カラオケボックスにて 〜いつも通りの日常〜
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「って事で、今日は恋愛曲縛りでよろしくー!!」
僕はカラオケボックスの個室に通されて早々、ハウにそう言った。
「ちょっ、お前なぁーこっちは気を遣ってやってんのに、何で自らそっちに持ってくかなぁ」
ハウは少し驚いた表情をしながらも、呆れた口調でそう言ってきた。
「ん? まぁ、逆にその方が考えまとまるかなって……それに折角の奢りだし」
少し首を傾げながら僕はそう言った。
「奢りは関係ないと思うが。まぁ、創がそれで良いなら構わないけど……」
そう言いながらハウは曲を探し始めた。『恋愛曲縛り』何て言って気にせず付き合えるのは、さんざん僕に巻き込まれて、カラオケに来ているハウだからこそだろう。
僕は早々に曲を決め立ち上がって、マイクを取り歌い始めた。
「~~~♪~~~♪」
僕は歌い終わると、ゆっくりと座った。
「相変わらず歌上手過ぎだろ、創。俺、自信なくすわ……」
ハウは僕の曲が終わると、同時くらいにそう言ってきた。
「んーそう? ハウもかなり歌上手いと思うけど。僕なんてまだまだだよ……」
僕は嫌味でも無く、本気でそう思ったのでそのまま口にした。
「……。嫌味にしか聞こえない……」
そう言った後、ハウの選んだ曲も始まり僕と同じように、ゆっくりと立ち上がり歌い始めた。
「~~~♪~~~♪」
曲が終わるとハウもゆっくりと椅子に座った。
「やっぱり、ハウの声って羨ましいなー僕そんな声出せないし……」
「そんなこと言うなら創の高音が俺は羨ましいよ……」
そんなやり取りをしながら歌い続けていると、あっという間に時間が経った。
「ふぁー歌った、歌った。今日はありがとう、ハウ」
フロントに行き、会計を済ませているハウの背中にそう言った。
「結局何も注文せずに歌い続けてたな……まぁ、いつもの事だけど。でも流石に腹減ったな。どっかで食ってくか?」
会計を済ませたハウが僕の方に向かって歩いてきながらそう言ってきた。
「いや、今日はやめとく。今日中に使わなければいけない食材があるんだ。んーなんなら家来る?」
僕は顎に手を当てて考えながら、そう言った。
「おっそれは良いかも。最近、創の料理食って無かったし。さぁさぁ行こーぜ」
ハウは思ってもいなかった事を言われたのか、少し驚きながらもわくわくした表情をしている。
「そうと決まれば少し、食材を買い足さなきゃ。荷物持ちはよろしく、ハウ」
何を買い足すか考えながら僕はそう言った。
「了解!! それぐらいで創の料理が食えるならお安いごようさ」
普段の倍とまでいかないにしても、ハウはかなりご機嫌の様子だった。
そんな会話をしながら僕らはスーパーへと向かい歩き始めた。




