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エイジェンマ・フラグメント  作者: 狭凪
2 . Neppo aesrclawl

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ヨウジクルカイイ

 ある意味一番最初の目的の人物と合流し、それと俺達を探して偶然合流した人物の二人を伴い、近くの、いやさっきとは違う近くの喫茶店に入店した。さっきの店は早々に閉店に追い込んでしまったから今回は一品だけとワニベロスに言い聞かせておく。フォーク噛んで揺らしてるけど噛みきるなよ?


「私のオススメの店がなぜか閉まっていたが、新しい場所に訪れるのもいいな」

「なぜか閉まってましたにゃ~」

「でだ、お嬢さまを助けてもらった謝礼金だ。受け取ってくれ」

「じゃ、お言葉いたぁっ!?」

「なに手を伸ばしているのにゃ~。お前じゃねぇんだなこれがにゃ~」


 金が入った袋に伸ばしたナッツァーの手にバターナイフを突き立て、刺さった手の甲を抱えて悶える様子を尻目に袋を受け取る。俺とワニベロスと分けて二袋、ワニベロスは困った様子で袋を抱えていたのでアイテムボックスを渡すとそこに入れてストレージにしまいこんだ。


「と言うか、俺とお前は知り合いだからいいけど、改めて紹介してくんないか? いい加減蚊帳の外の状態なんだが」

「えっと、てか紹介する必要があるのかにゃ~? 別段自己紹介する必要性が感じられないにゃ~。二人とも自己紹介はしてるし」

「俺が気になるんだよ! ワニ坊の方にはしたけど、王族分家のベスタさんにはしてないから俺は赤の他人なんだよ。せめて自己紹介くらいさせろ」

「私は別に……」

「別にブロワーBでもいいだろお前。これ以降関わるわけでもないし」


 フッと鼻で笑ってやるとナッツァーはスプーンを行儀悪く食器にぶつけてカンカン鳴らして抗議を始める。やめろ行儀悪い。そんな様子をつまらなそうに見ている三位一体ワニベロスとなにか言いたそうにまごついているベスタ。なにか用事があってきたはずだ。俺を見て向かってきたのだから。


「どうしたのかにゃ~、ベスタ。何かワスらにやって欲しいことがあったみたいだけど」

「そうだった。これを見てくれ」


 そう言ってバングルから取り出したのは一枚の羊皮紙。そこにはQUEST(クエスト)と題名され、その下に背中に棘が生えた象のシルエットが描かれていた。いきなり出されてもわからないのでナッツァーの方を見ると、頼んだ飲み物にストローで息を吹き込んでいて明らかに無視の姿勢をとっている。逆にワニベロスの方を見るとテーブルの上に体を預けて食い入るように見ている。


「ん? ああ、アラバスターとワニベロスは最近来たばかりの者だったのか。ではこの羊皮紙の説明をするか。この羊皮紙は『足跡の羊皮紙』と言って、モンスターの痕跡や対象の一部を触れさせるとこのようにクエストとなって現れる」

「ほうほう、なかなかに便利な」

「EXTモンスターの情報が見れるんですね」

「ところがそう簡単な物ではなくてだな、モンスターならなんでも反応すると言う特性からそれ以外のモンスターにも反応してしまう。さらにこの羊皮紙の補充はクエストのクリア難易度によってもたらされるゆえに、弱いモンスターや所持していない者が倒してしまうと消費するだけで終わってしまう」


 便利な半面、不便な半面も兼ね備えているのか。でもこの羊皮紙欲しいな。【時縫刻限劍トキウバイ】の動向が知りたいし、あわよくば再戦してぶっ倒したい。

 で今回のこれはっと。


「EXTモンスター、【枯毒一丁シナビレ】の討伐。体高3m、象型のモンスター。毒に注意かにゃ~」

「毒ですか。ちょっと防げるもの持ってないですね」

「俺は持ってるけど、LV700か。ちょっときつくねぇか?」

「ベスタが100といくらかで、あっしが50。ワニベロスは~……」

「57です」

「俺は190だな。ちっとばかし不安が残るぜ」

「毒の方はにゃ~、毒系素材があるけど無理っぽいのにゃ~」

 

 象モチーフなら鼻から吹き出したり投げて来たりしそうだし、【枯毒一丁】ってことだし他にも隠してそうだな。まあ、毒の対策にこの街で何か用意しないとな。


「解毒とかできるアイテムって道具屋以外にどこで取り扱っているのにゃ~?」

「解毒アイテムか。初級中級なら町の道具屋でも買えるが、上級や特級は宮廷や貴族のお抱えなってしまうな。それはブロワー同士の方が入手しやすいはずだ。それ以外となると浄化の聖水やエリクシルになるがそれらは教会管理になっているな」

