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01

 銀次ことギン・ライラックは最強の剣士ジャン・ホークに剣の手ほどきを受けて三年の月日が経ち、初の冒険いやこれからの冒険に出発した。ギンがいる世界はGROの一つの(剣霊界)の弱者の世界にいた。まず、ギンは町に着くと、中に入り町の中を探索しながら見回っていると、あるところからもの凄い声が聞こえた。


「さあ、皆さん。今日は巨竜ササンを討伐したい奴はここに来て参加をするんだ!!」


 と言っている男性プレイヤーがいると皆、こぞって参加申し込みをしていた。ギンはあるプレイヤーにこのクエストについて尋ねると、どうやらこのクエストは未だに討伐されていないクエストらしいしかも報酬が100000Gという高報酬であるのだ。それを聞いてギンはそのクエストをソロで参加した。周りからは恐いもの知らずっと言われていたが無視していた。だが、それを見ていた二人の青年が


「ねぇ?せっかくだからさ。俺たちと一緒に組まない?」


 と声をかけられた。ギンは振り返ると、二人の少年が立っていた。一人は白髪の少年でもう一人は黒髪の少年だった。それを見ていた周りは


「お、おい!?あれってハクリュウとシュウじゃないか?」


「ああ!間違えない!!あれはハクリュウとシュウだ。大物じゃないか!?」


「どうしてそんな奴らがこんな奴に!?」


 外野が言っていることは無視してギンはその二人を見て


「(腕は立つようだな。)いいよ。俺はギン・ライラック。よろしく。」


 と自己紹介し手を差し伸べるとハクリュウとシュウは共に手を差し伸べ握手をして、三人パーティーで参加した。その後、三人は近くのバーで集合時間まで過ごしていた。


「へえ。君たちは精霊の能力を使えるんだ。じゃあ、同じだね。」


「同じ?同じとはいったいどういうこと?」


 シュウはギンが言ったことに気になって問いかけると


「実は、俺は三体の精霊が宿っているんだ。といっても一体一体強すぎるっていうか、異常なんだよ。その精霊たちは!」


 それを言うとハクリュウとシュウは目を白黒していた。その後、クエスト開始時間まで談話していると


「さて、それじゃあ、行きますか?」


「ああ。」


「そうだね。」


 行こうとしたとき、ギンはあることに気がついた。


「ねえ?このパーティーのリーダーは誰にしたの?」


 そう二人に問いかけると二人はギンに指を指した。ギンはそれを見て


「ですよねぇ。」


 がっくりしていた。ギンたちは巨竜ササンの討伐クエストの集合場所に向かっていた。集合場所に着くと、一人の男性プレイヤーが


「よーし!!今から巨竜ササンを討伐しに行くぞ!!!!」


「おぉー-!!」


 号令と共に雄叫びをあげた。討伐隊は巨竜がいるポイントで歩いているとギンが


「ひとつ聞くけど君たちのレベルっていくつ?答える範囲でいいよ。」


 ハクリュウとシュウに尋ねると二人は顔を見合わせ


「俺は750ぐらいで。」


「僕も同じく750ぐらいだけど。それがどうしたの?」


 そう答えるとギンは


「いや、どうにもこのクエストはお前ら二人でも倒せる実力なのに未だに討伐されていないのが気になってね。」


 ギンは二人の実力なら巨竜など討伐できるだろう。でも、何故できないのかと疑問視していた。そしたら、ギンはほんの少しの臭いを嗅ぐと


「ああ。なるほど。それなら倒せるわけないわ。」


 笑うと二人が


「「どういうこと?」」


 首を傾げると


「何、簡単だよ。このクエストの巨竜自体が強弱の世界の生物だからだよ。」


 そう言うとハクリュウとシュウは頭の上に疑問符が立っていた。ギンは二人にGROの世界の仕組みについて説明すると、二人の目はキラキラしていた。


「すげぇー。世界にはまだ強い奴がわんさといるのかよ。」


「ああ。なんかゾクゾクしてきたよ。」


 ギンは二人を見て安心した顔をしていた。だが、二人は


「なあ。ギン?」


「君の夢って何?」


 二人はギンの夢を聞くと恐ろしいことが返ってきた。


「俺の夢は覇王になること。剣霊界の覇王になること。もう一つは世界の覇王になることだ。」


 といった。それを聞いた二人はとてつもなく驚愕していた。そんなことを話しているとギンが二人に


「おい、戦闘態勢の準備をしろ!!ほかの奴らは気づいてはいないが巨竜が近く来ている!!」


 そう言ってハクリュウとシュウは戦闘態勢を取った。そしたら、すぐに討伐隊の頭上から巨竜が襲ってきたのだ。それを見て討伐隊は体勢を崩してしまった。ギンは二人の腕を引っ張って、討伐隊から離れた。そしたら、巨竜から息吹を吐き、それを討伐隊が受けてしまった。それを見ていたギンとハクリュウとシュウはそれぞれ別の感情を抱いていた。


