自宅にて ~毎日の日課~
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―――「ジリリリリリリ」―――
携帯のアラームが部屋中に鳴り響く中、ゆっくりと起き上がった僕は今までに経験した事が無い程の清々しい目覚めだった事に驚いていた。
「結構遅い時間に寝たのに、こんなに体調が万全だ何て……ははっ、まさかハウの言葉でこんなにも気持ちが楽になるなんて思ってもみなかったな……ちゃんと今度お礼しないと」
僕はそう言いながらベッドから転がり落ちるように抜け出し、目覚ましも兼ねシャワーを浴びる為、お風呂場へと向かって行った。
――――――
「ふぃーやっぱり起き抜けのシャワーは気持ち良いなぁ、いくら目が覚めてるとはいえ、更にはっきりと目が覚めるからこれだけは辞められないなぁ」
僕は時間的に余裕が無い日でも欠かさず毎日のように朝にシャワーを浴びる事が日課になっていたので、変わらず今日もあまり余裕が無かったが、少しだけ急ぎ気味にシャワーを浴びていた。
「さて、早く髪を乾かさないと……この三ヵ月髪を切りに行く事もしなかったせいで肩まで伸びてるし、これじゃ制服着てなきゃ男か女か分かんないよね……」
シャワーを浴び終わり、脱衣所で濡れた身体を拭きながら目の間にあった全身鏡を見てそう呟いた。
「髪も全然乾かないし、下手したら藍さんと変わらないくらい長くなったんじゃないかな?」
僕はもう三ヵ月も逢っていない藍さんの事を思い出しながら、懐かしむようにそう言った。
「……藍さん……」
藍さんの事を思い出して、少しセンチメンタルな気持ちになったタイミングで昨日に引き続き携帯の音が鳴った。
「うん? こんなに朝早くから何だ? メールか? こんな時間だしどうせ迷惑メールだろうけど……」
僕は髪を乾かしながら携帯を手に取り、メールの送信者の名前を確認した。
「……藍、さん? どうして?」
僕は目が濡れていたせいで見間違えたのかも知れないと思い、何度もバスタオルで目を擦って確認したが、名前が変わる事は無かった。
「……ごくりっ……」
あまりにも久しぶり過ぎる藍さんからのメールに僕は時間が少ない事も忘れ、その場で動きを止めてしまっていた。
「……っと時間がまずいんだった……じっくり見たいのはやまやまだけど、試験会場に向かいながら見るしかないか……」
僕は何とか現実世界に戻ってくると、乾いてない髪を大急ぎで乾かした後、身支度を手早く整え、朝食として用意しておいたサンドウィッチを口にくわえながら玄関から飛び出していった。




