プロロ一グ
拝啓、愛しき人間界様へ
いかがお過ごしでしょうか。
そちらの人類様は益々のご健勝の事とお喜び申し上げあげます。
さて、わたくし浅見 優也【あさみ ゆうや】は、異世界召喚されてはや一年が経とうとしております。
初めて私がこの世界に来たあの日見た物の数々はとても印象深く事細かに覚えております。
これまで異世界もの、冒険ものの中でわたくしほど最悪の物語のスタートを飾った人物が他にいますでしょうか?
恐らく、わたくしが最初で最後のインパクトの大きな冒険物の主人公となるでしょう。
しょっぱなから最大の難関に出くわしてしまったわたくしはもう帰りたいとも思いました。
しかし、世の中捨てたものではありませんね、この世界でも心の温かい方々はいらっしゃいました、そのあと罪悪感となんともいえないもどかしさに襲われましたが……。
もしも、皆様がこの作品を読んでいたのであれば異世界召喚されたときの参考にしていただけると幸いです。
ちなみに私は未だ異世界にいたままですが……
とにかくわたくしは……ああもうわたくしとか言いにくいわ‼
キャラに似合わない一人称使うもんじゃないな。
とにかく俺が言いたいのはなんとか楽しくしてるってことだ、
オタク、引きこもり、無職の俺ですらやっていけてるんだ。
正直、めちゃくちゃ家に帰りたいと思ったし、召喚されたいなんて願うもんじゃないなんて何度も思った。
だって、あの状況は皆思うよ、同感してくれるはずさ、びっくりすることだらけだから、いろんな意味で!
話が長くなったな悪い、ここらで終わるとするか。
あとこれはアドバイスだがもしも異世界召喚されたときは最初にいう言葉は考えていた方がいいぞ、そのほうが前向きに物事に取り組めるはずだから。
え?俺は何て言ったか?
教えてやるよ、耳の穴かっぽじって聞けよ。
『あれ?なんかスースーするんだけど』
おい、そんな変な目で俺を見ないでくれ~。