「マジかよ!!たったブレスだけでほぼ全滅じゃないか!!!!」


「生き残っているのも僕たちだけだろう!!」


 二人はさっきの現状を分析するとギンは


「さすがは巨竜ササン!!二人とも分析は良い判断だ。ここは草原。思い切り全力で行くぞ!!」


 そう言うとハクリュウとシュウは頷くと左右に散った。ギンはその場に立ち、巨竜の攻撃を全て受けようとしていた。それを見た二人は驚いたが巨竜の息吹を刀で上空にはじき飛ばした。二人はギンのことは気にもせずに巨竜に攻撃し続けた。しばらくしたら、巨竜は断末魔をあげ倒れて霧散した。そしたら、クエストを終了の表示が出て、二人はその場に倒れ込んだ。その二人に近づくと


「お疲れさん。」


「ああ。」


「お疲れ。」


 二人は達成感に良い浸っていた。だが、ギンは二人に


「さて、そういうのは後にして報告しに行くぞ。」


 せかせると


「ああ。そうだな。」


「行こうか。」


 そう言って町に戻り報告をすると報酬の100000Gが手に入ると


「報酬は三人で分ける?」


 ギンは報酬の割振りを二人に聞くと


「ああ。それでいいよ。」


 二人の了承を取ると


「OK。じゃあそうしよう。」


 報酬を割り振ると


「じゃあ、これでお別れだな。元気で頑張るんだぞ。」


 と言って二人と別れると二人は


「断る!!お前とついて行くと強くなれそうだし。」


「僕もこんなところで燻ってるわけには行かないからね!!」


 否定的なことを言うと二人は


「俺はお前の仲間になるぜ!!」


「僕も同じく君の仲間になるよ!!」


 そう言うとギンははあっと息を吐き


「キツいぞ。俺の仲間になると!!まあいい。俺の夢は剣霊界の覇王になること。それでもいいのか?」


 ギンはハクリュウとシュウに問いかけると


「ああ。もちろん!!」


「ついて行く!!」


 ハクリュウとシュウはそう言い返した。ギンは二人の目を見て


「分かった。ついてこい!!」




 ギンたちは町の出て外れまで来ると


「よし!ここで良いだろう!!」


 と言ってギンはアイテム欄から何か笛を出しそれをふくとその笛をアイテム欄にしまうとハクとシュウが


「なあ?次はどこに行くの?」


 シュウが尋ねると


「次はここから北にある町にある切れ者二人組がいるらしいから。そこに行ってみようと思う。」


 そう言うとハクが


「今から時間が掛かるぞ!!」


「だからこそ。さっきの笛を使い、相棒を呼んだんだよ。」


 ギンが言ったことに二人は


「「相棒?」」


 首を傾げた。そうしている内に何かもの凄い勢いで近づいているのを気づいた。ていうか何か途轍もないものを二人は感じた。そして、それがここに来ると、その姿は狼だった。それも途轍もなく大きい狼。それを見てハクとシュウはギンに


「「これはいったい何?」」


 鬼気迫る勢いで尋ねると


「こ、こいつは俺の相棒。GROでは最強生物の一つである狼王ゲンだよ。」


 それを聞いて二人は驚きの余りに体が硬直していた。そして


「こ、これがGROの最強生物の一つだって?」


「そんなのをよく相棒できたな!おい!!!!!!」


 ギンは二人の状況を見て、頭をかいていた。後でしっかりと説明しておこうっと思っていた。


「まあ、とりあえず、乗りなよ。」


 ギンにそう言われて二人は狼王ゲンに乗ると


「じゃあ、ゲン。頼むよ!!」


 ゲンは一瞬にして次の町の近くにつくと二人は別の意味で驚いていた。それをギンが説明すると


「世界にはこんな奴いやこんな化け物がいるとは驚きだ。」


「同感だよ。」


 二人はゲンナリしていた。その後でギンは


「後で、俺がちゃんと説明するからさ。」


 ギンたちは次の町の宿で休みを取って、明日になり、ギンは説明を始めた。


「まず、初めに君たちはこの剣霊界に来たときに自分自身の魂から刀剣が出現したはずだ。」


 ギンは確認を取るようにハクとシュウに聞くと二人は頷いた。それを見てギンは


「実はね。世界はある奴が現れるの防ぐためのシステムなんだ。」


「ある奴?」


「そのある奴とは?いったい誰だ?」


 二人はギンが言ったことに疑問を感じて尋ねたある奴とは?


