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スノードロップ  作者: 白城縁
高校三年生 冬
105/372

試験会場にて ~三者三様のリアクション~

//////////


「そこまで……解答用紙を裏返しにしてそのまま待っていなさい……今から順番に回収する」

 学校のテストのように後ろから生徒たち自身で回収させたりしないのは、看護学校ならではなのか、それとも朝霞高校が珍しいのか僕には分からなかったが何だか新鮮な気持ちだった。

「ふーん……何か思ったよりも難しくなかったな……これならあんなに勉強するんじゃなかった……」

 僕は解答用紙が回収されるまでの時間、あまりにも暇だったので背伸びをしながらそんな事を口にしていた。

 周りを見てみると僕のように思っている人は少なかったらしく、がっくしうなだれている人たちもちらほら見受けられた。そんな中でそんな事を口にした僕に対し冷たい視線が突き刺さった。

「うむ。ここは何やら大人しくしていた方が良さそうだな……」

 僕は何となく藍さんの口調を真似しながらそう呟くと、そのまま机に突っ伏した。

 しばらくの間机に伏せたまま目を瞑っていると、ようやく全員の解答用紙を回収し終わったようで各自帰るように試験官から指示があった。

「さて、これからどうしようかな……このまま藍さんに逢いに行くのも手ではあるけど……うーん、折角メールに明日待ってるって書いてくれてたから、ちゃんと明日まで待った方が良いかな……となると残るはハウか、まだ授業中だよな……まぁ、いつもの事だし呼べば来るよね?」

 制服のまま街を出歩く訳にもいかなかったので着替えをする為に、一度帰路についた。

 駅に着き、行きとは反対のホームで電車を待っていると、程なくして電車が到着した。いざ乗り込むと行きの電車と同じだとは思えないくらいガラガラで、時間も時間だったからか普通に座席に座る事が出来て少し拍子抜けした。

「いつもあんなに混んでるものだとは思っていなかったけど、こんなにガラガラだと何か朝に乗るのって損した気分になるなぁ……来年度から毎朝あの満員電車に乗るって考えるだけで気分が悪くなりそうだ……」

 まだ合格した訳でも無いのにそんな事を口にしたのは、全く落ちる気がしなかったというよりむしろ満点なんじゃないかってくらい自身があったからだ。

「ほんと……あんなに真面目に勉強するんじゃなかったなぁ……こんな程度だって最初から分かっていればクリスマスだって、お正月だって藍さんと過ごせたのに……明日、芦田先生に文句言わなくちゃ……」

 試験内容を思い返しながら、どう考えてもあれだけ勉強する理由が無かったような気がして少し憤りを感じたが、怒りの矛先を芦田先生に向ける事にして、何とか気持ちを落ち着かせた。

 そんな事を考えていると、あっという間に自宅近くの駅まで到着していたらしく、僕は慌てて立ち上がり、何とかドアが閉まる直前に電車から降りる事が出来た。

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