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冒険者(仮)・ナナ


私は今王都にいる。


両親へ約束の1ヶ月、あまり時間はないのでまずは仕事を選ばず当面生活を営むだけのお金と信用を得なければならない。


「ギルドのご利用は初めてですね、ではご登録からお願いします。」


とても元気のいいお姉さんが満面の笑みで応じてくれたが、私には眩い存在だ。


(最低限読み書きは学んでてよかったな…)


登録情報を記入する用紙を貰い辛抱強く剣術以外を教えてくれた両親に感謝した。


「はい、ナナさんですね、登録完了です。

これであなたはこの国所属の冒険者(仮)となります。

初めての依頼達成後正式な冒険者の身分となりますので頑張って下さいね。

それにしても女性の剣士さんとは珍しいですね。

早速お仕事されますか?」


「はっ、はい…。

ただあまり契約金として払えるお金がないので…」


最後らへんは口籠ってしまって聞くに堪えなかった。

初めての土地に初めての事、初めての人。

私の顔は耳まで真っ赤だったに違いない。

まるでお守りでも握るように剣を抱いた。


いわゆるおのぼりさんの相手は慣れてるらしく、事情を察してくれたお姉さんが大丈夫ですよと、Cランクの依頼を斡旋してくれた。


依頼にはそれぞれランクが設けられており、CからSまである。

やはり上のランクには相応の危険と契約金が必要になる。

そして依頼を達成したら報奨金をいただけるという訳だ。


基本的に契約金を払わなければならないので、受けた人はしっかり仕事をこなすが、中には適当な人もいるし、身の丈に合わない依頼を受けてしまう人もいる。

結果依頼の不達成が続いてしまうとギルドから仕事を斡旋してもらいにくくなってしまうし、最悪国所属の冒険者の身分を剥奪される事だってあるのだ。


まずは日銭、そして信用!

私は依頼書を握りしめてギルドを後にした。


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