「それは俺のような人の身に宿る精霊の存在者だ!!」


 二人はギンが言ったことに驚愕した。


「俺の身に宿っている精霊は三体だって言ったな。確かにそれは異常だが、もう一つ分かったことがあるんだ。それは俺の肉体そのものが異常だってことだ。」


「肉体そのものが異常?」


「それはいったい?」


「俺の肉体は強靱すぎる肉体なんだ。その身に宿る精霊も帝級クラスの精霊と神級クラスの精霊が宿っている。精霊にもクラスが存在して 最下級<下級<中級<上級<最上級<帝級<神級 というクラスで区分されている。」


 それを聞いた二人は


「精霊にもクラスが存在していたんだ。」


「ああ。驚きだ。」


「話を続ける。俺から見るにお前らも神級クラスの精霊が宿っているのは分かる。だが、そこではないんだ。強靱すぎる肉体を持つ俺が途轍もないものの闘気と身体能力と精神力を持っていること。それと同時に異常いや未知数の戦闘力を持っている。そんなものが暴れたらどうなる?・・・・・・答えなくてもいい・・・そう・・・・・・世界が崩壊する!!」


 二人はギンが言ったことに驚愕していた。


「さらには、GROの体感時間、時間間隔は異常といってもいい。実はGROの時間間隔は通常の数億倍~数千兆倍に匹敵する早さで進んでいる。これは事実だ。外を見ろ。外の景色と現実の時間を見比べてみろ!!・・・自ずと分かってしまう。・・・・・・このゲームは異常だってことがな!!!!」


 ハクとシュウは外の景色と現実の時間を見比べて見ると、驚くべき程にずれていることに気づく。現実の時間とゲーム内の時間の誤差が異常だってことに気づいた。だが、ギンは


「いつかはアップデートで修復されると考えたろう・・・残念だが不可能だ・・・・・・運営そのものが信用できない生き残るにはただ一つ強くなるしかない!!!!」


 ギンはそう言うとシュウが


「何故、そんなことを知っているの?いったい誰に教えてもらったの?」


 聞くとギンは


「俺の師は最強の剣士ジャン・ホークに教えてもらった。剣のこと、これから生き抜くこと、そして、世界のことを!!!!」


 二人は呆然としていた。だが、


「ふん。面白い。世界がこんななら変えてやろうじゃないか!!」


 ハクが言うと


「だね。こんなところで引き下がるのも良いけど剣士としての誇りが許せないんだ!!」


 シュウが言うと


「だったらついてこい!!共に常識に縛れず自由に生き、世界を変えよう!!!!」


 とギンは二人と手を取り合うと、なんだか外が騒がしかった。何なのか。外へ様子を見に行くと、そこには二人の男女がいた。


「何この町にいるプレイヤーは弱すぎる・・・弱すぎるわ!!」


「そう言うな・・・所詮ここの奴ら雑魚ばかりだよ。」


 そんなことを言っていると男女二人組。それを見ていたハクとシュウは


「ねぇ、ハクリュウ。あの二人は!!」


「ああ。メリアとギリスだ。間違いない!!」


 そう言うとギンは


「知っているのか?あの二人を?」


 ギンはあの二人のことをハクリュウとシュウに聞くと


「長くて紫色の髪をしている女がメリアで」


「眼鏡をかけた男はギリスだ・・・確か精霊の力を使いこなしている聞いている。」


 それを聞いたギンはほぉっと言うと


「お前たちは使えるのか精霊の力を?」


 ギンはハクリュウとシュウが精霊の力を使えるのか聞くと


「ああ。俺とシュウも使えるが・・・お前は使えるのか?」


 ハクリュウはギンに問い返すと


「ああ。俺も使えるよ。三つ目の解放も習得済みだ。それを見てあげるよ。この二人の前でね!!」


 そう言ってギンはメリアとギリスの前に立つと二人は


「今度は貴方が私たちの相手してくれるの?」


 笑いながら刀を抜くと


「ああ。そうだが。それが何か?」


 ギンもそう言いながら刀を抜く。


「いえ何も(隙がない!!・・・相当強いぞ・・・こいつは!!)その前に名を聞いていいかな?」


「ああ。俺の名はギン・ライラック。よろしく天才さん。」


 メリアはギンが言ったことにちょっと驚いていた。


「私は天才じゃないわよ。(仕方ない・・・全力で行くしかない・・・)『花転恐骨』・・・」


 そう言うとメリアが両手に持っている刀が青竜刀のような形になった。


「行くわよ・・・・・・貴方の命を・・・・・・頂く!!!!」


 メリアはギンに近づいていくとギンは


「仕方ない・・・奏でろ『凪』」


 そう言うとギンはメリアに斬りつけられた。だが、それはギンの姿した蜃気楼だった。それを見てメリアは驚愕を表していた。そしたら、ギンは


「卍解・・・・・・『神薙舞』」


 と言うと蜃気楼はさらに濃くなった。だが、本当はメリアの周りは蜃気楼なんてなく全て幻を見せていた。相方のメリアがあんな状態になるとはギリスは思ってみなかった。だが、


「だが、それは俺には通用しない!!・・・『双竜の理』」


 ギリスがそう言うと抜いた刀が二本の刀になった。それを見たギンは


「ふぅ~ん・・・君たちは二刀一対の能力らしいね・・・だが、それだけで・・・俺に勝てると・・・思っているんだ・・・・・・愚かだね・・・ハクリュウ・・・シュウ・・・君たちに見せてあげる・・・・・・三つ目の・・・・・・解放・・・・・・精霊と一つになることを・・・・・・」


