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20.『上級ガイド』と『上級ガイド』

異世界転移をしたパーフェクトガール、北大路ナミことナヴィ。

職業『村人A』

仕事『駆け出し冒険者に、最初のダンジョンの情報を与える』のみ。


『村人』→『ガイド』→『上級ガイド』へとクラスアップしたナヴィ。


高難易度のダンジョン攻略に向かったナヴィとデニスのパーティー。

絶体絶命のナヴィの前にケビンが現れる。

 ナヴィとデニス達が魔王直属の配下、ラハマンと戦闘を開始し始めたころ。


『密林の神殿』のダンジョンの入り口ではハンナとエンフィーがある人物達と遭遇していた。



「お嬢さん方。そこをどいてもらえないかな」


「邪魔だ。どけ」


「あ、あ、あなた方は」

 ハンナは驚きが隠せず声が震えていた。


「レベル五十クラスの上級冒険者。アーサー」


「え、この人があのアーサー!?」

 エンフィーもその名前と噂だけは聞いていた。


 アーサーが笑いながら口を開く。

「あはは、俺も有名になったな、なぁケビン」


「知るか、俺は関係ない」


 ケビン……? あの人が……。お姉ちゃんよりも早く『上級ガイド』になった天才。


 エンフィーは目を輝かせながら機敏に近づいた。


「あ、あなたが『上級ガイド』のケビンさんですか!」


「ん? あぁ、そうだがそれが何か」


「相変わらず冷たいなぁケビンは、こんな可愛い女の子なのに」


 ケビンがエンフィーをじっと見つめた。


 このサファイアのような瞳の色、目の形、それにこんな小さいのにもう『ガイド』。


「おい、お前ナヴィの妹か」


 目を丸くしたエンフィーはすぐに聞き返す。


「え、それをどうして……」


 その瞬間、ハンナはその会話を切るように話をし始めた。


「アーサーさん、ケビンさん。お願いがあります!」


 二人はいきなりのハンナの大声に驚いた。


「ど、どうしたんだ土下座なんかして」

 アーサーがハンナを立ち上がらせようとするが、その形からは動こうとしない。


「今ナヴィは『ガイド殺し』のデニスパーティーと一緒にこのダンジョンに入っています。それを知った僕たちは何とかここまで来ましたが、正直ダンジョンのレベルには到底届いていません。どうか僕らのナヴィを助けてください」


 そのパーティーの名前を聞いたケビンが目を見開いた。


「ちっ。あの馬鹿」


「アーサー様、ケビン様。お願いします。どうか、私のお姉ちゃんを……」

 エンフィーが半べそになりながらお辞儀をした。


 エンフィーの上半身をゆっくりと上げ、真っ直ぐな紅い瞳でケビンが尋ねた。


「エンフィーと言ったか」


「はい」


「<アクセル>は使えるか?」


 半べそだったエンフィーの表情が少しだけ明るくなった。



「はい! もちろんです!」


「アーサー。お前はそいつらと後からこい」


「え、なんで俺が後からなんだよ」


「それが一番早いからだ。そいつらを守りながら一緒に探しても手遅れになるだけだ」


「お前ほんとデリカシーないな」


「うるさい。それに、きっとあいつらともどこかで鉢合わせるだろう。それをアーサーに捉えてもらうためだ」


「なるほどな。了解した」


「じゃあエンフィー頼む」


「はい!」

<アクセル!>


 ケビンの足に青いオーラが纏う。

 