「教会……、そう言えばちょくちょく教会を見ますけど教国との関連ってあるんですか?」

 

 遠くに見える教会の十字架。あのシンボルはこっちでも同じなのか、そうしたのか。まあ裏設定フレーバーはあまり気にしないので、ワニベロスが尋ねてくれた教会と教国の関係を聞こう。


「そうだな。特に関係性はないんだ」

「そうなんですか?」

「ああ。教国は一神教でスカアワを崇めているが、我が国では多神教なので教会毎に崇めている神が違うんだ。ちなみに私は戦神を崇めている」

「へー、関係ないのにゃ~」

「スカアワ教の教会はこの国にもあって、あそこに見えるのがそうだ」


 指された先にあったのは丸にVを逆さにしたものが重なっているものが見えた。……あれは絶対十字架じゃないな。十字じゃないし。


「まあ、教国の者だからなのか扱う物の品質がいいらしい」

「そうなんだな。じゃあ、えっと、各々準備するという事で明日のこの時間で大丈夫か?」

「そうだにゃ~。ちょ~っと準備したいからそのくらいは欲しいかにゃ~」

「僕もホムンクルスが出来るまで待って欲しいです」

「私も鎧の修復が終わるのが夜中になるため時間が欲しい。まだ被害が広がらないから安心て準備をしてくれ」


 地図を広げて羊皮紙に書かれている【枯毒一丁】の現在地とその今までの進行ルートから、なにもない場所を通る事を予想しているようで1日くらいなら大丈夫とのこと。

 それならと全員が賛同して、会話始めで完食していたワニベロスが最初に店を出て、ナッツァーが自分の分を払って退出する。あれ、ワニベロスの分俺が払うのか? さっき貰った中から見ていると俺とワニベロスの分の代金をベスタが払って行った。あらやだイケメン(トゥンク)。

 うん、俺はどうしようかとストレージのアイテムボックスを眺めながら新しいコーラを頼む。あー、脳ミソ炭酸スパーキングしながらスケジュールを組み始める。


「あー、どうしようかなー」


 使ってなかったミルクをコーラに入れ、息を吹き込みブクブクとコップから溢れだすまでしてから店を出る。

 ちゃんと片付けをしてから出たよ。店の人に迷惑だから遊んだ後はちゃんとするいい子なんだよ俺は。

エイジェンマ・フラグメント溢れ話




」]

|◎フ < 運営式クエストアイテム『足跡の羊皮紙』とは


 『足跡の羊皮紙』は運営が発行したクエストアイテムで、放っておくと世界を壊滅させてしまうほどの能力に成長してしまうEXTモンスターが生まれてしまい、運営権限で消せないのでどこにどういうモンスターがいるかを示して各国に配ったアイテム。別名『運営の尻ぬぐい』。


 最初の一枚は配布だが、それ以外は雑魚EXTモンスターを倒すことで得ている。それ以外ではクエスト達成時のEXTモンスターの力量で齎される枚数が違い、同じモンスターのクエストが表示されている場合早い者勝ちでそれ以外の『足跡の羊皮紙』は朽ちて無くなり、複数持っていても効力を発揮するのは一枚のみ。この効果は重複しない。


 能力はクエストの発行と言うもので、モンスターが暴れた後に対して使用するとその原因のモンスターの討伐クエストが表れる。モンスターの痕跡を発見するところからしなければならないが、その痕跡を残したモンスター以外の痕跡だったり、大量発生の痕跡だったりが多いのでそう簡単にEXTモンスターのクエスト用紙にはならない。

 羊皮紙に表示される情報は『名称』『身体データ』『特徴的な攻撃手段』『現在位置』であり、身体データと現在位置は随時変更されているが、特徴的な攻撃手段なので奥の手や搦め手、副次的な効果が表示されないため意表を突かれる攻撃が飛び出す場合がある。慢心よくない。


 最初に発生した星5級EXTモンスターが対星性能を所持してしまうことが予測されたので、それを阻止するために運営が突貫で作成し、それ以降の『特徴的な攻撃手段』ではなく、『現在所持している攻撃手段』と『以降放置すると獲得する攻撃手段』が表示されており『必要装備』の欄があったが、世界滅亡イベントに発展するため表示されていただけなのでそれ以降のものにはそれに至る星5級EXTモンスターが表示されたら運営に報告が行き、判断されたときにその三つが表示される。

 最初の一体以外この稼働期間の中で(比較的)弱い部類の星1~3級EXTモンスターは複数体いたがほとんど討伐され、残ったものも未だ至るものはいない。星4級は一桁台いるがそれ以上進化しない気でいるので今まで表示されたことない。運営内で聖杯(改造コード)を与えるか否かは常に議題に上がっている。

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