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スノードロップ  作者: 白城縁
高校三年生 秋
85/372

校門にて ~不自然な熱気~

//////////


 あっという間に一週間が経ち、今日は文化祭の二日目になった。朝霞高校では金曜日が学内のみ、土曜日が一般公開という形をとっており、流石にデートは二日目にしようと、二人の相談により決まった為、僕は待ち合わせ場所に指定した校門前に向かっていた。

「うーん。ちょっとだけ早かったかなー」

 僕は左手に着けた腕時計に視線を向け、上機嫌でそう言いながら少しだけ早足で歩いていた。

 待ち合わせに指定していた校門前に辿り着くと、そこには普段では考えられない程の人混みが出来上がっていた。

「あれっ? こんなに人が殺到するものだったけ? 去年はこんな感じでは無かった気がするんだけど……」

 僕は去年とは違う熱気のようなものを感じて、首をかしげていた。

「まぁ、いっか……それよりも藍さんを探さないと……よっ、はっ、えいっと」

 僕はそう言いながら、小柄な体型を遺憾なく発揮して人混みをするすると流れるように歩いていった。

「ふぅー何とか吹き飛ばされず辿り着いた。それにしてもどうなってんだろう? 何かイベントでもやってんのかな? 全く校門前でイベントとか迷惑極まりないでしょ」

 僕は一息吐いた後、頬を膨らませながら文句を言った。

「……? 人混みの原因はあれか?」

 僕は辺りを見回しながら一際、人混みが多い所を見つけその中心に一人の女生徒がいるのを確認した。

 その女生徒は周りの視線に耐えるように、ずっとうつむいたまま、もじもじとしている。

「? うーん何でだろう? どっかで見た事がある気がするんだけど……うーん」

 僕は何故かその女生徒に見覚えがあり、思い出そうとしばらくの間、唸っていた。

「あっ……もしかして藍さん? えっ本当に?」

  僕は今更思い出したのだが、そう言えば学生服がどうのこうのというやり取りを不知火先生達としていた事を思い出した。

 すっかりと忘れていたという事もあったが、まさか藍さんが学生服を着てくるとは思っていなかった僕は、未だにその状況を飲み込めないでいた。

「うーん。あまりにも普段と違い過ぎて確信が持てない……眼鏡もかけてるし三つ編みだし……困った。そうだ、携帯を鳴らして見よう」

 万が一、人違いだと面倒なので、念の為藍さんの携帯を鳴らすことによって本人かどうかを確認する事にした。

 電話を掛けると、普段から聞き慣れたメロディーがその女生徒がポケットから取り出した携帯から流れた。その携帯にはこの前お揃いで買ったストラップが付いていた事で、信じ難いがその女生徒が藍さんだという事に確信が持てた。

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