藍さんの車にて 〜藍さんはやっぱりお金持ち〜
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スーパーで普通の家庭ならあり得ない金額を使い、買い物を済ませた僕たちは藍さんの家へと車で向かっていた。
「藍さん。お金出して貰って済みません。変わりと言っては何ですけど、腕によりをかけて作りますね」
僕は藍さんにお金を出して貰った事にまだ納得はしていなかったが、気持ちを切り替えてそう言った。
「ったく気にするなと言っただろう。あんな金額大した事ない。それよりも何度も料理を作って貰っているんだ……私にもそれぐらいはさせてくれ」
藍さんは呆れているような表情から徐々に穏やかな表情へと変わっていった。
「任せて下さい! それはそれとしてさり気なくお金持ちアピールしてますよね? 藍さん」
僕は元気良く返事を返した後、呆れた表情をしてそう言った。
「ん? そうか? そんなつもりは無かったのだが、あんなもんじゃないのか?」
藍さんは心底、不思議そうな表情をしている。
「あーいや、全然普通じゃないですよ。あんな量普通買わないですし、現に店員さん少し引いてましたもん。あれだけの金額なら普通の家なら半月は生活出来ますって」
僕は藍さんが世間知らずのお嬢様だった事に、改めて気付かされた。
「済まない。私としては当たり前の事だと思っていたから全く気が付かなかったよ」
少し苦笑いをしながら藍さんはそう言ってきた。
「まぁ、良いんじゃないですか? そういうのも何か『藍さん』らしいですし……」
僕は表情を和らげながら、藍さんに向かってそう言った。
「私らしいか……以前の私ならそんな事を言われても、何も感じなかっただろうが。今は少し考えるようになったよ。これも創君のおかげかな?」
少し戯けた表情をしながら藍さんはそう言ってきた。
「それはありがとうございます。僕も藍さんに出逢えて良かったです」
僕は藍さんに向かって、満面の笑みでそう返した。
「ふっ、私も創君に出逢えて良かったと思うよ……」
そんな柄にもないやり取りをしている内に、藍さんの家へと辿り着いた。
告白する事までは出来なかったけど、何となくお互いの気持ちを確認出来たような気がした。




