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スノードロップ  作者: 白城縁
高校三年生 冬
120/372

カラオケボックスにて ~本当の意味で~

「僕はホモじゃないですよ? 確かにハウの事は好きだけど……あ、これハウには内緒ですよ?」

 僕はしっかりとホモでは無い事をアピールして、その後舌を出しながら藍さんにウインクをした。

「……やはり随分と変わったな。創君は」

 僕がウインク何かしたのが物珍しかったのか、少し驚いた表情をした後、何処か感慨深そうな表情をした。

「ハウにも同じ事言われましたけど、そんなに僕って変わりました?」

 僕は色んな人にそう言われ続けていたが、僕自身全く自覚が無かったので首を傾げながらそう返した。

「初めて逢った時とはまるで別人のようだぞ? 最初は確かに莱霧と重ねて見ていた所もあったが、莱霧よりよっぽど可愛げがある奴だと思っているよ」

 僕にそんな事を藍さんが言って来るのは初めての事だったので、少し驚いてしまった。

「あーもう、そんな事言われたら期待しちゃうじゃないですか……」

 以前に僕の事を通じて莱霧さんの事を見ても構わないと口では言ったが、やはり何処か寂しい所も感じていたので、藍さんにそんな事を言われて期待せずにはいられなかった。

「正直な話、今はあの時の事を後悔しているよ……創君が私の事を好きだと言ってくれて、直ぐに返事をしてやれなかった事を……その上莱霧と重ねて見てしまうなんて事まで言ってしまった事を……」

 藍さんはそこで言葉を切って僕の方に真っ直ぐな視線を向けた。

「……今更こんな事を言うのもおかしいが……私は創君の事が好きなんだ……愛しているんだ。だから、これからも傍に居てくれるか?」

 改めて藍さんの方からそんな事を言われるとは思っていなかった僕は、何だか驚くというよりも拍子抜けしてしまった。

「……何だか不思議な感じですね……何度も僕の事を好きだとか愛しているとか言われているはずなのに……何でだろう……今の言葉すっごく嬉しいです」

 僕は少しだけ目の端に涙を浮かべていた事に気が付いていたので、その涙を見せない為に慌てて藍さんから視線を逸らした。

「……あはは……確かに私のキャラでは無かったな。でもこれはちゃんと伝えておきたかったんだ……私が生きていられる内に、な」

 僕の涙に気が付いていたんだろう。藍さんは軽く笑うとその後少し悲しそうな表情をして僕にそう言ってきた。

「……そうでしたね。ありがとうございます。藍さんの残りの人生を全て貰うんですから。絶対に幸せにして見せます。だから、取り敢えず今は藍さんも一緒に歌いましょう!」

 僕は重い空気になるのが嫌だったので、敢えて明るくそう言うと端末を持って藍さんの隣に腰掛けた。

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