ピヨピヨ第四話 ~社会構造~
フィリップはある夜、悪夢を見てしまっていた。独裁政治、貧困、紛争…
目が覚めたらピヨ星にいた。
「ここはどこ?」フィリップはあわてて言った。
「ピヨ星へようこそ!僕が君にピヨ星を案内してあげるよ!」ピヨピヨはにこにこしながら言った。「僕の名前はピヨピヨ。」
「僕フィリップ!」
「よろしくね!」
「ピヨ星では似た生き物同士くっついていることが多いんだよ。」とピヨピヨは言った。
「おっことぽっこ。」
「ばるーのんところん。」
「ウィーニーとイー二―。」
「ヘアボールとぐーぽう。」
「すたーりーとらぶーら。」
「たーかーとすくーぱー。」
とてもユニークで個性あふれる生き物ばかりである。しかも互いに平等で愛し合っている。素晴らしい理想の星である。
マリン星では1人のリーダーのもとに皆平等である。
賢いリーダーが指示を出すことにより、秩序が保たれている。皆はリーダーに対して忠誠である。
地球もマリン星に少し似ているのかな。内閣総理大臣や大統領の政治の元で生きている。
でも目指すべくはやっぱり自由平等社会。「愛」がなければどんな社会も成り立たない。
すべての生き物が互いに愛し合い、平和に協調的に生きていく。そんな社会にしたい。
特に弱い者に対する思いやりのある社会にしていきたい。
フィリップは地球へ戻り、”Unheard Voices”というエッセイをコンテストに出し、見事に優勝した。世界中の注目を集め、さらに演説して回った。
“So if we listen to the unheard voices, silent cries of the poor people living in the developing countries, we will realize that this world is a lot more complicated than we think. And the more we listen, the better the world will become. It is like seeing the stars at night, and the closer we look, the brighter and more beautiful the sky will become…”
同じ空の下で人間は皆生きている。
人は皆平等で互いに友達である。誰も仲間はずれなんていない。
人は愛し愛されながら生きていく。
愛はどこの国でもどこの星でもどこの銀河でも共通である。たった一つしかないものである。