69.第二次試験
世界転移をしたパーフェクトガール、北大路ナミことナヴィ。
職業『村人A』
仕事『駆け出し冒険者に、最初のダンジョンの情報を与える』のみ。
『村人』→『ガイド』→『上級ガイド』へとクラスアップ!
ナヴィ、ケビン、ルナのパーティーが完成! ついに第二次試験へ!
時刻は集合時間の十二時となり、パーティーを作った一次試験突破者が続々と集合場所に集まってきた。
「さぁ、一次試験合格者の皆さん! 全員グループを作れたかしら!? それではこれから二次試験の内容についてご説明していこうと思います!」
さぁて、あの子たちは……?
スーザンはきょろきょろとあたりを見渡した。
お、いたいた。ナヴィさん、ケビンさん、ルナさん。ちゃーんと三人でパーティーになれたみたいね。ふふ、楽しくなってきたじゃない。ちょっとぎこちない感じには見えるけど、まぁしょうがないよね。
「見たところ全員グルーピングはできたみたいね。今からのパーティー変更は認めないのでご注意ください」
「では二次試験の『グループによるダンジョン探索』のルールを説明していきたいと思います!」
「まず、ここにいる皆さんを転移魔法で、私が試験用に作ったダンジョンに飛ばします」
「すごい! そんなことできるのね。あたしにもできるのかしら」
「お前じゃ無理だ。転移魔法まで使えるとはさすがはアドバイザークラス」
「あ、あのわたくしは、あの!」
ふふ、騒がしいわねあの三人。
「皆さんのスタート地点はランダムでそこからダンジョン内にあるゴールを目指していただきます」
「そして、この二次試験の合格の基準は『早い者勝ち』です」
「早い者勝ち?」
ナヴィは首を傾げた。
「要するに『早くゴールに着いたら』合格です」
「す、すごくシンプルね」
「え、ええわたくしたち大丈夫でしょうか」
「お前ら落ち着け……」
「ルールは一つだけ。『パーティー全員でゴールすること』あとは自由です」
「じ、自由?」
「はい、『自由』でございます。では五分後に転送を開始するので準備してくださいね」
「なるほど、これがスーザンさんの言ってた『多ければ多いほどいいということではない』ってことね」
「あぁ。要するに一人でも戦闘不能で倒れたら終わりってことだ」
「うぅ、なんかそれってすごいプレッシャーですね、わたくしもモンスターにやられないようにしないと」
「あはは、ルナ大丈夫よ。あたし達の『ケビン様』が助けてくれるわ!」
ケビンの背中をナヴィはバシバシと叩いた。
「おい、自分の身は自分で守れ」
「なによ。こんなか弱くて美人な二人に囲まれてるんだからそのくらいしてくれてもいいじゃない!」
「か弱い奴は自分でか弱いなんて言わないから大丈夫だ」
「ぶー!」
「お二人は仲がいいんですね……」
会話に入れずもぞもぞとするルナ。
「お前もこれからそうすればいいだろ?」
「?」
「こんな望んでもない名前を付けられて不遇な扱いを受けたんだ。仲良くする理由はそれだけだも充分だろ」
「……あ、ありがとうございます」
ナヴィは口をぽかんと開けた。
「ケビン! あんたルナには優しいじゃないの」
「それはそうだろ、お前と違ってか弱いとか自分で言わないし」
「ちょっとー!!」
「ふ、ふふ」
ルナはその夫婦漫才のような二人のやり取りにくすくすと笑った。
「ん? どうしたのよルナ」
「い、いえ」
わたくしもいつかはこうやって仲良くできたらな。そのためにもまずはこの試験足を引っ張らないようにしないと……。
「あ、そろそろ始まりそうよ!」
「はい時間です。それでは時間になりましたので転移を転移を始めていきたいと思います!」
<転移魔法 アクシステレポート!>
受験者の足元に大きな魔法陣が展開された。
「うわ、何だこれ!」
「魔法だから大丈夫だろ!」
「隣の奴がいなくなったぞ!」
動揺する受験者たちにスーザンは上品に手を振った。
「では皆さん。ご武運を。ゴールでお会いしましょう」
三人は目を開けると目の前にはダンジョンの入り口があった。
「なんかあたしたち、どこかに飛ばされたって感じよりかは、スーザンさんの魔法の中に入ったって感覚に近いわね」
「まぁあの人が作ったダンジョンって言ってたしその解釈で間違いないだろ」
「お二人とも、落ち着いている場合ではありません……この試験『早いもの順』ですよね」
「あぁそうだった! ルナの言う通りあたし達も早くいかないと!」
「ちょっと待て、何か聞こえないか?」
三人はダンジョンの入り口で耳を澄ませた。
「ぎゃぁぁぁぁ!」
「やめてくれぇぇぇ!」
「な、なんで俺たち同士が戦いあうんだよぉ!」
ルナとナヴィは血の気が引いたのか顔が青ざめていった。
「ケビン。これってどういうことかしら。あたし達の試験って早くゴールすることよね?」
「それは間違いない。だが、あの人はこうも言っていたぞルールは『パーティー全員でゴールすること、あとは自由です』って」
「確かにわたくしもそのように聞きましたがまさか『自由』って……」
「あぁ、多分だが、ただダンジョン探索をするだけではなくなりそうだな。ナヴィ、ルナこの意味がもう分かるな?」
ナヴィは顎に手を当てた。
今のは確実に対人戦闘による悲鳴だった。早い者勝ち、それ以外は自由ってことは。
「ライバルを減らせばその分早くなくても順位が上がる……」
「あぁその通りだ。つまりこの試験は『ダンジョン探索』とは名ばかりの『ダンジョンのゴールに向けた何でもありのサバイバル』ってことだな」
「……とても案内人の試験とは思えないわね」
「あぁ、なんかおかしいとは思ったんだがな」
「少し作戦を練ってから入ろう」
こうして数分間三人は作戦会議を行った。
「ではルナ、ナヴィこの作戦で行こう」
「えぇ、分かったわ!」
「この作戦ならわたくしでも力になれるかもしれません!」
「じゃあ入るぞ!」
三人の二次試験が始まった。
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第七章 十話 いかがだったでしょうか。
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第二次試験 早い者勝ちダンジョン探索が始まっていきます……。




