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幻影道    作者: SAKI
7/22

「入学前の物語」

私が強制的にが今年から編入する高校【真桜】まで後少し、本当は人に会うのが怖いけどゆいゆいの為に頑張らないと。私はこの数日間幻影守衛騎士団(ファントム・ガーディアンズ)の皆に助けられてばかり、と言っても知ってるのはゆいゆいとノアちゃんしかいないけどそれでもあの二人は私の事好意を持ってくれてる。だから良い子にしないと……お姉ちゃんの事は忘れるんだ。嫌われないように立ち回らないと。そんな事を考えているとゆいゆいが私の部屋に入って来て何故か拉致された。手を拘束されて変な携帯を持つ。


「ユカリちゃんに今から見せるのはお姉さん達の秘密、きっとこれでお姉さんは異世界から来た人間だと分かってくれるよね?」


唐突な言葉に私は慌てて声を荒げる。


「えっ!?異世界から来たって本当なの!?絵本の世界とかじゃなくて!?」


「最初からそう言ってるでしょ?お姉さんは魔法使いだって」


「でもそれは私の気を反らすための・・・・」


「お姉さんがそんな回りくどいやり方なんかしないよ?ほらほら行くよ?」


 半ば無理矢理引っ張られ私は場所を問う。


「行くって何処へ!?」


「光星」


「どこそれ!?ちゃんと説明し―――― きゃあ!!?」


私は何がなんだから解らなくてゆいゆいの身体を揺さぶると私の下から光の柱が立って自室から急に外に瞬間移動した。頭が真っ白になった、ここは地球じゃないの?ゆいゆいと一緒にやって来た場所は何処かの外国だろうかコスプレ?みたいなファンタジーに出てきそうな服装を着込んだ人達が当たり前に歩いて話している。


回りを見ると知らない言葉に地球っぽくない建造物や売り物、さっきすれ違った人の耳が兎の耳だった。


「面白いでしょ?」


頭の処理が出来なくてオーバーフローを引き起こしている。なのにゆいゆいは平然として私の反応を楽しんでいる。一体何者なんだろう?


「ここは光星、夜が来ない未来都市でもあるの♪あっ、そこのおばさんフルーツ一つくださいな」


ゆいゆいは私を残してちょっと買い物する。すぐに帰って私に変な物を手渡す。


「これはお姉さんの秘密だからね?他の子には教えちゃだめだよ?」


ゆいゆいは妖艶な笑みで食べてみてと指示する。私は不承不承にも怪しげな物に警戒する。

毒とか入ってたりしない?


「仕方ないな~そんなに警戒しなくても毒は無いのに」


ゆいゆいは私のフルーツを一口はむっと食べる。リンゴ……じゃないよね?赤くてザクロのような……でも中身はリンゴっぽい。


「んっふあい」


ゆいゆいは口に含みながら私に近寄って来る……もしかしてこれは……


「く、口付け!?」


「はっふぇこうひゃないとたべにゃいひぇよ?」


ゆいゆいの!?口の中に蕩けてる唾液入り!?ゆいゆいのだから欲しいけど!!でも!でも!


「だ、大丈夫!食べるから!」


「だーめ♪」


ち、近い!キスしちゃう!!


「わ、分かったから!自分で食べる食べるからこれ以上ダメェ~!!」


☆★☆★


「リンゴだ~!」


危うくイケナイ事になりそうだったところを回避した私は改めて食してみる。うん、リンゴだ。


「アプリィはどう?」


「あ、あぷりぃ?やっぱりリンゴじゃないんだ」


「リンゴも同じ食感に同じ味だから来た時びっくりしちゃったの」


「この世界にはそれと同じものが沢山ありそうだね?」


「食べ物だけじやないよ♪ほらほらこっちおいで♪」


ゆいゆいは私を振り回すように連れ回る、日本よりもやはりどこか近未来だ。乗り物こそ存在しないものの謎の浮遊物体が住民に纏ってあれやこれやと操作すると服が変わったり物が出てきたりとなんの手品でしょうか。


「工場に医療施設、何もかも機械が動かしてるんだね」


「まぁね、今だとアンドロイドも生活してるくらいだし住み心地はいいんじゃない?」


「す、凄いね……それで……なんでこんな所に?」


そろそろゆいゆいの本質に聞くと少し躊躇ったが意を決した顔で口を開ける。


「ユカリちゃん、戦士にならない?」

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