表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
村人Aは勇者パーティーに入りたい! ~圧倒的モブが史上最高の案内人を目指します~  作者: 凛 捺也
第五章 逆襲の『ガイド殺し』 エンフィー奪還編
44/257

44.勇者テリウス

異世界転移をしたパーフェクトガール、北大路ナミことナヴィ。

職業『村人A』

仕事『駆け出し冒険者に、最初のダンジョンの情報を与える』のみ。


『村人』→『ガイド』→『上級ガイド』へとクラスアップしたナヴィ。


満身創痍の二人の前に現れたのは勇者テリウス。その実力とは……。

「なんでテリウス様が……」


 ナヴィは驚きを隠せずにいた。




「ガイドの三人をこんな姿にさせて。お前ら冒険者だろ。何をする気だった」


「さぁ、何でしょうね。あなたには関係ありません。どうぞお引き取りを」


 丁寧な口調で話すデニスを見て、テリウスは剣を構えた。


「どうやら話し合いでは解決しないようだな」


「あなたが諦めてくれればいいだけですよ。さぁ皆さんお願いします!」


 デニスが合図を送ると二十人の冒険者がテリウスに攻撃を開始した。


「人間とは戦いたくないんだがな」


 目を瞑るテリウス。


「お? なんだ諦めたのか? そのまま死ねぇ!」


 後ろから切りかかった剣士の攻撃をひらりとかわす。


「何?」


「レベル二十クラスが七人」


「攻撃を続けろ!」


<ファイアボール!>

<アイスバーン!>

<マッドペイント!>


 テリウスは大剣を持っていない左手で攻撃魔法を受け止める。


「な、なに! そんな片手で……」


「レベル三十が十三人」



<パワーアックス!>


 巨大化された斧がテリウス目掛けて振り下ろされた。


「レベル四十クラスが三人」


 大剣でそれを受け止める。


「な、スキルもなしで俺の必殺技を受け止めただと……」



 大剣を握る手に力を入れたテリウスが斧使いの斧を一瞬で砕いた。



「いまだ! 死ねぇ!」


「!?」


 間一髪のところで槍使いの鋭い突きを避けることができた。


 

