私の知っていた話
はるか彼方にヘーベルゼという国がありました。
そこには双子の絶対神がいました。
そしてその配下に4人の神様。
水の女神 トゥルナ
土の神 エンテ
風の神 チェズ
炎の女神 アベド
がいました。
絶対神は4神と共に何もない大地に降り立ち、自分たちに似せたヒトを作りだしました。
はじめにトゥルナ神が光を持たないソーサーを作られました。けれども双子の絶対神が捨てようと仰せになりました。可哀想に思ったトゥルナ神はソーサーを氷の大地に隠されました。
次にエンテ神がマキナを
アベド神がパソナを作り
最後にチェズ神がルラを作りました。
大地はヒトで満たされました。
長き年月が経ち、次第にヒトは慢心してしまいました。
マキナは自由に生き、神の言葉に背き
ルラはその美しさに自惚れ神を誘惑しました。
パソナだけは神に従っていました。
男神の絶対神がルラの誘惑に負け堕落してしまい、嘆き悲しまれた片割れの女神は汚された男神を浄化するための戦いを始めました。
そして、パソナに堕落した他のヒトを滅ぼすよう命じ神々は神々が住まう国ヘーベルゼへ戻られ戦われた。そして大地はパソナ・マキナ・ルラそしてソーサーの血で覆われ三日三晩戦いが続きました。
突如暗闇の世界に光がさし、戦いが止められました。
それでも我らパソナは神の教えを守り続けなければいけません。
我らのみが選ばれたヒト。
神と共に暮らすのだ。
そのためにはこの地に他のヒトがいてはいけない。
そう教えられた。
そう信じていた。
けれども本当は違ったのだ。
私たちは愚かで浅はかで何も見えていなかった…