 ギンはそう言うと急に光り始めた。光が消えると、ギリスと幻から解かれたメリア、見とどけていたハクリュウとシュウが見たものは・・・ギンの姿は変わっていた。それはまるで・・・精霊と一つになった姿。


「これが・・・俺の精霊『凪』と・・・・・・一つになった姿だ。」


 それを見た皆は驚いていた。だが、ギンは


「(今の俺では・・・本来の十パーセントしか使えない・・・・・・だとすればもって十分しか持ったないな・・・・・・急いで倒すか・・・あれが外れたら・・・厄介なことになる・・・)」


 などをギンは考えていると、一瞬で切り替え、相手を全力で倒すことを決めるとギンは瞬時にギリスの目の前に立つと


「なっ・・・」


 手に持っている扇子で横に一線にはらうと血しぶきを出して倒れた。それを見たメリアは我を忘れ、ギンに向かっていた。ギンはそれを利用してさっきと同じように横に一線はらうと腹から血しぶきを出して倒れた。それですぐに解いてもとの姿に戻り、三本目の精霊刀を解放してメリアとギリスの傷を治した。すぐにハクリュウとシュウを呼び、二人を宿で休ませることにした。しばらくして、メリアとギリスは目が覚めると、そこの部屋のドアが開いた。入ってくるのはギンとハクリュウとシュウだった。メリアとギリスはそれを見て、精霊刀を取って刀を抜こうとすると


「安心しろ・・・今は戦う気がない・・・力の差はもう分かっているんだろ?」


 それを言うとメリアとギリスは顔を落とすと


「安心しろ・・・三つ目の解放は二つ目の解放の卍解と違って、すぐにバテテしまうリスクがある。長時間戦うことができない・・・今の俺でも十分しか持たないんだ。それに三つ目の解放の習得は簡単だ。卍解さえ習得すれば誰でもできる。ただこれから先の世界・・・強者たちだけの世界はそれなしでは勝てない。・・・・・・でだ・・・お前らはこのままこんな所で燻り続けるか・・・俺と一緒に剣霊界と世界を取るか・・・どっちを選んでも構わない?」


 と言うとメリアは


「さっき・・・あんたが言ったことは・・・本当なんだよね・・・・・・剣霊界を取るという・・・野望は?」


 メリアはギンに真意を目で訴えると


「ああ・・・本当だ・・・・・・君にもそんな野望があればな!!!」


 と言うとメリアは突然笑い出した。


「いいわ・・・仲間になってやろうじゃない!!・・・・・・その野望のために!!・・・」


 ギンはメリアが仲間になることは聞いたが


「君はどうする?」


 ギリスに問うと


「僕はこのまま・・・ここにいても・・・正直つまらない日々だったし・・・君の野望を叶えさせるために・・・仲間になったほうが・・・面白い。世界には君以上の奴がいると思うと・・・ゾクゾクしてくるよ・・・そいつらをぶっ飛ばしてやりたいという衝動にね!!!!」


 ギンはそれを聞いて盛大に笑った。


「面白い・・・・・・これから世界を取るにはそれぐらいの度量がないと困るよ!!」


 ギンはそう言っているとメリアはハクリュウとシュウに


「しかし、驚いたのはこのギン・ライラックと一緒にあんたたちがいるのが驚きだ。あんたたちの程の猛者がこいつの野望に賛同しているなんてね。」


 メリアはギンと一緒にいるハクリュウたちに驚いていた。


「なあに・・・簡単さ・・・・・・この男には・・・こんな俺たちを・・・束ねる何かを持っている・・・それに野望もな・・・・・・それを見ずにして・・・何になる?・・・それに・・・俺にだって・・・・・・本当の強者たちを叩きつぶしたい・・・・・・強くなりたい!!!!」


 ハクリュウとシュウはそれぞれ目の奥深くに強い炎を燃やしていた。メリアはそれを見て


「ふふっ・・・確かに・・・こいつと一緒に世界を回れば・・・私の強さを・・・・・・世界に知らしめることができる!!!!」


 といったことを言っているとシュウはギンに


「ギン・・・次はもしかして?S.A.R.U、ガル、ヴァンプ辺りの猛者を狙っているつもりですか?」


 というのを聞くとギンは


「ああ・・・そのつもりだが・・・何が問題でも?」


 ギンは疑問を聞くと


「いいえ・・・僕としても・・・あの猛者は・・・・・・必要不可欠だから・・・彼らは・・・こんな所で燻るような性格じゃないし!!」


 それを聞くとギンは


「そうか・・・・・・それは楽しみだ!!」




 その後、ギンは新たな仲間のメリアとギリスと共にS.A.R.U、ガル、ヴァンプがいる町へ向けてゲンを使い出発した。町に着くとメリアとギリスはゲンについてのことに激しく問い詰めた。後で、ギンはそれを説明したら、二人は大人しくなった。そして、ギンたちは三人がいる町に入ると、町ではプレイヤーたちが慌てていた。それを見てギンたちは顔を見合わせると、ギンがプレイヤーの一人に何が起きているのかを聞いてみると、どうやら、この町に聖霊軍が来ているようだ。それを聞いてハクリュウたちは驚いていたが、ギンは、そのプレイヤーにどんな奴が来ているのかを聞いた。そのプレイヤーは本部の奴だと言った。その後、この町を出るプレイヤーが多く出て行った。それを見ていたギンたちは