 ケビンは魔法を掛けてるエンフィーの頭の上に手をポンと置いた。


「大丈夫だ。俺が必ず連れて帰る。約束する」


「はい。お願いします。お姉ちゃんをお願いします」


 その言葉を聞いたケビンは超加速したスピードでダンジョンに入っていった。



「速い。これは<アクセル>だけじゃなく地のスピードが相当速いんだ」


「あぁその通りだハンナちゃん。あぁ見えてもあいつは俺と二人で幾つも上級クエストをこなしてきたんだぜ」


「え、じゃあケビンさんの実力って……」


「いやーなんであいつは冒険者じゃないのかってつくづく思うぜ。まぁ生まれの問題なんだがな。こればっかりはしょうがない」


 冒険者で言ったらレベルは五十クラス。俺と切り結べるほどの『天才ガイド』。


 ケビン頼んだぜ。


「さぁそろそろ俺らも行くか。別の仕事があるしな」


「別の仕事……ですか」


「ケビンがいればナヴィちゃんは多分大丈夫だ。俺らがするのは¨予防¨だ」


「予防?」


「まぁそのうち分かるって。じゃあ入るぞ」


 こうして時間を少し開けて、ハンナ、エンフィー、アーサーもダンジョンに入っていった。




 ボスの部屋ではケビンとラハマンが対面しており、ナヴィはケビンの後方に下がっていた。


「ケビン。どうしてあなたが……」


「お前の妹に頼まれたからだ」


「え、エンフィーが来ているの?」


「あぁ。双剣の女も一緒だった」


「ハンナも……。あの子たちなんでここまで」



 あたし、またエンフィーを一人にさせようと……。ハンナを悲しませようとした。本当に馬鹿だ。


「話は後だ。まずはこいつを倒す。できる限りサポートしろ。」


「え、えぇ。でもあたし。今」


「分かってる。魔力が練れるようになってからでいい」



 二人が会話をしている中、ケビンの大鎌にはじき返されて震えていた手を見るラハマン。


「ふん。男。なかなかやるではないか。ようやく少しは骨のあるやつが出てきたか」


「それはこっちのセリフだ。魔王直属の配下ラハマンここでお前を倒させてもらう」


「ぬかせぇ!」


 離れていた二人は一気に距離を詰め大鎌と黒刀が凄まじい斬撃で切り結ばれた。



 後ろで魔力を練ろうとするがうまくできないナヴィは二人の切り結ぶ姿をただ見ることしかできなかった。


「すごい、凄すぎる。あのラハマンのスピードに勝っている」



「ははは、その巨大な鎌でよくここまでのスピードで振れるな。」


「あぁまだもう少しは早く振れるのだがお前はどうなんだ」


「面白い男だ。いいだろう」


 二人のスピードが更に上がった。


 

 ケビンは不利ね。ラハマンは二本の刀で手数が多い分スピードの割にケビンが受け気味だわ。


 受けた斬撃の反動で後ろに下がったケビン。


「ちっ。埒が明かないな」

<バーニングボール!>


ファイアーボールの上位魔法ね、でかい!


「こんなもので倒せると思うなよ」

二本の刀で炎の球を真っ二つにした。



「あぁ、その攻撃で倒せるとは思ってない」


「なっ」


 ケビンはラハマンの背後を取っていた。

「バーニングボールはただの目くらましだ」


「本命はこの相手に炎の幻惑を見せる<不知火>だ。」

<バーニングサイズ!>


 炎を纏った大鎌がラハマンに切りかかった。


「ぐあああああああ。」



 あのラハマンをこんなにあっさり。


 終わったと思い近づこうとするナヴィ。


「ケビン!」


「まだだ」

「奴はまだ倒れてない」


「そんな。あの攻撃を受けて立ち上がるの……。」


「ふふふ。はははははは。よくぞここまで……。俺も本気で行かねばな」

 ラハマンはアヌビスのマスクを外す。


「ウオオオオオオ!」


 狼の顔……。外見は想像通りといったところだけど。


「ナヴィ、もっと下がれ」


「え?」


「感じないのか。奴の魔力が一気に……」


 雄叫びとともにマスクによって抑え込まれていたであろう魔力が一気に噴き出した。


「来るぞ!」


 全神経を集中し大鎌を構えるケビンだったが。 



 き、消えた。



「男、さっきのはこうだったか?」


「な、いつの間に背後を……」


「死ね」


 ケビンはラハマンの二本の刀で背後から貫かれた。

最後までご覧いただきありがとうございました!

第三章 六話 いかがだったでしょうか。

まだまだ仕様がわからないところ多数ですが、もしよろしければ評価、コメント、ブックマークお待ちしております!


ストックは特にありませんがこの先も続けていく予定です。

よろしくお願いします!


次回 ケビンVSラハマン 決着……?

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