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06

ユンが妖怪たちの訓練場で三年の月日が経った。いつも、日常の仕事をして、ほかの妖怪たちと喧嘩の日々を送っていた。しかも、ユンの成長速度は尋常であり、相手になるのは若手のターク、ナギニ、エルラ、ドガコ、タイゾウ、ユカだけであった。しかし、いつも、負けっ放しだけど、息が上がっているナギニたちにユンが


「おーい・・・もう少し楽しませてくれよ・・・」


木の上で座りながら言うと、エルラが


「貴方の動きが速すぎるんです」


 それを聞いているのか分からないがユンは不機嫌そうな顔をしているとナギニが


「どうしたんだ?・・・そんな不機嫌そうな顔をして・・・」


 ユンが何故、不機嫌な顔をしている理由を聞くと


「だってさ・・・今日明日にここを出ようと思って・・・・・・最後にお前らと遊んでいこうと思ったのに・・・・・・残念だよ・・・」


 ユンは不機嫌そうに言ってこの場を去った。それを見ていたタークたちはその場でこれからどうしようかと考えていた。


「これからどうする?」


 ナギニを筆頭に言うと、ドガコが


「どうするって言われてもな・・・」


「俺としてはあんな奴の遊び相手されるのは御免だな。」


 タークが嫌みを言うと


「そうねぇ・・・私もその意見には賛成だけど・・・彼の目には・・・私たちを仲間にしようとしている目をしていたし・・・」


 エルラがタークの意見に同意するけどユンの目の真意を考えると仲間になろうかと考えていた。そしたら、ユカが思い切り


「もう彼の手料理が食べられないのか。」


 なんてことを言うと、ここにいる皆、ユンが作った料理を食べたときのことを思い出すとタイゾウが


「ああ。確かに・・・もう・・・あんな旨い飯を食えないと思うと・・・何かとあいつについて行こうかと考えてしまう。」


 タイゾウが言ったことに皆、うーんと考え込んでしまう。そしたら、


「ねぇ・・・ユンの爺さんの組ってぬら組じゃなかった?」


 確認のために聞くとナギニが


「ああ・・・そうだけど・・・それがどうしたんだ?」


 そう言うとナギニ自身でハッとなって気づいた。その後に残った奴らも気づいた。


「そういやぁ・・・ユンの奴はぬら組の次期三代目だったな!!・・・・・・そして・・・あいつの野望は・・・」


「魑魅魍魎の主になること。」


 ナギニが言ったことに連ねて、エルラは三年前ユンが言ったことを言うと皆、顔を見合わせると、すぐにユンの後を追った。




 その頃、ユンは皆の飯を作り、食堂に運んで、皆が食べているところを急に現れてきた。


「邪魔するぜ」


 と言って首領の前に来ると、その場で座り、頭を下げ


「三年の間、この俺のために稽古していただいたことに心から感謝をする。」


 そう言うと、周りが「やっと出て行くのか」、「へ・・・やっとか」とか言っているがユンが挑発として


「やっぱり、ここの奴らは軟弱者ばかりだな・・・俺が魑魅魍魎の主になるのを見たい者がいないのか・・・・・・こんな所で高みの見物をして御山の大将をし続けたいのか?」


 ユンがそう言うと周りが「何だぁ・・・俺たちを舐めているのか?」などを言っており、ユンの後ろから妖怪犬がユンに襲いかかろうとするが、ユンの身体が消えると、皆「どこに行った?」とざわめくとユンは首領の盃に酒を入れながら


「世話になりやした。では、失礼しやす。」


 そう言って、ユンはこの場を去った。


 ユンがこの場に去ると首領はユンを見て


「似ているな・・・ぶらりとここにやって来て、仲間を連れて去っていたぬら爺と。あいつがここに来たときよりも面が良くなりやがって・・・また、勝手にあいつについて行く奴らがいるかもな・・・」




