷物はいっぱい持てます!」


「銃?」


周りは顔を見合わせた。

なんとも言えない表情をしている。


私は背中にあるボタンを押すと、背中にある

30cmキャノン、軽機関銃、火炎放射器、ミサイルポッド、レールガンが

収納式のバックパックから現れた。

それは冒険者というより、兵器そのものだった。


周りからどよめきの声が上がる。


「あ、あのーこれは何でしょうか?」


ヒーラーのリナさんが笑顔で言うが、その笑顔は引きつっていた。


「皆さんの足手まといにならないように、精一杯頑張ります!」


そう私が頭を下げた拍子に後ろの30cmキャノンがテーブルにぶつかり

テーブルが破壊された。


「お、おう……じゃ、じゃあまず物は壊すな、ソレは仕舞ってくれ」


こうして私は初めてのダンジョンに向かうことになった。 


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