教室にて 〜自称親友?〜
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「はぁーどうしようかなぁ」
翌日僕は登校して早々大きな溜息をついていた。
「よう久しぶりー二ヶ月振りくらいか? 創」
もう考えるのも億劫になり俯いていると隣から声が聞こえてきた。
「うん? 誰だっけ? この声はなんか聞いた事あるような……」
聞いた事がある声の気がしていたが、それこそこの人が言ってるように二ヶ月振りなら覚えていなくても無理はないような気がする。
「おいおいそれは無いだろう? 親友よ、俺の事を忘れたのか? 俺だよ、月見里倣だよ」
あー言われてみればそんな奴がいた気がする。元々友達の少なかった僕にとっては高校に入学してから一番会話をしていたような気がする。が、親友と思った事は一度も無かった気がする。
「何だ。ハウか、一つ訂正しても良い? 他のクラスの奴らに勘違いされたく無いから言うけど。決して親友ではないよ?」
僕はあえて、ハウの機嫌を損ねさせてとっとと立ち去ってもらう作戦に出た。
「ったくんなこと言うなよな。数々の修羅場を共に乗り越えてきた仲じゃないか。俺はそんな事を言われてとても悲しいぞ?」
僕の作戦は案の定失敗に終わった。それどころか更に会話を続けようとしている。
「あーはいはい分かったよ。親友ですよはい。だから取り敢えず表出ようか?」
このままじゃラチがあかないと思い、ハウを引っ張って教室を後にした。