 ユンはここを出ようとした時、


「おい、待てよ。ユン!!」


後ろからユンを呼びかける声が聞こえた。振り返ってみると、そこにはナギニたちがいた。ユンはナギニたちを見て


「何だぁ・・・お前ら・・・俺と一緒に世界を取りたいのか?」


 そう言うとエルラは


「いいえ・・・貴方の野望がどうなるのか・・・見てみたくてね・・・」


 ユンはエルラの態度を見て、内心素直じゃないねぇと思うとナギニが


「おめぇの野望・・・俺たちにも見せてくれよ!!」


 と言うとユンは


「ああ・・・いいぜ!!・・・ただし・・・死ぬ気でこいよ!!・・・・・・これからの相手は・・・強者揃いの奴らとやり合う日々になるかもな・・・」


 と言って笑うと、皆はそれを聞いて、何かゾクゾクっと身体を震えると


「おもしれぇ!!・・・これからの相手は・・・・・・そんな奴らばかりだと思うとゾクゾクしてくるぜ!!!」


 ユンはそれを聞いて、「あっそ」と言いながら、木刀に畏れを込めてふると、空間がさけ、別の景色が見えた。ユンとナギニたちはそれをくぐり抜けると、ユンの姿が妖怪から人に変化した。ナギニたちは人の姿に変わったユンを見て、「ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」と盛大に声をあげた。ナギニたちが驚くのも無理もない。なんせ、ユンの人の姿は女物の服を着させると絶世の美少女言われるぐらいの体型と顔つきなのだ。だが、ユンは男。つまり美少年なのだ。ナギニたちは妖怪の姿のユンしか知らないので人の姿になった。今のユンにギャップを感じている。だが、ユンはナギニたちのことを無視して、ギルド本部であるぬら組に帰ることにした。何かは知らないが途端に目線が高くなったのを感じた。それは、イタチの姿をしたタークだった。ユンはそれを見て、内心「(こいつは動物になるのか・・・いい情報ゲット!!)」とニヒニヒと笑っていると、後ろから


「ターク・・・ユンは・・・私が抱っこしたいな・・・・・・」


 怒っていながら言っていると分かるタークとユン。振り向いてみると、エルラが欲しそうな目をして、タークは猛スピードで走り出した。エルラはその後を追いかける。何故、そうなった理由は・・・おそらく、ユンが人の姿を見たからだろう。いや、それしかない。そんなことがあり、今晩にぬら組の門が突然開いたんだ。突然のことにぬら組の妖怪たちは何事だと門の方に集まると、ユンの姿を見たのか皆


「ゆ、ユン様が・・・」


「帰ってきた!!」


 ユンが帰ってきたことに喜んだ。そしたら、ナギニたちが


「とにかく、ぬら組についたぜ!」


 タークはユンに


「おい、ユン。お前のせいで夜になっちまったじゃなねぇか」


 そう言うとエルラがしょぼくれながら


「しょうがないじゃない。昼間は人の姿になるんだから。」


「だけどよ・・・」


「タークだってイタチになるでしょう。」


 タークは反論するもエルラに事実を言われてしまう。ユンもタークの昼間の姿を思い出し、ユカが


「お互い、可愛いよねぇ」


 そんなやり取りを見ていたぬら組の妖怪たちだが、ユンに近づいてくる。ユンは近づいてくる妖怪を見て


「首無に毛女郎。」


「ユン様・・・」


「この者たちは?」


 二人はナギニたちのことを聞くと


「大洲の訓練場のもので・・・新しい仲間だ・・・・・・皆丁重にもてなしてくれ。」


 と言うと、ユンは何かを感じたのか。上空を見上げたが、そこには何もなかった。そしたら


「どうやら、あっしの気配に気づいたようだな・・・『第一級特異危険視』くん」


 どこから声がして、ここにいる全員、周囲を見渡すが、どこにもおらず、だが、ユンは咄嗟にガードの体勢を取ると、正面から何かがユンを蹴ったのだ。ユンはそれにより後方に飛ばされた。皆は突然の出来事に驚くが、ユンはすぐに土煙をはらい立ち上がった。刀に畏れを込めると刀身が黒くなり、ユンの雰囲気も変わっていた。ユンはすぐに


「お前ら・・・・・・手を貸せ・・・こいつは今の俺でも・・・手に負える相手だ。」


 ユンがそう言うと皆、戦闘態勢を取ると、ユンを蹴った奴は自己紹介した。


「あっしは聖霊軍本部の大将ブライト。」


 タークはユンが言ったことを聞いて闘志を燃やしていた。そして、大将ブライトに挑みにいった。ユンも大将ブライトに挑みにいった。大将ブライトはタークの鎌の攻撃を光の剣でガードし、ユンの攻撃を指からのビームで反撃した。ユンは反撃のビームを刀で軌道をそらした。そして、大将ブライトに一太刀浴びさせたが、「浅いか・・・」と言って、大将ブライトの反撃を受けた。タークもその反撃で後ろにぶっ飛ばされた。ぶっ飛ばされたタークのもとにナギニが


