保健室にて 〜冬眠の季節〜
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連休も明け、また学校が始まった。とは言え、ただの三連休だったのだが……
「あーまた学校始まっちゃったー。つまんなーい。でも、藍さんと話せるー」
放課後授業も終わり、保健室で藍さんを待ちながら机に突っ伏していた。
「随分と気の抜けた様子だな。創君」
藍さんはキーボードを叩きながら一瞬だけ、僕に視線を向けてそう言ってきた。
「だってーもう十月ですよ? 冬眠する時期じゃないですかー?」
僕は机の上で丸くなりながらそう言った。丸くなると言っても比喩表現で実際に机の上で丸くなっていたら色々とヤバい奴だろう。
「創君は。熊か何かなのか? いや、熊とかよりはリスのような小動物の方が似合いそうだな」
藍さんは呆れた表情をしてそう言った後、少し口元に笑みを浮かべている。
「まぁ、確かに熊というよりは、リスとかの方が可愛くて僕っぽいと思いますけど……」
僕は藍さんの意見に賛同するかのようにそうは言ってみたが、これでも一応男子高校生なので少しだけ恥ずかしさもあった。
「今度、リスのコスプレでもしてみたらどうだい? モテるんじゃないか?」
藍さんは馬鹿にするようにニヤニヤとしながら、僕にそう言ってきた。
「嫌ですよーだ。それにモテても意味無いですからね……藍さんがどうしてもって言うなら考えますけど?」
僕は頬を膨らませた後、少しだけ考えるような素振りをしてそう言った。
「うーん。それも面白いかも知れないな。機会があれば試してみようか?」
本気とも冗談とも言えないような、何とも言えない感じで藍さんはそう言ってきた。
「まぁ、何でも良いんですけどねー。それよりも話戻しますけど、この時期ってもう終わりみたいな感じじゃないですかー?」
僕はそんな様子の藍さんを横目に、先程と同様に机にだらーんととろけた状態に戻って気怠そうにそう返した。
「全く。まだ十月に入ったばかりなんだから、まだ必修はあるだろう?」
藍さんはパソコンから目を離し、僕の方を向きながらそう言ってきた。
「えーだってー僕の成績知ってますよねー? 高校の必修なんてもう既に予習済みですよーだ」
藍さんの視線が僕の方に向いたのに気が付いたので、少しだけ背筋を伸ばしながらそう答えた。
「そう言えば、そうだったな。『こんなん』でも成績だけはトップクラスだったな……『こんなん』でも……」
今思い出したかのように、納得して藍さんはそう言ってきた。
「もー『こんなん』って何か失礼ですよー? まぁ、別にどーでも良いんですけどー」
僕はほんの一瞬だけ、頬を膨らませた後、また気怠そうな表情に戻ってそう答えた。
「ふふっ相変わらず、変わった奴だ。少し馬鹿にしてみたのだが、これは逆に私が一本取られてしまったようだな」
少しだけ表情を緩めながら、藍さんはそう言ってきた。
そんな表情をした藍さんを見ながら、僕はしきりに首を傾げていた。




