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エイジェンマ・フラグメント  作者: 狭凪
3.Loslipea Eivg(sum)o An

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80/100

テハインフミ

 ドアの外が何やら騒がしくなって来たのでやれやれと目玉蝙蝠を掴み、実況ちゃんを小脇に抱え「なんで!?」実況席の窓枠から飛び出し「ぎぁぁぁぁぁ!?」リヒャルドの腕を足場に観客席の上を通る。

 ポーンッとクエストが届いたので開いてみると「えっ?それ私のウインドウなんだけど!?」俺に対してのクエストが発令されていた。ふむふむ、教皇からのクエストで聖典を取り返してくれって感じか。「え?なにか変なこと考えてません?」


「途中途中に口を挟むのはいいけど、変なこととは失敬だにゃ~」

「そんな三日月だけで作った表情を怪しまないわけないじゃないですか!変なことを考えている顔ですよ!」

「大正解だにゃ~」


 副腕の様にリヒャルドの腕を召喚して実況ちゃんを抱え直すと、アイテム袋からマイクと拡声器を模し嘲笑の様なモチーフの仮面を被り冒険者風の装備に着替える。


『レディース、アンドゥ、ジェントルメ~ン。怪しい仮面で御免なさい?先程映った黒色犯人、実際問題状況確認。俺っち怪しい正体隠し、バレたらお前らなんでも掲示板に書くし。聖典判明、もろもろ解明』

『え、何!?《__》さんいきなりラップって何!?』

『勝手に持ち出し頭カンカン、これから始まる聖典奪還、君達参加の参戦に震撼。楽しい楽しいクエスト発行、俺っち死ぬまで借りてる携行、おやおや待てない先行グループ』

『ちょちょちょ、まって私関係無━━』

『待って待て待てちょっと早いよ、説明無いよ、やってないよ。邪魔しないで落ち着いて、一息着いて、位置について』


 フライングしたブロワーに煙管を一服して煙を吹き掛けると鈍重の状態異常に掛かり、武器を振る腕が遅く移動が失速して落ちていく。飛んでくる魔法はリヒャルドの手で掴んで保存する。

 聖典で操作して目玉の魔物の接続から映像が街中に出るようにする。出てる?出てるよね?


『ルールは簡単、町から俺っち逃げるよ段々、お前ら俺っち狙ってBANGBANG。時間で帰るよ聖典一月(ひとつき)、俺っち死んだら戻るよ一突き。だけども制限、時間は有限。双子が負けたらクエスト終了、持ち逃げするよバイバーイ』

『あー、もう!教皇から発令された奪還クエスト!ターゲットは私が囚われているこの《__》!え?名前は修正入ってるの!?えー、じゃあバイブスマスク!聖典は一月経つと自動返還される様で、これがクエストの制限時間ですが、彼の示した制限時間はテロ行為の主犯、ラブリンス兄姉きょうだいが負けるまでです!』


 実況ちゃんが自棄になって今の情況を受け入れて俺が言っていた事をまとめて説明し出す。その間に映像を弄ると兄姉の映像装置にアクセス出来たのでそれを流す。


『おっとぉ!?ラブリンス兄姉が相対している相手がバイブスマスクのアシスタントでしょうか?彼女の尽力が制限時間となります』


 軽くステップを踏みながら闘技場の逆の端にたどり着く。さっき付与した鈍重の状態異常に掛けた連中が回復して動き始める。


『ヘイヨー!お前ら準備は良いか!それでは行くぞ、頑張れレディゴー!(スリー)(ツー)(ワン)、ヒアウィ~~~~、ゴォォォォォォ!!』

『では、スタートです!!』


 闘技場を封鎖している結界を通り抜けてさっき保存していた魔法を空に放つと、それを皮切りに俺を狩りにくる連中が動き出した。が、


「なんだこれ!?通れない!」

「なんでだ!あいつさっき通れただろ!」

「知らないわよ!」

「誰でも良いから結界を壊せ!」

「あっ、抜けれた」

「な、なんでだよ!」


「ごめんね、ご覧ね、説明し忘れ。結界通過、伝令ツーカー、出れる時間は十秒経過。出れる人数一人でオンリー、じゃないと直ぐ様遊びが終わり、説明不足でごめんねソーリー」

『えっ~と、結界から通過出来る人数は十秒に一人、追う人もそれ以外も関係なく通すため誰が出られるかわからない仕様みたいです!』


 十秒毎と言うが、全体的に十秒毎に一人のみ結界を通過できる様になる仕様上、何処からでも双方向に通過が可能なので俺が出てきた闘技場の上から以外にも出れると分かれば勝手に出てくるのが人間。俺を追う連中以外にも一般人やそこそこのお偉方が我先にと出ようとするんだから追うにも追えず、ランダムに排出される人達だけでは対応が遅れるだろう。


「いまから街の外へ俺っちダッシュ、皆は頑張る聖典奪取。囲いの中の狩人遅延、テロの犯人計画失敗で感情ぴえん、街の狩人動くか参戦。まつりの祭りだ楽しんで行こうぜぇぇぇぇぃっ!!」


 斜め上方に技文字込みで跳ぶ大ジャンプで周囲からの魔法を回避する。さっきまで居た石畳が割れ剥がされ地肌が見える場所もある。一気に来たねぇ。そんなにクエスト報酬が欲しいんだな。


「ヘイヨー、見たぜ見たぜテロ野郎。注目衆目集めに行動、分かってるかお前、犯罪行為で目立ってどうだ?他の奴らに狙われ襲われ、イカれてるぜお前。無名のお前にゃこれしか出来ねえ無能野郎」


 屋根に着地すると待ち構えていた様で変な奴がマイク片手にMCバトルを挑んで来た。なにこの……なに?どういう(何が)プレイスタイル(したいの)


「才能ねぇならゴーホーム、ママのミルクを飲んでこいよ。糞な手段しか知らない脳味噌、どうせガラクタばっかの中身しか無いのが見透けるぜ。取り柄が無いから悪目立ち狙い、お前を選ぶ女は趣味悪ぃ。糞なスケも選ぶわけねぇよなぁ?悔しかったら言い返してみなヨー!」


 ドヤ顔で此方に挑発を行う変な奴を幻影に任せ、消えた姿で近づき目の前に立つと、


「ほらどうしたどうした、言い返せねぇのかヘニャチン玉無し野━━」

「うるせぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

「ええぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!?」


 張り手気味のビンタで屋根に叩き込む。


「人の悪口を言うなって母親に習わなかったのかこのノータリンのダボハゼ口公衆便所野郎が!!」

「人の悪口言ってるー!?!?」


 嫌がらせ複合毒(ターゲットのみ作用)を穴から吹き込んでから牛乳雑巾を接着剤付きで叩きつける。


「あ、やべ逃げねぇと」

「テンションの振り幅ヒドイですね」

「今そう言うキャラだからね」


 今しているのは自分はラップ的な喋り方なのに相手がすると意味が分からないと言って殴り付けるダンサーのキャラ。ちなみに夏秋かしゅうがジャケ買いした音ゲーダンス無双(・・)持ちキャラ()である。

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