「やーね・・・霊軍が来ただけで皆逃げていくなんて!!」


「そうだね!!・・・どこに行ったって一緒だというのに・・・」


 メリアとギリスはこの町に霊軍が来たのに怯えて逃げていったプレイヤーたちにあきれていた。ハクリュウとシュウは


「確かに!!」


「そうだね!!」


 同意をしていたが


「だが・・・俺たちと」


「同じような考えをしていた奴もいるようだけど!!」


 そう言うとハクリュウとシュウはある方向に顎で指すとそこにいたのは例の三人がいた。それを見てメリアは


「あら?・・・S.A.R.Uたちじゃない・・・あんたたちもここに残ったの!!」


「ああ・・・そうだよ。霊軍の本部の実力を知っておきたくてね!!」


 S.A.R.Uがそう言うと、後ろにいる二人が


「まあね。こんなことで逃げる奴らとは私たちは違うっていうことさ」


「その通りだ!!」


 そう言うとギリスが


「ガル・シャアにヴァンプ・ファーニじゃないか!!」


 皆はそんなことを言っているけど、だがギンは


「(本部の霊軍兵だと言っていたな・・・まさか大将じゃないよな?)」


 などを思っていると


「あらあら・・・こんな所になかなかの粒揃いがいるじゃないの?」


 どこから声がした。その声にギンは頭の中でリストアップした。そして、声をした方向を見ると、そこにいたのは


「ちっ・・・厄介な奴が来たな!!・・・」


 ギンが言うとハクリュウが


「知っているのか?奴を?」


 あいつが何者なのかをギンに聞くと恐ろしいことを教えた。


「奴は・・・グレン・・・聖霊軍本部の大将だ!!!!」


 それを聞いてここにいる全員、驚愕しグレンの方を見た。そしたら、グレンはギンたちを見て


「なるほど・・・随分とまあ・・・意気のいい仲間を集めているじゃないの・・・ギン・ライラック。・・・・・・いや、第一級特異危険視!!!!」


 それを聞いてギン以外全員はギンを見ていた。シュウたちは


「第一級特異危険視?」


「何それ?」


 グレンが言った事に疑問視した。そしたら、グレンが


「第一級特異危険視とは・・・世界における危険と判断された問題児たちだ。GROは主に『剣霊界』『魔霊界』『聖騎士界』『妖怪界』の四つの世界がある。これはリアルの人たちには知られていない話だ。そして、その第一級特異危険視は四つの世界で合わせて四人しか存在しない・・・」


 グレンの言った事に皆、ギンを見ていた。だが、グレンは


「だが・・・ここ三年の間、その四人に動きがなかった。しかも、その間、GROでは最強生物の八王に動きがあった・・・・・・もしかしたらと思い本部はあの四人は強くなっていると考えた・・・よって本部の命によりこんな所に調査をしていると・・・思った通り・・・こんな所にいたとはな!!・・・・・・ギン・ライラック!!!!!!」


 ギンは顔をしかめていたが、メリアたちは


「で?・・・そいつらが・・・何で危険なんだい?」


 と目でグレンに問うと


「そいつらの危険性は四つの世界の頂点に立つ存在・・・つまり、王になる資質を持っていることに・・・・・・なる!!」


 ハクリュウたちはそれを聞いて、急に笑い出した。


「おもしれえ!!俺はそんな奴の仲間になっていたのか!!」


「だね!!世界の強敵たちとやり合うことができるとなれば・・・」


「私たちの力を・・・・・・」


「世界に知らしめるだけだ!!!!」


 ギリスたちは目の奥深くで燃やしていた。それを見てグレンとS.A.R.Uたちは


「(あのメリアたちがこんな奴について行くとは・・・こいつにはそれだけの実力と野望を持っていることになる・・・おもしれえ・・・・・・こんな所にいるより瓦全にやる気が出てくるぜ!!!!)」


「あらら・・・ここで芽を潰しておかないといけないようだね!!!」


 グレンは戦闘態勢を取った。それに合わせてここにいる全員も戦闘態勢を取った。グレンは近くにある藁を一メートル半以上に伸ばし凍らせた


「『アイス・ソード』」


 それを見て


「厄介な能力だ!!」


「ええ。彼に触れたら一瞬にして凍らされるでしょうね・・・体の芯まで!!」


「なんて恐ろしい能力と精霊なんだよ!!!!」


「お前ら・・・俺が時間を稼ぐ・・・と言いたいところだが・・・・・・やりたいだろ!!・・・あいつとガチで・・・だが・・・それは俺がやる・・・今のお前たちだと・・・荷が重すぎる・・・」