「ターク・・・大丈夫か?」


 心配するがタークは


「大丈夫だ・・・こんな奴は大洲の首領以上の強さだ・・・ぜってぇ・・・倒す!!」


 と言ってタークはまた大将ブライトに挑みにいった。




 大将ブライトの反撃を受けたユンにユキネが近づいて


「ユン様・・・大丈夫ですか?」


 安否を聞くと


「ああ・・・大丈夫だ・・・・・・(たくっ・・・大将の一撃は思った以上に効くねぇ・・・・・・だが、俺がこんな所で倒れちゃぁ・・・仲間に示しがつかねぇ・・・)」


 ユンはそう言って立ち上がると、さらに刀に畏れを込めると刀身がさらに黒くなった。そして


「お前ら・・・行けるかぁぁぁ!!!」


「もちろんです!!・・・・・・ユン様!!!!」


 ユンが声をかけると皆、一斉に気合いを入れて声を上げ


「じゃあ・・・・・・三年の鍛錬の成果を見せてもらおうか?」


 と言うと皆、「おおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」と上げて、大将ブライトに挑みに行く。ユンはさっき刀に畏れを込めたばかりなのに、さらに込めた。そして


「『明鏡止水・・・斬』」


 刀に炎が出てきて、大将ブライトに放った。


 大将ブライトはユンが放ってきた炎の斬撃を光の剣で上空に飛ばし躱したが、次に来る攻撃を躱せなかった。


 首無の糸による拘束、タークの鎌による投擲、クロこと黒騨坊による何本槍の投擲、ユキネこと雪女とエルラと共に氷の息吹などの攻撃をまともに受けた大将ブライト。最後にユンが刀に畏れを込めた一撃を浴びさせた。しかし、ユンは舌打ちをすると、皆また構え直した。そしたら、大将ブライトの蹴りがユンに襲いかかってきた。ユンはガードした。そして、後方まで飛ばされた。だが、刀はさっきの一撃で罅が入ってしまった。ユンはそれを見て、あと数回また『明鏡止水・・・斬』を使用すれば折れる可能性があった。だが、今、目の前の敵に集中するのみ。そんなときユンの後ろからクロが


「ユン様・・・こうなっては・・・もう『鬼纏』を使うしか・・・ありません」


 クロがそう言うとユンは


「ああ・・・そうだな・・・・・・クロ・・・俺に・・・力を貸してくれ!」


「仰せのままに・・・ユン様・・・(やはり・・・ユン様に先代の面影を感じます・・・)」


 クロはそう言って、クロは自身の畏れをユンに纏わせた途端、ユンの姿は変わり、左目の色も黒くなり、身体からは多数の暗鬼が出てきた。


「じゃあ・・・クロ・・・俺に合わせてくれよ!」


「『明鏡止水・・・百花繚乱』」


 ユンの刀とクロの鬼纏の槍の先が燃え始め、大将ブライトに立ち向かう。




 大将ブライトはユンを蹴り飛ばした後、タークたちとの相手をしていた。皆、息を吐きながら大将ブライトに立ち向かう。だが、大将ブライトは先々の攻防で気づいたことがある。


「(こいつら・・・ヤクザだけあって・・・・・・なかなか強いなぁ・・・それに段々と動きや攻撃にキレが良くなってきてやがる・・・たく・・・『魔霊界』の時と・・・・・・同じじゃねぇか・・・)」


 などを思っていると、何か強いオーラを感じた大将ブライト。だが、一瞬にして首無が糸で大将ブライトを拘束すると「若・・・今です!!」と言って、ユンが炎を帯びた刀身を大将ブライトに浴びさせると、ユンはそれを見て(手応えあり)と感じた。そして、最後に刀を振り上げると、上空から炎を帯びた槍などが降ってくる。大将ブライトは躱そうにも範囲が広くしかも拘束されては躱すことも出来ない。


