クマタツワロス
[アルマティ王国:ブレラナ森林]
横やりを入れた形で介入した戦闘だけど、倒すのではなく捕縛の方へ変えたら戦闘のスピードが格段に落ちて楽になった。これなら楽に終われるぜ!
と思ったけどそんな事なかったぜ!
「あー、モンスターを潰して枠開けたのかにゃ~。ドロップする事から召喚魔法的なスキルじゃないことはわかっていたけどにゃ~」
サモナー系スキルの召喚魔法だとたしか魔力で象ったモンスターを召喚するスキルだったはずで、魔力の塊なのでアイテムがドロップするはずがない。技能書を持ってるから能力はわかるがMP特化にしていないと簡単に空になるスキルだ。
ならば有限の何かしらが存在する従魔系スキル何だろうか。それにしたって新しいモンスターを出すために、育てたか捕まえたかわからないがそれをほいほい捨て駒にできるスキルなんてお得すぎるだろ。まあ十中八九何かしらの裏技でも使ってるだろう。レベル上限が限られているなら絶対に考えるよな。俺だってするし。
「じゃないとこんなモンスターを呼び出せるわけないにゃ~。強力モンスターを召喚、不足分は別のモンスターから確保って感じかにゃ~?」
「なんだとっ!? まさかこんな奴まで出てくるなんて!」
「なに? 知っているのか鎧戦士!」
捕縛していたモンスターと共にまだ戦っていたモンスターがいきなり倒れて消えると、木々の中から大きな影が頭をもたげる。歩くたびに重量を感じさせる地響きを鳴らしながら木々をなぎ倒しながら出てきたモンスターは熊を無理やりドラゴンに作り替えたような奴だった。はは~ん、色から見るに火属性だなこいつ。相性わるいぞ~?
「グリズリーキングドラゴン!? グリズリーキングドラゴンじゃないか! なんでこんな奴を従えているんだ!」
「ちょっと待って、情報過多にゃ~。グリズリー? キング? ドラゴン? どこで区切ったら良いのにゃ~。熊の竜なの? それとも熊と竜が合わさって最強に見える奴?」
「グリズリーキングドラゴンはグリズリーキングドラゴンだろうが! くそっ、お前アレを倒せないのか!」
「因みにレベルは?」
「200だ」
「無理だにゃ~」
まだレベル50の新人に200を倒せは無茶すぎる。爆心地で倒れ伏す感じで無茶すぎる。
戦士の方々のレベルは平均が約70。隊長らしき人が100を越えているらしいが、護衛対象がいるので下手に動けないようだ。
「くそっ、退却! 退却準備! 周囲を囲むモンスターが居なくなっている。直ぐに街へ向かえ!」
「「「はっ!!」」」
急いで戦闘から離脱を促し始めるが、熊竜の様子が変である。頭を振ったかと思ったら周囲を見回し此方を見つけると怒ったかのようにうなり声をあげ始めた。さっきまでのモンスターは事を荒立てないように鳴き声をあげていなかったのに熊竜は声を出し始めたと言うことはヤバイね、非常にヤバイ。
「まずい! 全員私の後ろに回れ!」
「グオォォォォァァァァアアア!!」
「【広範囲防御壁】」
熊竜が吐いた炎の息吹が口から一直線の場所を燃やして行く。俺が100越えてたとしても不用意に食らえば跡形もなくなるだろう。
「はぁ、はぁ。ひ、姫様!」
リーダーが防御スキルを使ったことで大半が守られたが、息吹の範囲、威力によって逃げ遅れたもの達は燃え残りもなく消え去っていた。攻撃に備えていた移動が遅い馬車も含めて。
「姫様ぁぁぁぁぁ!!」
「ハァァァァァァイ、ワタシヒメダヨォォォォォ!!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ?!」
俺が救い出してなければの話だが。
息吹の範囲外に馬車の中身と一緒に避難して、馬車が跡形もなくなっている様子に絶望感を抱いているリーダーの人の後ろから重低音ボイスで驚かせた。
「お、お前!? いや、ご無事ですか姫様!」
「は、はい。この方に助けて頂いたおかげで……」
