人生は博打よ 学生になる?
学園編に凸にゅ~
目を覚ますとそこは見知らぬ天井、そして知らぬ男性に声をかけられた。
「目覚めたかね?」
その男性は白衣を来ていておそらくは医師か何かだろうか?
とりあえず
「はい。」
と短めの返事をしておいた。
「ふむ、私はここで校医をしてるオリハルド・ニクセンというものだ。
悪いが君が寝ている間、身体に悪いところがないか調べさせてもらった。
身体は至って健康だ、事後承諾ですまないが。」
やはり当たりか、しかし校医ということはここは学校か?
とりあえず受け答えしとくか。
「構いません、むしろ倒れた自分を診ていただきありがとうございます。」
「いや、礼をいうことではない、医師として当然の事をしたまでだ。」
と言った後、何かと話始めるニクセン医師。
そしてちょっとした会話が終わるとニクセン医師は
「これから君に会いに来る方がいらっしゃる。
ここの責任者、つまり学園長だ。
だからといってあまり畏まらなくていい。
あの方は見た目はアレだかとても気さくな方だからな。」
見た目がアレってそんなのが学園長でいいのか?
そんな失礼な事を考えていると近くに魔方陣があらわれそこから人が…人か?
魔方陣からあらわれた学園長は2メートルを軽く越えた筋肉の塊のような身体をしていた。
顔は毛が全て真っ白で皺もあり老人なのがわかる。
だがその身体は老人ではない。
生涯現役とでも言うような立派な筋肉をしていた。
うん、ヤバいなこの爺さん。
大人しくしとこう。
「ようこそ聖ネルフィ―ナ学園に、我が名はヤソニクエソフ・フォン・アイゼンファート。汝の名は何という?」
長ッ!
「ガーギロスです。氏はありません。」
思ったことをおくびも出さず答えたことに感謝したい。
はっきり言ってこの威厳有りまくりな爺さんの前じゃ不用意な発言は命取りだ。
「ふむ、ガーギロスよ、汝は自分が足を踏み入れた場所について覚えているか?後何故踏み入れる事になったのかも。」
俺は魔物に襲われて何故か変な扉を潜った事を伝えた。
もちろん自分が奴隷として運ばれる途中に襲われた事は黙っている。
ばれて奴等に引き渡されたら嫌だからな。「あの森は聖域に近いとはいえ、魔物が出るので通常は人は入り込まないのだが?」
まさか奴隷商達は全滅してその死体を見つけたか?
黙っていると
「汝が話したくないなら別に構わなん。
さしたることじゃないがな。
例え汝が奴隷商から逃げ出して知られたくないんだったとしても奴等は死んだよ。
奴等が死ぬのは構わないが子どもは可哀想にな。」
薄々気づいているようだな。
まぁ黙っててくれそうな雰囲気だ。
「なら、そろそろ本題にはいりませんか?
聖域に勝手に入って扉?を越えた事について、何か処罰されるのですか?」
「ふむ、その件だが処罰なぞない。
本来儀式もせず聖域入り込む事は自殺行為だ。
更に扉に飛び込むとは良く生きて帰って来たと言うべきか…」
なっ!俺は本来死ぬような事をやっていたのか…良く生きていたな、俺。
「処罰はない、だが義務が発生する。」
「何ですか?その義務とは。」
「その義務とは何か、その前に汝が飛び込んだ扉について説明しよう。
あの扉は6大聖霊の下に繋がっていてだな、大聖霊の加護を受けにいく為にあるのだ。
そしてその扉を使えるのは学園に所属する学生のみ。
つまり汝は学生でもないのに扉を使った訳だが、あの扉を潜って無事戻って来たのだ、学生になる素養は十分あるじゃろう。
汝はこれより学生としてここで学ぶ義務が発生した。
ちなみに断るはお勧めしない、力を悪用されないよう記憶や力を封印せねばならぬのじゃがそれが失敗しやすくてな。
魂が脱け出して戻って来ない事がある場合があるのじゃがどうする?」
それ、強制選択ですよね、わかります。
「学生になります。」
「では今日から汝は我等が学園の生徒じゃ、ようこそ、聖ネルフィ―ナ学園へ!」
「ようこそ、君には期待してるよ。」
こうして、俺の学園生活が始まった。
一応側付になるための教育でエレメントを覚える学園の事は知っていたのだがそこにこのような形で入る事になるとは思わなかった。
ようこそガチムチ筋肉学園へ… 次回からお勉強に入ります。