サメヌマニワニ
[アルマティ王国:ログンギ 用水路(Withワニベロス)]
スラッシュブルーが技文字を発動したと思ったらいきなり前衛三人の首が飛んだことに驚きました。首を斬られた三人はお守りのおかげで死亡を回避したみたいですが何やら起き上がる様子を見えません。もしかしたら即死攻撃の時になにか含ませていたのかもしれません。
なんにせよ僕が支部で会った時に感じた物は合っていたと言うことなのでしょう。あの人からなんだか……匂いがしたと言うことが。まあでも確信に至れなかったのでこんな事態が起こってしまいました。落ち込まずに次に繋げましょう。
偽スラッシュブルーはスラッシュブルーのマスクを外し、スーツを引き千切ると別の装備に一瞬で変化しました。
「あなた、やっぱりこの前会ったスラッシュブルーではなかったんですね」
「ふう、気づいていたのか。というよりも確証に至れない。そんなことなんだろう? そうだともこの数日の間に一番簡単に入れ替わることができる奴を探していて、無口で顔を隠していて都合がよかったんだよ。シルエットを変えるアイテムがあれば入れ替わり成功ってわけだよ」
変装に使った道具はヴィラン支部の一般悪戯用のものなのだとか。一般なら規制できないので仕方ないですね。あそこは悪戯用はヒューマリアン向けにも売ってますから。
変装を解いた偽スラッシュブルーの素顔は黒髪で芸能人の名前が付いていそうな色の肌をした男のブロワーでした。なにかどこかでいたようなお顔ですね。なぜこんなことをしたのか……と聞くのは野暮なのでしょう。
「ところでスラッシュブルー本人さんはどこへ連れて行ったのでしょうか?」
「あ? ああ、あの無口キャラね。プライベートの無装備状態の時に拉致って、殺したって戻って来るってのは基本だから俺らの基本でしょ?生かさず殺さずで閉じ込めてるよ。本物のヒーローなら装備なしでも戻ってくるでしょ。あっ、剥ぎ取ったアイテムは俺の都合で捨てるのも忍びないしアンタに返しとくわ」
腰に装備していた、多分アレがアイテムボックスなのでしょう。ヒーローのアイテムの外見をしたそれを倒れているダイナテンスの腰ベルトに無造作に刺した。
「お前……、俺たちに何を……」
「何をって毒に決まってるだろ? お守りって即死でも生き残るから態とHP調整して殺すってのは面倒だからなのと、調薬師だから殺しそびれた戦闘職と真正面でやりあえるわけないから確実に動けなくしたわけ」
「そ、そんなの耐性が――」
スラッシュブルーの武器、に見える調薬師と名乗った男の武器が二度目の首斬りを行い確実に三人の息の根を止めた。男が悠々動いている中でどうにかしようと思いましたが、いつの間にか体の動きが鈍いことに気が付きました。腕がほんの少ししか動きません。びっくりです。
「おやぁ、気づいた? 最初から俺のスキルは発動していたってことが」
「と言うことはこの体のこともあなたの毒と言うことですね」
「ばれたからってどう言うわけでもないけど、邪魔になるからアンタも死んどいて。俺の狙いはベスタミアちゃんだから」
「貴様っ! 私が狙いであれば私だけを」
「でも他の四人と比べて頭一つ小さいとオートスキル中に修正入れらないからアンタの首が狙えなかったんだよ。でも確実に四人はやれたあとだから処分できるんだけどね」
「聞いているのか貴様っ! 私を無視して――」
同じく毒で動けなくなっていたベスタさんが叫びましたが、新たに毒を撒いていたのか意識を失い用水路の道に倒れ込みました。男が倒れたベスタさんに気を取られた一瞬の隙を突いてワニナノカを本来の姿に変えて水路の方に飛び込みその場から撤退をします。匂いで分かる通り水路を移動した人の方へ巨大になったワニナノカに頼んで移動してもらいます。
大きな鮫の姿になったサメパペットのワニナノカの目と鼻を通して行き先を間違えないように泳いでいきます。水路に流れている毒は偽物さんが直接ばら撒いていたものとは違って耐性を抜けないようなので無視してもいいですね。二つ重なっている匂いの先にたどり着くと通路に上って口の中から這い出しその場を確認します。
「水たまりがあるってことはここから上がったってことですね」
「っておい、動けているじゃねえかガシュガシュ」
「使用者の周囲にいないと発揮しない能力なのでしょうザシュザシュ」
「そうみたいですね。っとその前にアラバスターを探しましょう。落ちている水滴に匂いが付いているから死んでいないはずですから」
もとのパペットに戻ったワニナノカとワニトロス、それと自分の鼻で匂いを嗅いでアラバスターが進んだ先に向かう。気になるのはアラバスターとは別にもう一つ匂いがあるけどこれは悪意がないから大丈夫だね。悪意はないけどすごく甘ったるい匂いだから辟易するけど。
ワニトロスを本来の姿に戻して搭乗すると天井に潜り時々見かけるゾンビたちを無視して匂い続く奥の方へ向かいます。
エイジェンマ・フラグメント溢れ話
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|◎フ < ワニトロスとワニナノカのパペットについて
元々ワニベロスのパペットは特殊な物であり、初期装備共通のペナルティ開けに復活する能力以外は普通の能力値だが、ワニベロスの【与】の能力が通りやすくなる他に拡張設定が存在している。
今のところはホムンクルスの鰐と鮫と融合してそれぞれ独立して動くことが出来るようになっている。
その他にホムンクルス自体の能力に鰐は地面を遊泳、鮫は空中を遊泳できる。進化すれば頭が増えたり竜巻を従えたり幽霊になったり家を闊歩することができるかもしれない。サメだからね!