「『火炎流星群』」


 刀を振り下ろすと上空から降ってくる炎を帯びた槍の雨が大将ブライトを襲った。


 炎を帯びた槍の雨は大将ブライトを襲ったの同時に土煙を上げた。そしたら途端にユンの身体からクロが出てきてユンがクロに


「良くやったぞ・・・クロ・・・・・・助かったぜ・・・」


 と言いながら、ユンは座り込みながらも土煙の中の状況を見ると、チッと舌打ちをした。クロもユンを見て、まさかといった表情をしていた。


 なぜなら、土煙が晴れると、大将ブライトは重傷を負ったもののまだ立っていた。だが


「残念だが・・・ここまでのようだ・・・引かせてもらうと・・・・・・しよう」


 息を切らしながらそう言うと、大将ブライトは霧散してこの場を去ったようだ。ユンは大将ブライトがこの場を去ったのかを気配で確認すると、去ったことが分かったのか。その場で倒れ伏せてしまった。ユンが倒れて皆がユンの周りに集まってきた。だが、その後のことはユンも分からずじまいだった。




 目が覚めると、どうやらユンは布団の上に寝かされていた。そしたら、襖が開いたので見てみると、入ってきたのはユキネでユンが気がついたのを見て


「皆!ユン様が目を覚ましましたよ!!」


 大声で言うと、途端に皆がこの部屋に来たのだ。といっても皆、怪我の治療はされていたようだけど、ユンはそれを見て安心したようだ。


 そしたら、ユンは立ち上がると


「ユン様。まだ起き上がったらダメです。傷口が開いてしまい・・・ます・・・」


 ユキネが心配そうにユンに言うけど、ユンの傷が癒えていたのだ。それとだが、ユンの髪が少し伸びているのに気づいた。ユキネはわなわなと震えながらユンにおそるおそると聞いてみると


「あの・・・ユン様。・・・・・・傷は大丈夫ですか?・・・それと髪が伸びているのですが・・・」


 ユンはユキネが言ったことを聞いて、自分の状況を見てみると、内心冷や汗を流していた。


「(あれ・・・怪我のことはいいけど・・・・・・髪が伸びているのは・・・・・・どういうことだ?・・・全く分からん・・・)いや・・・それは俺も・・・分からないですけど・・・」


 ユンは何故か言いかけて終わった。何故かユンの顔が盛大に引き攣っていたのだ。なぜなら、女性陣がユンに詰め寄ってきたのである。ユンはそれを見て逃げるしかない。判断をして、この場を逃げだそうとしたら


「おお。ユン。起きたか・・・」


 ぬら爺がやって来て


「何だよ・・・爺・・・・・・俺に何かようか?」


 ぬら爺が来たことにユンは少々怒りながら言うと


「実はな・・・・・・お前に三代目の座をやろうと思ってな・・・・・・それと・・・」


 ぬら爺が何か言いかけた途中で暗くなったのだ。そうするとぬら爺は外へ指を指し案内すると


「おお・・・来たか。」


 上空を見上げながら言うと、ユンたちもそれに釣られて上を見上げると、そこには超巨大な戦闘艦空挺があった。ユンたちは驚きながらぬら爺を見ると、ぬら爺が


「こいつはかつて、この『妖怪界』の王が使っていたという超巨大戦艦空挺『曳船』じゃ・・・ユン・・・こいつに乗り、世界を取ってこい・・・・・・」


 ユンはぬら爺が言ったことにフッと笑い


「ああ・・・いいぜ・・・じゃあもらっていくと・・・・・・こいつらと一緒に・・・世界を取ってくるよ・・・・・・行ってくるぜ・・・爺」


 ユンは野心の籠もった目でぬら爺を見て、皆と一緒に『曳船』に転送された。


 『曳船』に転送されたユンたちは内部を見渡してみると、おぉーと感心していて、ユンは今のうちに、この空挺のことを調べると、『光学迷彩』と『ステルス機能』があったので使用し、この空挺内部を見ると、内心やばいよぉこいつはと冷や汗を流していた。この超巨大戦艦空挺こと『曳船』には小型戦闘艦空挺と飛空挺が何十隻もあり、武器も搭載しているが、日常的な機能も搭載されている。それを見ると風呂も部屋なども配備されている。ユンはそれを見て、内心ここは旅館かホテルかなと思ってしまう。だが、それは置いといて、皆にこれからの方針を言うと、皆


「もちろん・・・お供しますよ・・・ユン様・・・」


 ユンはそれを聞いて


「そうか・・・それじゃ・・・・・・行こうじゃないか・・・強者と弱者が入り交じる世界・・・通称『夢の世界』へ向けて出航だ!!」


 ユンがそう言うと『曳船』はそれに応じたかのように出航し始めた。次なる新天地へ向けて!!

今までの話はGROの各世界の序章である。これからは『剣霊界』を中心に話を進めるため他の三つの世界のことは投稿できないかも知れないがおいおい登場しますのでお楽しみに!!

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