 くっ、腕にかすったか。


「なかなかの動きだな。レベル五十クラスだなギリギリだが」 


「腕から血を流してるやつが何言ってんだ。余裕ぶるのも今のうちだぜ」




 冒険者たちの相手をしているテリウスに大盾使いが叫ぶ。


「おい! 勇者テリウス、この女どもがどうなってもいいのか? お前が抵抗すれば三人とも殺すぞ!」


 デニスパーティーは三人の髪を持ちナイフを首元に当てる。



「テリウス様。私はいいのでエンフィーとルナをお願いします!」


「うるせぇ喋んじゃねぇ!」

 デニスがナヴィの顔を殴る。


「ぐっ!」


「ナヴィさん!」

「お姉ちゃん!」



「デニス。どこまでも外道な奴だ。お前はここで倒す」


「やれるものならやってみろ! いけぇ!」


 止まっていた攻撃が再開された。



「なら、一瞬で決めてやる」


 テリウスは剣を構えると魔力を練り始めた。


 凄い……テリウス様の周りに光属性のオーラが……。


「行くぞ」

<グランドクロス!>


 二太刀の大きな斬撃が光の十字になり冒険者二十人を吹き飛ばした。


「「ぐあぁぁぁ!」」



「な、なんて威力……」

 大盾使いのナイフを持っていた手が震えていた。


「次は本気で行くぞ」

 デニスパーティーの方に剣先を向けたテリウスが魔力を高める。


「今ので本気じゃねぇのかよ」

「相当やばいですね。どうしますかデニスさん」

「あたし達死んじゃうよ」

「とりあえず防御だ! スキルを使え!」


 それぞれが防御魔法やスキルを使い身を守るデニスパーティーにテリウスがもう一度スキルを放った。


<グランドクロス!>


「さっきの大きさとは比べ物にならないほどでかい……」

「に、にげましょうデニスさん」

「いや、こうすれば。お前らも盾にしろ!」


 それぞれが動けないエンフィー、ルナ、ナヴィを盾にし攻撃に備えた。


「こいつら、どこまでも卑怯な、く。当たる……」

 ナヴィは目を瞑った。


「あ、あれ、攻撃が来ない……?」


「おい。どこを向いてるんだデニス」



「な、後ろ!?」


「ぎゃ!」

 テリウスの左手がデニスの頬に強烈な一撃を与えた。


 その後残りのパーティーもテリウスに薙ぎ払われ、尻もちをついた状態になっていた。


「まだやるか!」

 テリウスの覇気にパーティーメンバーは一歩下がった。


 デニスはさっきまで持っていた剣を再度握り直す。


「アーサーに続き、お前まで俺をこけにするのか。テリウス」


「あぁ、あの最近噂になっているあの王都トップクラスの。だがそれは関係ない。お前は俺の大事な人を傷つけた」


「ははは、でも知ってるぞテリウス。お前はあの『伝説のスーパーアドバイザー、トニー・マクレガン』を殺したんだろう。そんなお前がガイドのこいつらを助けるなんて皮肉なもんだな」


 ナヴィはその言葉に口を挟まずにはいられなかった。


「それはテリウス様のせいじゃない! たまたまそうなっただけで」


「黙れ! それでもこいつと同行したせいで死んだんだろ。テリウス、それと何が違う。ガイドなんて捨て駒だってお前も分かっていたんだろ!」


 テリウスは肩に担いでいた剣をゆっくりと下ろした。


「確かにな……俺はあの日のことを一度も忘れたことはない。むしろ忘れることはできない。自分の失敗からそうなってしまったからな」


「はっわかってんなら止めんじゃねぇ。さっさと消えろ」


「だからこそ、案内人として同行してくれる『ガイド』を『アドバイザー』をもう一人も死なせたくない」



「戯言だ! お前ら、もう一度攻撃だ!」


 起き上がっていた冒険者たちが再度テリウスに向かう。


「あぁ、戯言かもしれないな、だが……」



<秘技・光陣烈破斬!>


 テリウスが居合斬りのよう大剣で一閃すると、周囲に光の斬撃が生まれ、襲い掛かった冒険者を一掃した。


「そうやって手に入れた今の力だ。傷つけるためだけのお前らの技とは違う」

「さぁ残りはデニス、お前だけだ」


 デニスはテリウスの胸のタトゥーが目に入った。


「レベル七十クラス……?」


 え、テリウス様。七十クラス!? そんな人まだ見たことも聞いたこともない……。


「なったのは最近だがな。申し訳ないがただの冒険者に負けるつもりは毛頭ない。大人しく降参しろ。そうすれば殺しはしない」


 デニスは震える手を抑えテリウスに剣を構え切りかかった。


「くっそ、てめぇみたいなやつを見てるとむかつくんだよ!」


「何がだ」


 デニスとテリウスの剣戟のみが部屋に鳴り響いている。


 互角!? いや、そんなはずない、まさかテリウス様は手加減を……。


「てめぇは失敗したんだろ、なんで立ち上がってんだよ! そのまま落ちていくもんだろ!」


「普通はそうかもしれないがな」


 テリウスの大きな一振りがデニスを吹き飛ばした。


「ぐあぁ!」


「俺には守らなければいけないものができた。だから落ち込んでいる暇などなかった。弱い俺がどうやったら守ることができるのか。それは負けて後悔して這いつくばることではない。そこからすぐに立ち上がって少しでも強くなることだ」


「く、うおぉぉ!」

 再度立ち上がりテリウスに切りかかった。


「すまないデニス」

 テリウスの大剣はデニスの右腕を切り落とした。


「ぐぁぁぁぁ! いてぇ!」


「そうやって何度も殺してきたんだろ。その残った左腕で罪を償え」



 デニスの叫び声でパーティーメンバーが起き上がった。

「デ、デニスさん、う、腕が……」


「くっはぁはぁ。撤退だ!」

 二十四人全ての冒険者は逃げていった。


 テリウス様、圧倒的だった……。あ、こっちに向かってくる。


 縄で結ばれた三人の元へと向かうテリウス。


「大丈夫だったかい」


 テリウスは手を差し伸べる。


 ナヴィはその手に掴まろうとした瞬間だった。




「大丈夫だったかい? ルナ」



 え……なんで……ルナ?

最後までご覧いただきありがとうございました!

第五章 七話 いかがだったでしょうか。

もしよろしければ評価、レビュー、コメント、ブックマーク、ぜひお待ちしております!


ストックは特にありませんが毎日投稿をこの先も続けていく予定です!


また第五章になり、悩んでいたタイトルを改良しました。

今後ともよろしくお願いいたします!


ルナとテリウスにはどんな関係が。次回 第五章 最終話!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