 ギンはハクリュウたちを逃がそうとしている。だが、ハクリュウたちは


「だがよ・・・それじゃあお前が・・・」


「大丈夫だ!!装備も変えた・・・あの野郎が渡したクソ重い装備をな!!」


 ギンがそう言うとメリアが


「重い装備?」


 首を傾げた。


「ああ・・・三年もの間この装備をゲンたちとホークの野郎と地獄の修業をしていた!!!!重さにして総合で一千トンの装備をね!!!!!!」


 それを聞いて全員あきれていた。だが、グレン大将は


「あらら・・・ジャン・キュウール・ホークに剣を叩き込まれていたのね!!それは・・・それは・・・厄介な話だ!!!!」


 そう言うとギンは一瞬にして大将の懐に入った。そして、一閃をかました。だが、


「浅かったか!!」


 ギンは舌打ちをすると、大将は標的を変えた


「お前ら、大将がそっちに行ったぞ!!」


 そう言うと大将はメリアに攻撃しようとしたが、メリアは的確に対応して反撃した。それに応じてギリスも攻撃した。だが、大将はそれを躱したが、その後ろからハクリュウが追撃するが、またもそれを躱す。躱した後、大将はシュウに向かって攻撃をし始めた。だが、シュウは相手の動きをよく見て、大将の攻撃をギリギリの所で躱しカウンターを食らわした・・・はずだった。シュウは舌打ちをした。大将はさっきのカウンターも躱していた。だが、そこにS.A.R.Uとガルシャアとヴァンプが串刺しにしようと空中から突撃した。しかし、その攻撃も躱されてしまった。三人は躱した方向を見た。大将は空中にいるが、その間の彼らの攻撃を思い出していた。


「(しかし、彼らの動きも反応もさっきよりも上がっていたといってもいい・・・おそらくは、ギン・ライラックと共にいると格段に上がると推測するとして、それにさっきの奴の動きもだんだん上がってきている。・・・こいつら戦う度に強くなっている!!)」


 などを考えていると背後からギンが一閃をした。だが、大将は一瞬で消え、ギンの背後に来ると『アイス・ソード』でトドメを刺そうとした。だが、ギンが消えていたのだ。背後から重い一撃を受けられた。大将はその一撃で地面に叩き付けられると、その瞬間にハクリュウたちが一斉に串刺ししようとした。だが、その時には大将は消えていた。ハクリュウたちは辺りを見渡していたが、シュウは心を落ち着かせて気配を探ると上空の方から何かギン・ライラック以外に強い気配を感じた。そして、空を見上げると


「上だ!!」


 皆に伝えると、皆、上を見て、驚きをあげた。上空で大将が


「『アイス・ランス』」


 氷の槍が大量に四方八方に散り


「『アイス・レイン』」


 氷の槍が雨のように降ってきた。全員この状況どうすればいいと思っていた。だが、ギンは目を閉じ、心を落ちつかせると


「(『闘気・・・見聞』)」


 使うと氷の槍の雨を全て躱したギン。だが、その雨はハクリュウたちに襲ってきた。それを見て


「(ギンも大将が相手だと庇いきれる程じゃない。自分ことで精一杯なはずだ。こんなもの・・・自分たちでなんとかできる!!)」


 そう思って覚悟すると、システムが報告きて、新たな力が入っていた。それを見ると『闘気』の項目欄に『覇気』という項目が出ており、その二つの項目『見聞』と『武装』があった。その内の『見聞』を使うと、氷の槍の雨の動きが読めるいや分かるようになった。つまり、氷の槍の雨を躱すことができるということだ。全ての氷の槍の雨が地面に着弾して土煙を上げた。土煙が消えてそこを見ると大将グレンは動揺した。ハクリュウたちが氷の槍の雨を全部躱していたのだ。それを見て大将は


「(ば、バカな・・・こいつら・・・さっきの時よりレベルが格段と上がっている!!・・・・・・あり得ないことだ!!・・・こいつらのレベルは下手をするともう3000以上はあるぞ!!!!・・・そして、政府機関が恐れているギン・ライラックのレベルはおそらくは7000ぐらいはあるぞ!!!!!!・・・これが政府で恐れていたこと・・・ここで奴らの芽を潰す!!!!!!)」


 大将グレンは消すつもりで奴らを見ていると、ギンがどこにもおらず、探してみると、不意につかれたのか。後ろを振り向くと、背後にギンがいて、精霊刀に『武装』をして、重くて鋭い一撃を斬りつけた。ギンの一撃を受けた大将グレンは血しぶきを上げて、地に落ちていくと、ギンも地面に下り始めた。大将グレンは地面に落ちて倒れた。だが、起き上がり近くの屋根に立つと


「なかなかの粒揃いで・・・恐ろしい問題児たちだ・・・・・・このことは本部と政府に報告しておこう。・・・・・・近い将来・・・君たちの存在は世界中に・・・知れ渡るだろう!!」


