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満員電車

作者: 雲鹿 ユウ
掲載日:2026/06/18



小さい時、大人があまり頭がいい生き物には見えなかった。

勝手に仕事をし、勝手に疲れ、勝手に休む。辛いという気持ちを押し殺し、毎日飽きもせず、いや、飽きてもなお改札を通り満員電車で活力を奪われていく。最悪なことに、それを辞めるという選択肢は当の本人には見えてすらいないのである。

なぜそんなに苦しまなければならないのか、子供の時の私には見当もつかなかった。


しかし、時の流れというものに大抵の人間は逆らえない。やがて私も満員電車に乗り、働き始めた。どうしてそうなったのか、どうしてそうしたのかも、よく覚えていない。それにそのことはすでに問題ではない。

これはいつ、終わるのだろう。


満員電車、44歳の子供は今日も明日に夢を見ている。

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