コウテイガアルトハ
ペナルティ明けにエイジェンマ・フラグメントにログインすると、完全に居なくなったルパンのログイン挨拶はなかった。別に知り合い程度なのでどうと言うこともないので、殺される前に辿り着いたあの剣の場所を目指すとする。
一応ヨーヨーを確認するが空気を入れる前の風船がゴムの先に付いている程度復活していたがこれで戦えるわけないな。再生が完了するまでヨーヨーは使えないから普通に剣で戦うか。この前の死で片方の籠手が盾ごと消えているので新しい籠手を装備してダンジョンに入る。
「うわぁぉっ?!」
入るといきなり刺さった剣の真ん前目の前で、触れる触れないの位置にで出たためバランスを崩したが転びかける態勢でギリギリなんとか留まった。
「ふう、あっぶない」
「いえ、触れて貰わないといけません」
「えっ? あっ、うん」
体勢を立て直すと後ろから声が聞こえたので回れ右で背後を確認すると、皇帝の横にいた鎧のどれかが唯一の出口を塞いでいた。
「うん、ああ、触れたよ触れたにゃ~。もうモハメドさんとアヤーンさんがごっつんこするくらいには触れてしまったにゃ~」
「そんな分かりやすい嘘を吐くと貴方の体が刃とごっつんこすることになりますよ」
「おわー、バレバレにゃ~。てか冗談を言える騎士様もいるんだにゃ~」
「嗜む程度には。でも、本当になってしまうかもね」
「それは嫌かにゃ~。でも、こうあからさまに触れなさいと出された物を触る前に色々と調べたい気持ちもあったりあったりにゃ~」
「それはいずれ出来るでしょう。でも今は出来ません。いわゆる貴方達が言う強制イベントです」
強制イベントならしかたないにゃあ………。
「なんて言うわけないにゃ~」
「そう言うことは陛下は既に想定済みですので実力行使を命じられています」
「二回しか顔合わせてないのによく知られてますのことよろし?」
「城内で陛下に隠し事は出来ないと覚えて置いてくださいね」
「きゃー、プライバシーの侵害ー」
ドンと押されて背後の剣の柄に触れた瞬間に目の前の景色が変わり、床を背に転がっていつか見た謁見の間に移動したことがわかった。それでも同じ場所と言うよりちょっと違う感じがする。
「よく来たなアラバスター。何日振りだろうか」
「1日振りでしょうね。よくも殺してくれやがりましたね」
転がったまま腕だけで方向を変えて皇帝と顔を会わせる。上下反対になっているが前に会った時と同じように鎧を着込んでいる。その顔にどんな表情を作っているのか見てとれないが雰囲気は笑っている様子に見える。
「陛下の御前だ。居を正せ」
「嫌だね。殺した上に人に変なもの付けといて敬意払えはちょっと無理かなにゃ~」
「良い。先に無礼を働いたのはこちらだ。そのくらいは赦そう」
「そうですかっにゃ~」
気にしないのなら意味ないし、脳内処理で普通に通常視界に見ええてはいるが違和感は消えないので体を回転させて胡座で座る。『ごみ溜め』で調整してきたので前よりは滑らかに動かせる。ゲームごとで動かしかたに差違が少しあるので『ごみ溜め』はキャラで変わるので調整にはもってこいだ。
「ほう……」
「いやん、そんなじろじろ見ないで欲しいにゃ~」
「っは、恥ずかしがるたまではないであろう」
「はっはっは~」
城内で隠し事は出来ないってさっきの騎士が言ってた事からにゃ~にゃ~言ってる性格が素で無いことはわかっているだろう。それを言ってこないだけまだブロワーに理解があるってことだろう。
「で、あれはいったいなんだったんにゃ~?」
「なんのことかな?」
「皇帝陛下に隠し事が出来ないようにわっちらは自己管理に現れるものは把握できるのにゃ~。これは隠す隠さないの選択が出来ないものだろうから丸見えにゃ~」
「そうだな。あれは隠すことが出来ないものだ」
場所が変わった時からステータスを開いて確認していた。そしたらステータスの中に新たな欄が現れていた。そしてその欄に書かれているのは『契約』だったから、あの剣が切っ掛けで何かしらの契約が強制的に結ばれたのだろう。
「なに、死を強制するようなものではないゆえ安心するがいい。貴様に触れてもらったのは『召集のエクスカリバー』と言って、この国に根差した特異なエクスカリバー。能力は名前の通り、契約を交わした相手を呼び寄せる事ができるだけの魔剣だ」
「この世界のエクスカリバーは枕詞が付くほどいくらでもあるんだにゃ~。一本賜ってくれない?」
「ふん、我が軍の物資を盗んでおいてどの口がほざくか」
「オ、オチテタノヒロッタダケダヨー」
以外にも返せとか言わないのな。まあ返せと言われても絶対返さないけど。
「お前を殺した際に落ちたアイテムボックスを返すといったら」
「お返しいたします」