 と言ってこの場を去った大将グレン。それを見てギンたちは、その場に座り込んだり、倒れたりした。


「ひとまずは、退散したのか?」


 ギンが言うと


「辺りに奴と霊軍兵の気配が感じないから。大丈夫だと思う。」


 シュウがそう言うと、ギンはあることに気づいた。


「お前ら・・・もしかして・・・・・・『覇気』使えるように・・・なったのか?」


 皆に尋ねると


「その・・・『覇気』というのは・・・・・・知らないけど・・・『見聞』というのは・・・・・・使えたよ」


 メリアがそう答えると、ギンは


「『見聞』ってことは・・・『覇気』が使えるって・・・・・・ことじゃん。」


 そう言ってギンは盛大に笑った。




 大将グレンとの死闘から1週間・・・。


 ギンたちは町の宿でけがを癒やしていた。その間にS.A.R.Uたちが仲間にして欲しいと言ってきた。理由は、世界にはこんな化け物がいると思うとぶっつぶしたくてゾクゾクしていると言ったら、ギンは躊躇わずにOKっと言って、三人を仲間として向かい入れた。その後、ギンたちは自分たちのステータスを見るとレベルとステータスが異常というほど格段に上がっていた。それを見て全員


「嘘っ!?レベルが3500超え!?ギリスは?」


「僕もだ!!メリア。レベルが・・・・・・3500超えてるよ!!」


「あり得ない・・・レベルが・・・3500超えになることなど!?」


「確かにそうだね。ハクリュウ。だが・・・これは・・・事実と考えておく必要がある!!」


 S.A.R.Uたちもレベルが3500超えに嬉しがっていた。だが、ギンは


「素直に喜んではいいけど・・・足下掬われるよ。・・・・・・大将が引いてくれたのは嬉しいけど実力だったら奴の方が完全に上・・・運が良かったと言っていい!!」


 ギンが言ったことに皆、首を傾げた。


「それはいったい・・・どういうこと?」


 ギンは息を吐き


「長くなるかも知れないけどいいか?」


 皆は頷いたらギンは皆に説明したGROの世界の実力の基準を


「GROのレベルは強さや危険度で表されている。」


「強さや危険度で?」


「そんなので判断されているんだ。」


「ああ。GROでは三つの勢力が均衡を保っている。」


「三つの勢力?」


「ああ。一つはお前らも会った。1週間前の聖霊軍本部の大将。実は大将は三人いてね。その三大将と聖霊軍本部の元帥が聖霊軍本部における最高戦力なんだ。平均レベルは・・・確か・・・7500ぐらいだったはず。」


 全員、それを聞いて


「マジで!!」


「マジかよ!!」


「よく生き残ったな・・・俺たち・・・」


「ああ・・・。」


「話を続けるぞ。二つ目は神下七星界という勢力。」


「神下七星界?」


「何だよ・・・それ?」


「GROには中央政府という政府機関がある。そいつらが選んだプレイヤーたちだ。必要条件は圧倒的な実力と知名度。彼らが中央に与するというのは・・・俺たちの奴らにとっては脅威の存在だ。平均レベルだって7450ぐらいだったはず。」


「恐いな!!」


「だが・・・ゾクゾクする!!」


「ああ。そうかもな!!!・・・だが・・・最後の勢力は『四聖皇』。」


「『四聖皇?」


 誰かが息をのんだ。


「『四聖皇』とは、GROの強者たちの世界だけではなく他のVR世界、リアルワールドを縄張りにすることができ、情報網も半端ない・・・そして、傘下のプレイヤーたちもいるという噂だ。名前は『紅髪のシュン』、『大食いマム』、『魔王カイ』『白鯨のエド』の四人が今の『四聖皇』だ。平均レベルは・・・確か・・・7550ぐらいだったと思う。」


 それを聞いてメリアは


「何を・・・今更・・・強い敵など・・・・・・叩き潰せばいい・・・・・・舐められてるなら・・・叩き潰せばいい!!!!」


 それを聞いて全員、笑みをした。ここでギンが


「今、俺たちが欲しいのは・・・力、金、そして・・・仲間だ!!・・・・・・奴らに勝つため!!!!」


 ギンがそう強く言うとハクリュウたちから連絡が来ていた。それを見て


「来たか。」


 ハクリュウがいうと


「ああ・・・そうだね。」


 シュウがそれに同意した。ギンはそれに首を傾げた。そしたら、窓の方から声が聞こえてきた。それを聞いてメリアたちがギンを町の外に連れてきた。町の外に出ると、そこには大勢のプレイヤーたちがいた。


「こ、これはいったい?」


 ギンは驚きながら言うと


「こいつらは俺のギルドのシャイニングだ。総勢56名」


「これが僕のギルドのダーク。総勢55名」


「私のギルドのクイーンズ・ナイト 総勢48名と」


「僕のギルドのジャックス・ナイト 総勢49名」


「こいつらは俺のギルドのキングス・ナイト 総勢50名」


「俺様のギルドの狼・紅蓮 総勢60名」


「僕のギルドの吸血の悪魔 総勢58名」


「「「「「「「貴方に仕える剣士たちだ!!!!」」」」」」」


 ギンは少し動揺したが


「凄いじゃないか!!これだけの仲間をいたとは驚きだよ!!・・・だが・・・こいつらと共に・・・剣霊界を・・・世界を・・・全てを取る!!・・・・・・邪魔する敵は・・・叩き潰すまで!!!!!!」


