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スノードロップ  作者: 白城縁
高校三年生 秋
73/372

遊園地にて ~まるで子供のように~

//////////


 それからはまるで二人とも子供に戻ったように、大はしゃぎで様々なアトラクションを回った。

 定番のコーヒーカップ、ゴーカート、お化け屋敷、珍しいもので迷路何ていうものまであった。でも、一番驚いたのは遊園地なのにプラネタリウムがあった事だ。流石は『天ノ川』という名前の遊園地だ。名ばかりでは無かった事に感心したが、やはり違和感しかなかった。

そんな珍しいアトラクションの数々を大はしゃぎで回ったわけだが、勿論絶叫系は除いたアトラクションだったので僕に負担がかかる事も無く、十分楽しんだ頃には僕の体調もだいぶ元通りになっていた。

「かなり色々なアトラクションで遊びましたね? こんなに遊んだのは凄く久しぶりとうより、こんなに楽しいのは初めてかも知れません」

 僕は辺りを見回しながら、丁度良さそうなベンチを見つけるとそこに少し駆け足で向かった。

「あっあぁ……私も楽しかったよ?」

 藍さんは心ここにあらずといった感じで、何故か疑問形で僕に言葉を返してきた。

「うん? まぁ、良いですけど……ふあぁーっ。かなりはしゃいでましたね? 藍さん」

 一瞬藍さんの言葉に違和感を覚えたが、僕はそのままベンチに座った。その後、僕は大きく伸びをして藍さんに向かってそう言った。

「……否定出来ない自分が何故か悔しい……

 いつの間にか現実に戻っていたようで、藍さんは僕の目を見ながらそう答えた。普段の藍さんなら真っ向から否定してくる所だったが、今日に限っては間違いなく僕だけじゃなく、藍さんも子供のようにはしゃいでいたので何も言えないようだった。

「良いじゃないですかー楽しいんですから。遊園地では、そんな子供だとか大人だとか関係ないです。自分の気持ちに正直に楽しんだもん勝ちです!」

 僕は胸を張りながら藍さんに向かって力強くそう言った。

「……はぁ、どんどん私のキャラが崩れていく……」

 藍さんは大きな溜息を吐いて、がっくしと肩を落としてしまっていた。

「もう、だから言ってるじゃないでか? どんな藍さんでも僕は大好きですって……それだけじゃダメですか?」

 僕はそう言って久しぶりに、伝家の宝刀『上目遣い』を発動させた。

「うっ……」

 やはり藍さんには効果抜群のようで、一瞬、悲鳴にも似たような声を上げると勢いよく僕から目を逸らしてしまった。

「仕方が無いですね……最後に観覧車乗りましょうよ?」

 僕はそう言うと、答えも聞かず藍さんの手を引いて観覧車へ向かって歩き出した。

 藍さんは驚いていたようだったが、先程の伝家の宝刀『上目遣い』のダメージが思ったよりも大きかったのか、何も言わずうつむいたまま僕に引っ張られるままについて来ていた。

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