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スノードロップ  作者: 白城縁
高校三年生 秋
93/372

藍さんの家にて ~探検スタート~

//////////


 文化祭も終わり、今年も残す所後二ヶ月となり、僕も良い加減進路を決めなくてはいけない時期になった。そうは言ってもこの時期にもなって進路が決まっていないのは僕くらいなもので担任はここ最近ずっと頭を抱えているようだった。

 そんな風に担任が頭を抱えている姿を見ながら僕は ただただニコニコと笑っているだけだったので、更に頭が痛かったに違いない。

 両親にも一応連絡はいっているらしいが、両親も僕に全て任せると言っていたようでどうする事も出来ない様子だった。

 そんな中、僕はお構い無しに平日は毎日放課後になると担任から逃げるように保健室へ隠れていた。

 言わずもがな休日は藍さんの家にいるので、毎日藍さんと顔を合わせている日が続いていた。

 その為、今日は土曜日だったが、さも当たり前のように藍さんの家に入り浸っている訳だ。

「……創君……確かに何時でも来て良いと言ったが、今日は私用事があると言っていなかったか?」

 藍さんは、何食わぬ顔でソファーに座ってくつろいでいる僕に呆れたようにそう言ってきた。

「? あれっそうでしたっけ? 全く聞いていませんでした」

 僕はそんな事を確かに昨日の放課後に言われたような気がしていたが、特に気にしていなかったせいかすっかりと忘れてしまっていた。

「はぁ……まぁ、良い。夕方には戻ると思うが、私は少し出掛けてくるから大人しくお留守番してるんだぞ?」

 藍さんはまるで、子供相手に言い聞かせるように僕にそう言ってきた。

「はーい。いってらっしゃーい」

 普段であれば子供扱いされた事に対し、むきになる所だったが幸い寝不足だった事もあり、僕は気だるそうにそう返した。

 僕が手を振ったのを確認すると、藍さんは一つ溜息を吐いた後、玄関から外へ出掛けていった。

「うーん。困った暇になっちゃったなー何しようかなー」

 僕はまるで、ナマケモノのようにゆっくりとした動作で、ソファーから起き上がると周りを見回しながらそう呟いた。

「取り敢えずどうせ藍さんの事だから、ご飯も食べずにうろうろするんだろうから、帰って来て直ぐに食べられるように準備をしておくとして……」

 僕は誰に言う訳でも無くそう呟きながら、冷蔵庫の中身を確認する為、ソファーからのっそりと立ち上がった。

「まぁ、材料は足りるとしてそれでも時間が余るな……よしっ、折角の機会だし、藍さんがいない内に家の中を探検しようっと」

 僕は冷蔵庫の中身を見ながら問題無い事を確認して、これからの方針を決めると先程までのゆっくりとした動作では無く、まるで、獲物を狙うライオンのように機敏に動き始めた。

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