 ギンがそう言うと仲間たちは


「ギン・ライラック総帥!!」「総帥!!」「総帥!!」・・・・・・


 そう言っているとギンの調子が崩れ始めた。ギンはすぐに封印というリミッターを外すことにした。


「(これを・・・外せば・・・もう二度と・・・施せなくなる・・・俺の精霊たちに・・・・・・彼女たちに・・・・・・だが・・・もうやるしかない!!)」


 ギンは自分の心臓に指を刺し、自分の頭に指を突っ込んだ。それを見ていた仲間たちは驚き声が出せなかった。だが、ギンの手には小さな針かピンがあった。それを見たハクリュウは、今度はギンの体に変化があった。ギンの筋肉が異常な速度で流動していた。その後、身体からピンみたいのが大量に出てきた。頭の方からも大きめのピンが出ていた。その間にギンの身体が変化していた。髪がだんだんと長くなり、色も黒から銀色に変わっていた。そしたら、ギンの見た目は変わってないが、雰囲気が大きく変わっていた。そして、皆の前に立つと


「すまない。さっきのことは詫びよう。だが、これだけは言っておく。これは俺の本当の姿だ!!雰囲気が変わっても俺に従い、ついてくるものは俺に続け!!」


 それを見ていた者たちは、ギンを神のように見えていた。その後、ギンはこの姿について説明した。それを聞いて、ハクリュウたちは全員呆れていた。ギンも苦笑していた。だが、メリアがギンに


「これから、どうするの?」


 これからのことを聞くと


「そうだな・・・仲間集めをするとして・・・じゃあ・・・強者と弱者が入り交じる世界に行ってみるかい?・・・あそこなら剣技・剣術・流派の総本山が多いと聞いている・・・力をつけながら仲間を集めるにはちょうどいい所だと思うけど・・・どうかな?」


 聞くと


「いいぜ・・・俺も自分の剣を極めようと考えていたんだ!!・・・ちょうどいい!!」


 ハクリュウが言うと


「同感だ!!僕も剣を極めたいと思っていた!!・・・次のステージは面白そうだ!!!!」


 シュウも同意する。


「(ふぅん。ハクリュウとシュウは剣を極める気なのね・・・私もさらなる高みを目指してみようかしら?)」


「(僕の剣もさらなる高みに目指すだけだ!!)」


 メリアとギリスはそれぞれ別の考えをしていた。


「面白い!!・・・強い奴がいるのか!!・・・剣術の総本山にはよ・・・!!」


「相変わらずだな・・・S.A.R.Uは」


「ほんと・・・ガルシャアと同じで戦闘狂じゃん・・・」


 S.A.R.Uは盛大に笑っているとガルとヴァンプが呆れていた。ギンに何かの連絡・メールが届いた。ギンはそれを見ると


「上を見ろ?」


 そう言って、上を見てみるとギンは唖然していた。ハクリュウたちもギンにつられて上を見ると同じくあり得ないという顔をしていた。空の上にあったのは巨大な飛空挺だった。それもとても大きな飛空挺だった。そこから音声会話がかかってきた。ギンはその音声会話を応答すると声がした。その声にギンはある男を思い出した。


「(こいつはお前たちにやろう!!・・・この『クロウ』をやろう!!・・・そこから這い上がってこい・・・世界を取りたいのならば・・・・・・これに乗り・・・来るんだ・・・強者たちの世界『真世界』に!!!!!!)」


 それを聞いてギンとハクリュウたち全員、顔を見合わせていた。


「どうする?」


「この際、その話にのらない?」


 メリアが言うと


「正解だね!!・・・僕たちに今、必要なのは・・・」


 ギリスもメリアに同意した。


「移動手段か・・・。」


 その後、ギンは少し考えると


「仕方ない。・・・乗りかかった船だ・・・頂いていこう!!」


 そう言うと全員頷き、ギンたちは、その飛空挺に転送されるとギンはすぐに


「お前ら!!!・・・この船の中を念入りに調べよ!!」


・・・・・・・「「はっ!!」」・・・・・・・


 仲間たちはそれぞれこの船の内部を調べた。そして、分かったことはこの船には、小型の飛空挺、戦闘艦空艇、武器などを搭載している超巨大な戦闘艦空挺だったのだ。もちろん、個室にはお風呂やベッド、お手洗いなどがあった。それよりもこの船には他の世界にいけるという機能があった。さらには光学迷彩、ステルス機能も搭載されている。恐ろしい戦闘艦空挺だ。そんな機能を知ると、ギンはすぐに仲間たちに


「この船を使い・・・次の世界・・・強者と弱者の入り交じる世界に行く・・・総員配置につけ・・・機能のテストをしながら行こう・・・光学迷彩、ステルスを使い、出航する。」


「了解です・・・総帥」


 ギンたちは『超巨大戦闘艦空挺クロウ』に乗り、GROの中間の世界に向けて出航した。

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