本質(2)
スミマセン。遅れました。
許して下さい。許して……許して……
「俺が逸したのは、霹靂で発生した衝撃だよ」
「カハッッ…………」
ヤツは自らの血でできた水たまりに沈む。
「おや?こっちも終わったかね?」
「テメェは……前回の……」
「なぁに一回戦の勝者確認だ」
それまで血だらけで沈んていたヤツが何事もなかったかのように起き上がる。
「術式 死者の軍勢を発動します」
感情のない声が響き渡る。
「聖戦の敗北を確認しました。これより出身世界へ帰還します。」
「おっし、死亡と帰還も確認。これでここでの仕事も終わりだな」
「は?」
前回の優勝者はそう言った。
「どういうことだよ?死亡って」
「あん?」
「死なないじゃなかったのかよッッ!!この聖戦ではッッ!!」
「いや、そんなことはない。最初に言ったよな?殺し合いだって」
そして優勝者は納得したように
「あぁ、まさかお前はこの場所で殺しても元の世界では死なないと思ってたのか?
────残念だったなぁ。そんなことはない。元の世界に帰れるのはお前の体だけだ」
そう。ヤツは元の世界に戻ると言ったが何が戻るとは言っていない。
「さて、第2回戦の終わりでまた会おうか」
そう言うと此処へ来たときのように、辺りが光り出す。
これからも投稿は頑張っていきたいと思っております。
投稿ペースはかなり下がると思います。
それでもよければよろしくお願いします。