ストレージから武器が入っているアイテムボックスを取り出して破損、消えた分以外の盗んだ武具を目の前に積み重ねて土下座る。ちゃんと装備していた奴も外して。
「クラロス卿」
「はっ。……、いくつかの武具が足りませんがほぼ揃っております。いかがいたします」
「すぐ回収しなかったこちらのこともある。その数で収めておけ」
「はっ」
いくらか使っていた傷んでいた分以外の武具は回収され、残っていた分は俺が使用していいのだろうか? あ、べつに回収していくのね。ちくしょう。
「で、返してくれないか?」
「何を言っている。明に返すとは言っていないではないか」
「ファッキンエンペラー」
「ふふっ、許せ。戯れだ」
ファッキンエンペラー。クラロスと呼ばれていた回収騎士が袋を1つ持ってきた。大きさ的には消費アイテム入れてたやつだろうが、素材を少し入れてた袋が消えたのはちょっと残念だ。
袋を受けとると腰に……、仮面の下の腰にくくりつける。
「で、どうこうしてこの契約を切りたいが、どうせ皇帝が死んでも剣が存命なら無くならないだろうかり諦めて下に付くがある程度、90%くらい俺の自由にさせて貰いたい」
「貴様! 陛下に無礼だぞ!」
「良い、こちらが譲歩しなければ永遠に消えることが出来る相手だ。それくらいは安いものだ」
「しかし陛下!」
「ベスティリーベ卿。私が良いと言うのだ。なにか問題があるか?」
「……」
さすがに今まで俺の無礼を笑って許していた皇帝に何度も繰り返していては鎧の中身から怒気が漏れるだろう。俺だって何度も同じ事をさせるやつは嫌いになる。
「では私から命令はの依頼と言うことにし、そこから達成するまでの期日を守れば他は自由にしてもかまわん。依頼が無い日も自由にしてもよい。手伝いが要るなら申せ。……ああ、依頼と言う体にしているゆえ、達成すれば褒美を取らす。達成できないのなら早めに言うがよい。他にまわす」
「はいはい、それでいいですにゃ~。帝国公認の冒険者ってわけにゃ~。ん? 他にまわすって、にゃ~以外にもブロワーを雇っているのかにゃ~」
「そうだ。今は各個人で動いているため顔を合わすことはできぬが、いつか会合を開いてやろう」
「ありがたいことですにゃ~。ではこの街のログインポイントに行かせてもらえませんかにゃ~? 新しい職業に就きたいのにゃ~」
もう話すことがないなら解放して欲しい。さっさと忘れない内に就いとかないとずるずる引きずりそうになる。
だが、皇帝はあり得ないことを言ってきた。
「それならば既にやっておいた」
「は?」
「アラバスター、お前に与えた職業は独断と偏見で選んだが相応しいものだと自負している」
自信満々にそう言う皇帝を無視してステータスに目を落とす。状態を気にしていたので飛ばしていたが、本当に二つ目の職業に就かされている。
元から就いていた職業は『パン屋』。就かされた職業は『詐欺師』。
「帝国公認の詐欺師だ。喜べ」
エイジェンマ・フラグメント溢れ話
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|◎フ < 王族特権について
この世界の王族、皇族、国の頂点に位置しその職業を所持しているヒューマリアンが所持している特別な力の総称。国によって個数の差異はあるが基本的な物は
所有土地下での自己強化
自分の国の領地下において己とその血族に特殊な強化を常時付与されている。強化される対象はその職業を持つ人物から親等が離れるほど弱体化されていき、そのひとの親より子、兄弟が優先される。強化される割合は繁栄が反映され半永久的に職業を持っている限り強化され続ける。
他国に訪れた場合は自国内にいるときよりも弱体化はするが同レベル+10より強い程度には強化が残る。しかし技量はその人物依存であるため鍛錬を怠ればレベル以下に殺されることもある。
特異な人物になると強化具合で国の異常を見極める。
職業の強制
犯罪を犯した、手柄を立てたなどの人物に対し本人の許可なく職業を与えることができる。
これにより一存で奴隷や犯罪者を明確化したり、近衛騎士や聖騎士などの要職につかせることができる。
地下牢ダンジョンの管理
各国が所持している地下の牢獄から繋がるダンジョンを管理する義務が生じる。
ダンジョン内には雑魚から歴代入ってきた人物の最大レベルまでのモンスターが蔓延る。運営の制約によって中から溢れることはないが食物連鎖が成り立っており一種の壺毒となっている。その度合いを変更することはできないが、トラップの頻度や入ったときの出現位置、ペナルティや緩和などの設定ができる。
その他にも中で起こったことはすべて見ることができる(ストリーミング監視カメラ状態)。範囲はダンジョンからその上に立つ城内すべて。
の3つ
その他にも特色が出る特権がある。