「いやあ、あれじゃろ? 目の前にドラゴンがいて遠距離攻撃ならブレスくるかにゃ~? とスキル発動して馬車の横にスタンバってました」
目の前の光景に言葉が出ないのか目を見開いたまま固まる姫と呼ばれた女性。眉目秀麗、頭脳明晰、どこに出しても恥ずかしくない女性が王国の姫なら美形の家系なことだろう。……いや、ここはセオリーを無視してトンビが鷹を生むといったバージョンでも。
「おい! 何を呆けている! まだ敵がいるのだぞ!」
「ごめんにゃ~。ということではいこれ。わすがアイツ惹きつける間に避難よろにゃ~」
「あっ、おい!」
なんか重要そうな人物なのでここでは一番命が軽い俺が囮になることで安全に帰路を行って欲しい。重要人物が床ペロして物語がデッドエンド、バッドエンドまっしぐらは今のとこどこに重点があるのかわからないからがんばるにゃ~。
夜中の寝所で耳元に飛ぶ蚊のように、まして厠での所用時に目の前を遮る蠅のようにできるだけウザくコルク銃を顔めがけ撃ちまくる。ついでに高く響く音を鳴らしながら。……これ俺も五月蠅いな。
「ヘイヘイ、ウザいだろ? 目障り耳障りだろ? 向かってこない鳥より小うるさい羽虫の方が今重要じゃなかにゃ~」
「グルルゥゥゥ」
「おっと、そんな見え見えの動きは他の世界で見飽きてるにゃ~。そんなんじゃ羽虫は捉えられないにゃ~」
「ルグァッ!」
「おやおや? 今のはちょ~っと当たりそうだったかにゃ~? いやぶっちゃけ当たらないけど」
その熊竜の骨格からの動きしかできない攻撃ばかりなので、他のゲームで見飽きた敵のパターンしかしないものは簡単に避けられる。問題なのは息吹だけだが。
「【姿写し】」
「グオォォォォァァァァアアア!!」
少し値は張るが逆方向に走る幻影を作り出して息吹をやり過ごす。MP回復の水薬はもったいないから使わないから、熊竜が俺を見失っているうちにロストしないよう腰のアイテムボックスだけはストレージを整理して収納しておく。
「ちょっと失礼、一家直伝【放電】。うぺっ」
一瞬だけチクっと電気を流してこちらに顔を向かせる。スキルは言葉が違くても発動するから別の言葉で言うの楽しい。まあ、押し付けられた詐欺師だけど詐欺師らしいことを一応しておかなくちゃと思ってた矢先に対人で使えそうな詐術ができたからとっさでも使えるように練習だな。うん。
「グオォォォォァァァァアアア!!」
「こんな時にすることでもないけどにゃ~! 【姿写し】」
「グルルルァッ」
「ん? こんな時だからかな? 死んでも良いようなときとか遊ぶし」
「ガァァァァァアアア!!」
「あぶないアラバスター!」
「なにおう! アラバスターはあぶなくなくぺっ!?」
真横から飛んできた何かに体を吹き飛ばされ藪に突き刺さる。当然にHPが減ったのでストレージからアイテムボックスを取り出し回復の水薬を飲む。さかさまなので鼻に入って咽た。
と言うか、俺を突き飛ばしたの声からしてワニベロスだったよな? 藪を掻き分けて熊竜がいる場所を見ると前足が地面に埋まっていてワニベロスの姿は見えない。あれ、死亡した?
「ぷはっ! 死ぬかと思った!」
「あっ生きてた」
熊竜が俺の方へ踏みつけをした方の前足を一歩踏み出したら、その足跡からワニベロスが顔を出した。それはもう古いギャグマンガのようにすっぽりと足跡の中にワニベロス跡、新雪に飛び込んだかのような後が出来ていた。VIT高いのな。
エイジェンマ・フラグメント溢れ話
」]
|◎フ < 今回のほろり
現段階で説明できる要素がない。と言うか零れたらいけない感じの設定しかない。
さらに言うとどれ解説したらいいかよくわからん。
そして評価してくれる人はいるけど感想とか質問とか叩き付けて来てくれてもええんやで。がんばるよ、すごく頑張る。
P.S.
小説の方のツイ作り @syousetu_no_hou
本垢でもそんな呟かない人だけどまあどうぞ




